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標高19m 兵庫の最低峰、唐船山 妻と久々の二人旅。といっても近場の日帰り旅行だが、赤穂の観光地を巡って、そのあと唐船山(からせんやま)へ登った。 まずは、赤穂義士表門隊二十三体の石像の間を抜けて、大石神社へ。境内の「怒りの川柳大絵馬」に、「従順な 妻と思うな いつまでも」の句を見つけ、チラリと妻の顔を見た。 拝殿で手を合わせたあと、宝物殿や義士木像奉安殿をまわった。内蔵助が討ち入りで使った采配や呼子鳴笛を目の当たりにすると、三百余年前のできごとが生々しく感じられた。
大石神社から武家屋敷の白壁に沿って歩き、赤穂市立博物館へ。 展示の中心は、赤穂の塩と忠臣蔵。「義士シアター」で、日本人なら誰もが知っている話のおさらいをした。
博物館を出ると、目の前が赤穂城。三の丸から二の丸を抜け、本丸門をくぐった。天守台に上ると、あたりが見渡せた。あちこちに赤くちらほらと見えるのは、咲き始めた梅の花だった。
昨日から昼食にと決めていた店で穴重を食べ、唐船山へ向かった。
登山口の案内板には、「19メートル 兵庫の最低峰」の文字が誇らしげ。沈没した唐の船に千種川の土砂がたまり島となったという伝説が、山名の由来になったという。
山頂から南へ下る道があった。道の下は、荒々しく切り立った岩壁。道から岩棚に下りて、この山の岩石を調べた。
一人の青年が、短距離走の練習なのか砂の上を走っていた。岩の上には、シャリンバイが黒紫色の実をつけていた。 ふと現実に戻り、妻が車で待っていることを思い出した。私はあわてて山を下りた。 山行日:2012年3月11日
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| 千種川河口登山口〜唐船山山頂〜砂浜 |
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| 千種川の左岸に沿って下り、行き止まったところに唐船山の登山口がある。登山口付近に、数台の車の駐車が可能である。 | |||||||||||
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| 山頂の岩石 後期白亜紀 赤穂層 流紋岩質溶結凝灰岩 |
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基質はガラス質で緻密、結晶片として石英と長石を含んでいる。また、岩片として白や黒のチャート、黒色頁岩、流紋岩が観察された。 この溶結凝灰岩には、部分的に流理構造を示す部分がある。これは、いったん堆積した火山灰などの火砕流堆積物が熱によって溶け、再流動したものと考えられる。 この溶結凝灰岩の岩体には、板状節理が垂直に発達し、またこれに斜交する節理も加わり、それらの割れ目から岩石が崩れ落ちることによって海側が絶壁となっている。 |
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