太尾城山(133m)・畑山(311.7m) 姫路市 25000図=「笠原」 小さな城山を越えて、旗振り場の山へ 神谷池のまわりを、標高250mほどの低い山並みがぐるりと取り囲んでいる。その中で一番高いのが標高311.7mの畑山で、西に流れる市川を見下ろすように立っている。
石段を登るとすぐ、観音堂の小さな社。そのうしろの岩盤に、薬師如来の磨崖仏が彫られていた。長年の風化によって輪郭があいまいになってきているが、やわらかさを感じるその姿だった。
観音堂の左脇からコンクリートの登山道が上っていた。アラカシやアベマキにおおわれた、うっそうと暗い林。樹上でツクツクボウシがにぎやかに鳴いている。
堀切跡から先は、道が消えたのか、道を踏み外したのか、しばらくヤブを漕いだ。低木やコシダを分けて進むと、再び尾根の上に道が現れた。
「こはんの宿」は行き止まりになっていたので、少し登り返して南に進むと、太尾キャンプ場に出た。シーズンオフのキャンプ場には、ロッジや管理棟などの建物、いすやテーブル、炊事場、テント場などが静寂の中に広がっていた。
雑木の薄暗い林。ときどきコナラの大きな木が立っているが、それ以外はどれも、幹の細い低木。風化した凝灰岩のつくる肌色の登山道を登っていった。
急坂を登りつめると、山頂から北に延びる尾根にたどりついた。そこに立っていたのが、「立入禁止」の看板。
畑山の名は、旗振山からきたと考えられている。 山行日:2017年8月31日
観音堂〜太尾城山(133m)〜太尾キャンプ城〜畑山登山口〜防火帯手前「立入禁止」地点〜畑山登山口〜太尾キャンプ場〜観音堂 |
|||||||||||||||||||
太尾城山の南西麓、観音堂の下に、駐車スペースがある。ここから、城山山頂近くまでコンクリート道がついている。 城山から尾根を東に進むと、キャンプ場の敷地となり道が数ヵ所で分岐している。 キャンプ場を過ぎたところに、畑山の登山口がある。登山口から、細いが明瞭な道が防火帯まで続いている。 |
|||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||
山頂の岩石 白亜紀 広峰層群 豊富溶結凝灰岩 流紋岩質溶結凝灰岩 |
|||||||||||||||||||
太尾城山、畑山には、白亜紀の広峰層群豊富溶結凝灰岩が分布している。 播磨地域には、後期白亜紀の火山岩類が広く分布しているが、広峰層群はその中でも一番下の地層にあたると考えられている。 山頂付近に露頭はないが、歩いたルート沿いの数ヵ所でこの地層を観察した。 石英・長石の結晶片を含み、本質レンズによる溶結構造が認められた。また、頁岩やチャートなどの岩片を少量含んでいる。 風化による変質が著しく、岩石は黄褐色を帯びていてもろい。 |
|||||||||||||||||||
「兵庫の山々 山頂の岩石」 TOP PAGEへ 登山記録へ |