金輪山(こんりんやま)(227.7m) たつの市 25000図=「龍野」 冬の散歩道、梛獅子の丘 金輪山 たつの市の金輪山(片山)は、梛獅子(なぎじし)の丘として整備され、山頂まで遊歩道がつけられている。
落葉の上に、長さ3cmほどで袋状になったものが落ちていた。それは、ウスタビガの空まゆだった。茶色に染まった地面に、その黄緑色は絹のような光沢を放って鮮やかだった。
標高133mの小ピークは、のろし台跡。小さく切り開かれた平地で、北への眺望が開けていた。揖保川の流れる新宮の平野を、ぐるりと山並みが取り囲んでいた。
すこし下ったあと最後のゆるい坂を登っていくと、電波塔が林立する山頂に達した。この山の三角点金属標は、毎日放送中継所の屋上に設置されている。三角点が建物の上にあるのは珍しい。
山頂の先に小高い草地が広がっていた。金輪山展望台で、ベンチが三方に置かれていた。
龍野の平野を低い山並みが囲んでいた。遠くの山ほど山影が淡くなり、その稜線を小刻みに起伏させていた。
北西から吹く風が冷たい。青い空に、輪郭のくずれた積雲が流れていく。視線を下げていくと空はだんだんかすんで白くなり、海との区別はつかなくなっていた。
山行日:2017年1月10日
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行き:梛八幡神社登山口〜のろし台跡(133m)〜南展望ベンチ(160m)〜金輪山山頂(片山テレビ塔 227.7m) 帰り:金輪山山頂〜南展望ベンチ〜大池・小池〜梛八幡神社登山口 |
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金輪山は、梛獅子の丘として整備されている。登山口は、梛八幡神社の横にあって、ここに案内板が立っている。コースは、「眺望の小路」、「谷すじの小路」、「ドングリの小路」がある。 また、西の島田からのコースも整備されている。 |
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山頂の岩石 後期白亜紀 的場山層 溶結火山礫凝灰岩 |
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金輪山には、後期白亜紀の的場山層が分布している。 この地層は、火砕流による堆積物から成っていて、そのときの火山活動で生じたカルデラを埋めたものと考えられる。 山頂のテレビ中継所付近で見られるのは、黄灰色の溶結火山礫凝灰岩である。強く溶結していて、基質は珪質で硬い。レンズ状に押しつぶされた軽石が一定方向に並ぶ溶結構造を示している。 ここで観察された軽石レンズの最大のものは、長さ12mm、幅3mmであった。結晶片として、石英、斜長石(白色)、カリ長石(淡いピンク色)、黒雲母を含んでいる。黒雲母は変質しているが、六角板状の自形を示すものが見られる。結晶片の大きさは、1〜2mm程度のものが多い。 また、岩石片として、流紋岩、黒色頁岩、砂岩、シルト岩、チャートを含んでいる。 |
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