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尼子山@(259.4m) 赤穂市 25000図=「相生」 若葉に包まれた尼子山
千種川の河川敷の空高く、ヒバリが舞っていた。風が少し強いが、よく晴れた好天の朝だった。
少し登ると、はげ山への分岐を示す標識が立っていた。そこからはげ山へ向かって斜面を登ると、すぐ山頂に達した。
分岐に戻り、尼子山をめざした。大きなヤマモモの木が立っていた。
コシダの中の細い道を登った。道はいったんゆるくなり、また急になった。周囲の木々がしだいにまばらになり、背も低くなってきた。強い日差しが、道を埋めたうす褐色の小石の上に影をつくった。 大きな岩盤の下に出た。カナメモチの小さな実は、まだ緑色。 7合目は、岩の上の見晴し台。もう山頂が間近に見えた。山頂の左には、この山のシンボル大岩が飛び出していた。
ここから急坂を登った。岩の節理にでできた割れ目を通る。
古い瓦の破片が道に落ちていた。赤い木の鳥居をくぐると山頂に達した。 社殿の脇から西へ道がついていた。その道の先に大岩があった。斜めに走る割れ目をつたって大岩の上へ。
南には瀬戸内海。白くかすんだ海に、家島の島々がシルエットになって浮かんでいた。 山陽道を走る車の音がここまで届いた。その向こうを新幹線がすべるように走り抜けた。 岩から下りようと神社の方角を振り返ると、ウラジロノキが5弁の白い花を枝いっぱいにつけていた。 山行日:2013年5月5日
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| 河川敷〜尼子神社〜尼子将監の墓〜4合目〜7合目〜分岐〜石の鳥居〜尼子山山頂(尼子城跡)〜分岐〜上高野登山口〜河川敷 | ||||||||||||||||
| 南麓に建つ尼子神社の鳥居横に登山口がある。登山道は、山頂までよく整備されていた。 7合目のすぐ上に上高野への分岐がある。帰りはこの道を下った。急な斜面につづらにつけられたこの道は、曲がり角や道の縁に石が組まれた古くからの道であった。 |
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| 山頂の岩石 白亜紀後期 赤穂層 流紋岩質溶結凝灰岩 | ||||||||||||||||
| 尼子山には、白亜紀後期の赤穂層が分布している。ガラス質で不規則に割れやすく、登山道の小石はどれも角張っている。 新鮮な岩石は暗灰色で硬いが、登山道で見られる岩石は、風化によって赤紫やうす褐色や灰白色を帯びていることが多い。結晶片として、石英と長石が含まれている。 新鮮な岩石は、帰りに立ち寄った高取峠近くの採石場で見ることができた。この岩石は、暗灰色、ガラス質で緻密な火山礫凝灰岩で強く溶結している。結晶片として、長石(<5mm)、石英(<3mm)、黒雲母(<1mm)、普通角閃石(<1mm)を含んでいる。軽石が伸ばされた緑灰色のレンズや火山礫が含まれている。 |
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