|
三重山(203m)・川向山(286.9m)・高雄山(182m) 赤穂市 25000図=「相生」 千種川左岸の三山、初冬を歩く 播磨灘に向かって南下する千種川は、赤穂市の有年橋をくぐったところで山脚にぶつかり、大きく西へ蛇行する。その流れは、高雄橋の手前で再び山にぶつかって今度は東へ曲がっている。
この尾根道を北へゆるく登ると、三層の大展望台が建っていた。三重山の山頂である。城跡を意識して建てられたのか、本物の砦のような立派な展望台。展望台に登ると、あたりをぐるりと見渡すことができた。
もう正午が近く、お腹も減ったがぐっと我慢。今日はここからまだ長い。
験行寺から、平坦で広い道がしばらく続いた。上りにさしかかったところで道は細くなった。丸太階段を登ると、落葉が帽子にコツンと当たった。
ウラジロジャングルの急坂を登り切ると、山頂手前の270mピーク。ここからは、背の低いコシダに変わって歩きやすくなった。
川向山から東の尾根沿いに踏み跡が下っていたが、その踏み跡は送電線の鉄塔下で消えてしまった。しばらく迷ったが、鉄塔の20mほど下で、遊歩道を見つけた。
いつの間にか、空にうす雲が出ていた。風も少し冷たくなった。
山王権現に戻り、石段を下ると荒れた広場があって、そこから広い道がゆるく南に下っていた。その道は、次のコルで、表参道と裏参道に分かれていた。その2つの道の間に、細い道が南へ上っていた。この道を登ると、この山塊の南端、179.4mの三角点のあるピークに達した。
山行日:2015年12月20日
|
|||||||||||||||||||||||
| 有年横尾登山口〜三重山(鴾ヶ堂城跡)〜験行寺〜川向山(286.9m)〜神護寺跡〜高雄山(182m)〜179.4mピーク〜裏参道〜周世登山口 |
|||||||||||||||||||||||
| 周世八幡神社に自転車をデポし、有年横尾登山口から山に入った。三重山、験行寺、高雄山と結ぶ今回歩いたコースは、「赤穂ふれあいの森」として遊歩道がつけられ、要所に道標や東屋、ベンチなどが備えられている。 道は全体としてよく整備されていたが、川向山山頂をめざす道に入るには、ちょっとした覚悟が必要である。 高雄山と179.4mピークの間のコルからは、西へ表参道、東へ裏参道が下っている。今回は、裏参道から周世の集落へ下った。 |
|||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||
| 山頂の岩石 白亜紀後期 赤穂層 ■三重山 流紋岩 ■川向山 流紋岩質溶結火山礫凝灰岩 ■179.4mピーク 流紋岩質溶結火山礫凝灰岩 |
|||||||||||||||||||||||
| この山域には、白亜紀後期の赤穂層が分布している。 三重山の山頂は、流紋岩。石英と長石の斑晶を含み、石基はガラス質で硬い。ハンマーでたたくと、不規則に割れる。 川向山の山頂は、流紋岩質の溶結した火山礫凝灰岩。ガラス質で、石英、長石、黒雲母(少量)の結晶片を含んでいる。強く溶結し、大変硬い。表面は風化のため白っぽくなっているが、内部は淡灰色である。 179.4mピークは、川向山と同じ火山礫凝灰岩。結晶片は、石英と長石。石英は融食が認められる。溶結構造が顕著で、褐色または灰色の引き伸ばされたレンズが観察された。 |
|||||||||||||||||||||||
|
「兵庫の山々 山頂の岩石」 TOP PAGEへ 登山記録へ |