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竹田城跡(353.4m) 朝来市 25000図=「但馬竹田」 天空の城、竹田城跡の雪化粧
晩秋のよく晴れた日の朝、竹田城跡は朝霧の上に浮かび上がる。その姿は天空の城と呼ばれ、但馬に幻想的な風景をつくり出している。
登山道の両側に石垣が続いた。シカ柵を抜けると、山の斜面が急になった。道は、その斜面をつづらに上っていた。 道の落ち葉の一枚一枚に雪が乗っていた。樹上の雪が融けて、水滴がポタポタと落ちる音がした。 標高200m辺りに大きな岩が横たわり、道から下へ突き出していた。その岩に上ると、屋根に雪を乗せて白くなった竹田の町並みが一望できた。 道にも石段が組まれていた。その一つ一つの石は大きくて地面にがっちりと埋まっていて崩れそうにない。これも、城があった当時からのものかもしれない。
ヤマナラシやヤブムラサキ・・・夏緑樹は葉をすっかり落としていたが、木に掛けられたプレートがその木の名前を教えてくれた。
見付の下を通り、大手門を抜けると、北千畳が広がっていた。真白い雪におおわれた北千畳には、サクラの木がまばらに立っていた。 折れ曲がる石の回廊を通って三の丸に上がると、天守が望めた。 武の門を抜け、二の丸を進んだ。天守から南千畳の遺構が、豪壮で律動的な景観をつくっていた。 本丸から木の階段を上って天守へ。この城跡最高所の四角い広場に三角点が埋まっていた。
山城遺構は、雪化粧してここから3方向に広がっていた。
眼下には、竹田の町並みが広がっていた。円山川が、その町並みを向こう側から囲みこむように湾曲してゆるく流れていた。
山行日:2012年12月27日
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| JR竹田駅〜駅裏登山道〜竹田城跡〜表米神社登山道〜表米神社〜寺町通り〜JR竹田駅 | ||||||||||||||||
| JR竹田駅の観光案内所で、マップや資料をもらって出発。駅の北で線路をくぐると、駅裏登山道の石柱が立っている。 竹田城跡は、北千畳から天守、南千畳へと進み、南千畳から表米神社への道を下った。この表米神社登山道は、舗装道に交わるまでは整備されているが、それより下は災害のよって崩落しているため通行止めとなっている。舗装路を北へ進んで駅裏登山道を下るか、南へ進んで南登山道を下らなければならない。 |
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| 山頂の岩石 白亜紀〜古第三紀 花崗岩 (和田山花崗岩) |
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主に斜長石・カリ長石・石英・黒雲母から成り、少量の普通角閃石を伴っている。カリ長石(最大7×4mm)がピンク色をしているのが特徴であり、そのため岩石も全体として赤みがかって見える。 アルバイト双晶をしているものもピンク色なので、斜長石も同じ色なのかもしれない。石英は、無色から淡いあめ色で透明。黒雲母や普通角閃石は、変質していることが多い。 この岩体は、白亜紀末〜古第三紀に形成された山陰帯の深成岩体のひとつで、西の大路山を中心に分布し「和田山花崗岩」と呼ばれている。 チタン鉄鉱系に属するとされているが、わずかに磁石がくっついた。 |
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