有馬富士(374.0m) 三田市 25000図=「三田」「藍本」 福島大池の水鳥と岩場の山頂・有馬富士 三田市の有馬富士公園は、野鳥の観察と軽い山登りが楽しめる。それに、地質の観察も・・・。
公園の散策道を歩いた。道は、自然が学習できるように整備されていた。ポイントを示す番号杭が50mごとに立てられていたり、木に名札が架かっていたりしていた。
「鳥の道」から、「野鳥の広場」に入った。林床には、落葉の間からオカメザサが葉を伸ばしている。階段を登ると、紅葉や黄葉の木々に囲まれるように円形の建物「鳥の講堂」が建っていた。
池の周りを西へ回り込むと、岸の砂の上にカワウが休んでいた。そのそばで、背中に頭を埋めているのがヒドリガモ。カワウもヒドリガモも動く気配がない。
有馬富士へ向かう道は、福島大池の東端から出ていた。池を離れ、ここから山道に入った。アベマキやコナラの落葉が積もる道。
そこから、車道を東へ進む。山麓周遊道の入り口を通り越すと、その先に登山道の入り口があった。
道はよく歩きこまれていた。地面は削られて、木の根が道の脇から伸びている。植林されたヒノキはどれも細く、その間にアカマツ、ソヨゴ、アラカシなどの木々が広がっている。
岩の角や木の根をつかんで登っていった。平たい岩を一つ越し、木の根道をひと上りすると山頂に達した。
山頂から、北西への尾根につけられた登山道を下った。こちらも、はじめは急な岩場の道。岩の間に落葉が深く積もる。コウヤボウキの葉が揺れていた。 山行日:2019年12月4日
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有馬富士公園第1駐車場〜自然学習センター〜鳥の道〜野鳥の広場〜福島大池〜芝生広場〜有馬富士登山口〜頂上広場〜有馬富士山頂〜福島大池〜駐車場 |
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福島大池と有馬富士周辺は、有馬富士公園として整備されている。公園内には散策道が張りめぐらされ、有馬富士山頂へも、いくつもの小道が通じている。 福島大池の東端から山道を芝生広場まで登り、そこから車道を東へ進む。有馬富士登山口から、登山道を山頂へ上った。 山頂から登山道を北西へ下り、峠から広い道を福島大池へと下った。 自然学習センターで、公園のマップがもらえる。 |
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山頂の岩石 白亜紀後期 佐曽利層 溶結火山礫凝灰岩 |
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山頂周辺の岩場の岩石は、褐色の溶結火山礫凝灰岩である。多量の石英・長石の結晶片と少量の黒雲母の結晶片を含んでいる。褐れん石が集斑状に集まっているところがある。 また、流紋岩・チャート・頁岩の岩片を含んでいる。溶結構造は、明瞭ではない。 福島大池の西端で、平らな岩盤として表れた広い露頭が見られる(写真左)。 淡い緑色の弱く溶結した火山礫凝灰岩である。石英・長石・黒雲母の結晶片を含むが、その量は有馬富士山頂周辺に比べると少ない。数mm〜1cm程度の流紋岩や頁岩の岩片を少量含んでいる。この露頭の平らな表面は、凝灰岩の層理面である。 佐曽利層は、およそ7000万年前の火山活動によって生じたカルデラ(佐曽利カルデラ)を埋めた火砕流堆積物と考えられている。 この露頭について、現地の案内板やもらった地図に「流紋岩の露頭」とあるが、それはまちがいである。 |
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