「兵庫の山々 山頂の岩石」  岩石標本室

神戸市北区
双子山北峰山頂付近(左)
双子山北峰北斜面標高570m地点(右)
中生代
白亜紀
 

玉瀬結晶質凝灰岩層
 
2025年11月24日
 
No:25Y24.4(左)
No:25Y24.5(右)
流紋岩質溶結凝灰岩 rhyolitic welded tuff (横5.6cm、8.2cm)

 強く溶結した流紋岩質の溶結凝灰岩です。暗灰色で硬く緻密です。長石・石英・黒雲母の結晶を
ふくんでいます。石英には融食が見られます。
 左の標本は、周囲が変質して淡い褐色になっています。一見すると周囲と内部がちがう岩石の
ように見えますが、元はまったく同じものなのです。
 変質した部分では、斜長石や黒雲母の結晶や基質の大部分が粘土鉱物などに置き換わってい
ます。石英はよく残っています。この岩石が溶結凝灰岩であることは、新鮮な内部より変質した周
囲を見た方がよくわかります。