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春日山(飯盛山)(197.9m) 福崎町 25000図=「北条」 春日山はなぜ山なのか 春日山(地形図では飯盛山)は、福崎町八千種の山である。標高わずか197.9mの小さな山であるが、その整った山容から八千種富士として親しまれている。
やがて、山頂北のコルに達した。ここも、アベマキの落ち葉でふわふわ。何という種のツバキなのか、大輪の深紅の花をつけていた。
さらに進むと、岩石は淡いうぐいす色をした珪長質岩に変わった。変質した黒雲母が点々と入っている。
広くて平らな山頂に、大きなシラカシが2本。若いサクラの木が数本。ベンチや案内板が設置されている。案内板の裏に深さ1mぐらいの穴が空いていて、「食糧貯蔵庫」の標柱が立っていた。
ところで、山頂周辺で観察できたのは、溶結火山礫凝灰岩だった。大きさ1cm程度の角張った礫を多く含み、基質はガラス質である。
山頂を南に下り、ふもとの春日山キャンプ場に下り着いた。
山行日:2016年3月17日
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| 鍛冶屋熊野神社〜西邦寺登山口〜春日山城跡(山頂)〜春日山キャンプ場〜鍛冶屋熊野神社 |
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| 鍛冶屋熊野神社から山頂の春日山城跡を経て春日山キャンプ場までは、山陽自然歩道「福崎 春日山散策の道」として整備されている。 キャンプ場から、東の山麓をぐるりと回ってもとの鍛冶屋熊野神社に戻った。 |
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| 山頂の岩石 白亜紀後期 凝灰岩脈 溶結火山礫凝灰岩 |
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| この春日山の山頂には、凝灰岩脈の溶結火山礫凝灰岩が分布している。 褐色や緑色をした同質あるいは類質の流紋岩の礫を多量にふくみ、ガラス質の基質には石英と長石の結晶片が認められる。軽石は、緑色となってレンズ状に押しつぶされている。気泡は残っていない。 鍛冶屋熊野神社の横の崖や山頂北の登山道で見られたのは、黄土色の頁岩。細粒砂岩がレンズ状にはさまれているところもある。山頂南の登山道には、赤茶色に風化した頁岩が分布していた。 5万分の1地質図幅「北条地域の地質」(地質調査所 1995)によると、山頂北は丹波帯の八千種コンプレックス。山頂南は、超丹波帯の福住層。山頂に分布する凝灰岩脈は、岩相から鴨川層凝灰岩の供給火道であった可能性が指摘されている。 |
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