にしわき経緯度地球科学館「テラ・ドーム」    西脇市  
「日本のへそ・西脇市」の地球と宇宙をテーマとした科学館
 にしわき経緯度地球科学館「テラ・ドーム」は、東経135度・北緯35度の交差する西脇市にある地球と宇宙をテーマとした科学館である。プラネタリウムや天文台を備え、ホール内には科学を体験できるいろいろな展示が並んでいる。
 今回はここで、鉱物を展示した特別展「地球からの贈り物」が開かれていた。
テラ・ドームのユニークな外観

東経135度・北緯35度交差点
経緯度交差点 GPSによる経緯度交差点

 東経135度と北緯35度の交差するまち、西脇市。ここは、経緯度からみると日本のほぼ中心にあたり、西脇市は「日本のへそ」として広く知られている。
 テラドームから西へ進み、JR加古川線を渡った加古川の畔に経緯度交差点標柱が立っている。これは、大正10年(1923年)に行われた陸軍参謀本部陸地測量部の計測によるものであり、昭和53年(1978年)に測り直したところほとんど完全に一致したという。
 また、テラドームの斜め上に見える山上には、4本の柱を立てたモニュメントが建立されている。これは、平成2年(1990年)に行われた人工衛星でのGPS測量による「日本のへそ」であり、もう一つの経緯度標となっている。
室内展示ホール
室内展示ホール
 1階室内展示ホールは、回る地球儀を中心にぐるりと体験的な展示が並んでいる。
 写真手前にあるのは、「重力って何?」。地球で5kgのものを木星や冥王星に持っていくと?……。
 「調べてみよう!地球の材料」では、地殻を構成する岩石の標本が約80点展示されていた。竹野町の松脂岩、大屋町の陽起石片岩、和田山町の石灰岩など兵庫県内から採集されたものが多い。
 その他、竜巻・雷・虹・雪などの自然現象を体験しながら学ぶことができる。

 プラネタリウムは、30分ごとに上映されている。この日は、「東経135度の旅」と「月の仲間」の2本立てだった。

 2階にも、気象を中心とする展示がある。


「調べてみよう!地球の材料」 岩石の標本の展示
2階天文台
81cm反射望遠鏡 サブ望遠鏡で太陽を見る

 ホール2階は、天文台に通じている。天文台には、口径81cmの大型反射望遠鏡が備えつけられていて、11:00AM、1:00PM、3:00PMの1日3回公開されている。昼間でも2等星までなら見える。1日で四季の星が観察できるということだ。
 この日は、曇り空にときどき晴れ間がさすという微妙な天気。冬のカペラやプロキオン、春のアルクトゥルスなどになどに望遠鏡を向けてもらったが、もう一歩のところで雲に隠れて見えなかった。しかし、幸いにも太陽を見ることができた。サブ望遠鏡(15cm屈折望遠鏡)で減光フィルターを通してみる太陽は、朱色の光球の輪郭から薄オレンジ色のプロミネンスをいくつも噴き出していた。
 夜間の天体観測会は、7:00PM〜9:00PM。毎週木・金・土に行われている(要予約)。火星大接近が話題になってからは、毎回盛況ということであった。
特別展
 特別展として、「地球からの贈り物」展が開かれていた。これは、中町にある石の博物館「松内ミネラルコレクション」の資料提供による鉱物展である。世界中から集められた珍しい鉱物や、地元で採集された鉱物が約380点整然と整理されて公開されていた。
コバルトカルサイト 孔雀石
燐灰石 牡蠣殻状方解石(中町)

にしわき経緯度地球科学館「テラ・ドーム」のホームページへ
■ 場  所 ■ 西脇市上比延町334−2  TEL 0795ー23−2772
          <JR>JR「日本へそ公園」駅下車徒歩5分
          < 車 >中国自動車道滝野・社ICから10分
■ 開  館 ■ 10:00〜17:00(入館16:30まで)
■ 休  館 ■ 毎週月曜および祝日の翌日・年末年始
■ 入館料 ■ 大人510円  高校・大学生200円  小中学生100円
■ 探訪日 ■ 2003年9月6日

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