Hexic HD |
B | |
マイクロソフト | ||
05/12/10 | ||
六角形の宝石状のタイルを同色で3つくっつけると消えるというパズルゲーム。テトリスのパジトノフ氏が原案らしい。「原案」というのが如何にも胡散臭い。いい加減「テトリスの」という枕詞も使い古されて色あせてしまったような。 ただ消していくのではなく、同色で六角形の「フラワー」を作っていくのがゲームの主目的。フラワーを作ると「スター」が出来て、さらにスターでフラワーを作ると「ブラックパール」が出来る。パールでフラワーを作れば、一応はゲームクリア。最初はフラワーすら難しいが、慣れれば簡単にパールぐらいは出来るようになる。そこいらの慣れていく過程がこのゲームの楽しい所。 タイルを消すと上からランダムな色のタイルが降ってくる。ここいらのランダム性はちょっとゲームの内容に相応しくないか。と言ってもいい対案も思いつかないのだが。ゲームが進むと「爆弾」が降ってくる。この爆弾を規定ターン内にうまく処理できなければゲームオーバーなのだが、前述のランダム性のため、とりあえず適当に消してりゃ何とかなった、ということが多い。 前述のモード(マラソンモード)の他に、制限時間内に消しまくる「タイマー」と消せないタイルが画面内に残る「サバイバル」もある。ただどれもやり込み要素が薄いというか、実績を取ってしまえば、私はもうモチベーションが上がらなかった。ただ先ほども書いたように、ブラックパールでフラワーを作ろうと試行錯誤している過程はかなり楽しめた。じっくり考えながらプレイするので1プレイが何時間もかかり、それなりに長い時間楽しめたと思う。100回プレイの実績は取れていないが。1プレイが長いが、自動でセーブしてくれて、いつでも気が向いたときに再開できるのが便利だ。それはつまり、任意の場所でセーブしてやり直すことが出来ないことを意味するものでもあるが。 本作はHDD付き360を買えばプレインストールしてある。つまりはタダだということ。タダでこの程度遊べれば十分お得。ただし一度HDDから消してしまうと、LIVEから再ダウンロードは出来ないのでご注意。 |
Geometry Wars:Retro Evolved |
A | |
Bizarre Creations | ||
05/12/10 | 400MSP | |
ゴッサムからスピンオフしたシューティング。ゴッサム3には時間制限ありの体験版が入っていたが、本作は有料版で時間無制限。 左アナログスティックで自機を操作し、右アナログスティックで弾の発射方向を決めるという、極めてシンプルなインターフェース。加えて画面は「光速船」ライクなワイヤーフレーム調のシンプルなグラフィック。従来のシューティングから贅肉を極限まで削ぎ落としたようなゲームに仕上がっている。 特筆すべきは美麗なグラフィック。先ほどシンプルなグラフィックと書いたが、それでいて尚目を引く派手なグラフィックなのが素晴らしい。背景の格子模様が重力や弾幕によって歪んだり、スターマインのように画面中で展開するビデオドラッグのような爆発のエフェクトなど、本当に綺麗。ハイデフ機の面目躍如である。 画面が綺麗なだけではなく、ゲーム性も十分。逃げて撃つ、ただそれだけなのに楽しい。ただそれだけだから楽しいのだろうか。四方八方からの敵の猛攻を何とか切り抜けたときの覚醒気分は、他のどんなゲームよりも強烈だ。 1プレイが短くて済むのも気楽にプレイするのにいい。上手い人はどうだか知らないが、私程度なら大抵1ゲーム5分程度で終わる。しかもその短時間で十分トリップ感が味わえる。ディスクメディアのゲームをプレイする前に、今日の調子を計るために1〜2プレイする、という人は結構多いのではないだろうか。 前作もシンプルで楽しめるゲームだったが、本作ほどの熱中度はなかった。本作にも前作が入っているので、比べてみるといいだろう。続編はゴッサム4でプレイすることが出来る。続編は残機も無ければボムもパワーアップも無いという、本作をさらにカリカリにチューンナップしたゲーム性になっている。まあちょっとやりすぎかなあ、というのが正直な感想。 結論として、360を持っていてLIVEにつなげられるのなら、まず第一にオススメしたい。ちなみにネットにつなげなくても、512Mのメモリーを買えばプレインストールされている。それだけMSが自信を持っているということだろう。 |
Bankshot Billiards 2 |
C | |
PixelStorm | ||
05/12/10 | 1200MSP | |
名前の通りのビリヤード。定番のエイトボールやナインボールの他に、トリックショットやゴルフという一人プレイ用のモードもある。 通常画面は真上から見た2D画面だが、ポリゴンらしく3D表示も可能。ただし3D表示ではなぜかショット方向の微調整がやりにくいので、2D画面でプレイすることになるだろう。 で、出来はまあ可もなく不可もなく。CPUが適度にミスしてくれるので、対CPU戦をダラダラプレイするのも悪くない。ショットの強さをアナログレバーで決定するのだが、微妙な調整がやりにくくてイライラすること請け合い。一番に改善するべきところだろう。 「リアルに球の動きを計算してやろう」というコンセプトなのか、「長い距離を手球が移動すると、台との摩擦で球に回転がかかり、他の球にぶつかった後も回転力で手球が前進する」ようになっている。そのせいで、的球に当たった後に手球がポケットしてしまうことが結構多い。まあ物理的には正しいんだけど、私が過去にプレイしたビリヤードでは、台との摩擦を球の質点にかかるものとして簡易的に計算していたように思う。まあそれは私が下手なだけだが、もう一点、クッションに当たったときの反射角が(正確には反射した後の進行方向が)、ショットの強さによって変わってしまう点がある。これも、球の運動量と回転による台との摩擦を物理計算してのことと思われるが、そのせいで、題名である所のバンクショットが異様に難しくなってしまった。従来のビリヤードゲームでは、「球はまっすぐ進む」ものだった。ショットの強さは「球の進行距離」を決めるパラメータであったが、本作ではそれに加え、「球の進行方向」すらもショットの強さに左右されてしまう。そうなると一気にゲームの複雑さが増え、難易度が急増してしまう。確かにそれはリアルなんだが、ゲームなんだからもっとゲーム的に、回転を計算に入れるのは手球と的球、あるいは手球とクッションの衝突の瞬間だけでよかったと思う。 あとオフでは2人対戦まで。4人とかでワイワイプレイすることは出来ない。正直友達とプレイするなら、旧箱の「スーパーモンキーボール(360でプレイ可)」のビリヤードのほうがマシかも。と思って立ち上げてみたら、グラフィックが意外にショボかったのでがっかり。やっぱりハイデフの威力は馬鹿に出来ない。 とりあえず定番の1本なので、ハードディスクに入れておくのも悪くない。ただ1200MSP(1800円)は高いかな・・・。私は半額セールのときに購入した口だ。最近(07/12/4)800MSPに値下げになった。 |
Gauntlet
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D | |
Midway Games, Inc. | ||
05/12/10 | 400MSP | |
もう20年以上前に発売されたアタリの4人同時プレイ可能なダンジョン探索型アクションシューティング。結構人気があったし名作と言われたりするのだが、当時から何が面白いのかさっぱり分からなかった。ライフは時間で減っていくし敵は無限湧きだし敵に当たらないなど不可能だし、コインをつぎ込む以外にどんなプレイがあるのか教えてほしいものだ(いや、教えてくれなくて結構です)。本作はコインの代わりにボタンを押すだけでいくらでもライフが増やせるので、ますます大味さに拍車がかかっている。大人数でやれば面白いのかと思うと、実際友人と4人でオフラインプレイをしたが全然面白くなかった。最後の頼みの綱の実績取得条件も面白くないし、なんかバグがあるようだ。半額セールのときにダウンロードしたのだが、ダウンロードして後悔したXBLAの筆頭。 |
テトリス ザ・グランドマスターエース |
D | |
AQインタラクティブ | ||
05/12/10 | 4800 | |
家庭用テトリスに当たり無しなのだが、本作もまた然り。本作はアーケードの「テトリス ザ・グランドマスター」が基になっているようだ。 GMの特徴は、そのハイスピード。旧テトリスの最高速などモノともしない落下スピードでブロックが降ってくる。ブロックが出現した瞬間に地面に着いている、まるでプッチ神父の時間加速能力のようだ。ただ速いだけでは難しすぎるので、2ボタンを使ってブロックの左右回転が可能になっている。また、旧テトリスは回転できない場所ではどんなにあがいてもブロックを回転させられなかったが、本作では結構ブロックの回転に融通が利いて、回転ボタンを連打しているとかなりルーズにブロックを移動させることが出来る。ただ、ブロックを回転させている間はいつまでたっても固着しないのはやりすぎか。友人に最速モードをプレイさせたらファーストプレイでクリアしてしまったのだが、なんかブロック回転させまくりでものすごく見苦しいプレイだった。それから、本作では落ちてきたブロックを1つだけキープしておくことが出来る。嫌なブロックが降ってきたときに緊急回避的にキープするもよし、使い勝手のいいブロックをいざという時のためにキープしておくもよし、もう「ツモが悪くかったからゲームオーバー」とは言わせない、かなりイケてる面白いアイディアだと思う。 前述のように、本作には「クリア」がある。規定ライン数を消せばクリアという単純なもので、しかもかなりすぐクリアできてしまう。旧テトリスのように、エンドルフィンを分泌しながら延々とハイになってプレイすることは出来ない。エンドレスでプレイできるスコアアタックモードがあってもよかったのではないだろうか?で、クリアすると次は段位認定モードが待っている。昇段審査とテトリスロードの2つがあるが、やることは同じ。この2つのモードだが、なんとLIVEに繋がっていないとプレイすること自体が出来ないのだ。何考えてんの?どう考えてもオフラインでのやり込み要素でしょ。しかもプレイ前の設定の仕方とか分かりにくいし、ゲームオーバー時のリトライもやりにくいと、出来は最低最悪クソカス。肝心の昇段審査の内容も、同じことを何度も続けてやらされるので、全然面白みが無い。そりゃあ連続で条件をクリアしなけりゃいけなくなれば難易度は上がるけど、それって難易度を上げる最も悪いやり方のひとつだと思われる。そもそもテトリスって、降ってくるブロックを臨機応変に消すのが楽しいわけであって、どのブロックを消せとかどんな消し方をしろとか指示されたってさっぱり面白くないわけで。しかも普通のテトリスに比べて何か操作性が悪い(思わぬタイミングで固着してしまうことがある。ような気がする)。 通常のテトリスのほうは、すぐ終わってしまうということ以外は面白いので、それを何とかするべきで、くだらない条件クリアテトリスなんて全削除でOK。本作はLIVE加入権とセットで販売しているが、たとえロハだとしても、こんな出来の悪いソフトはむしろ付け無いほうがXBOXのためなのではないだろうか。 |
デッドオアアライブ4 |
D | |
テクモ | ||
05/12/29 | 7800 | |
私は3D格闘はバーチャの次にDOAが好きだったんだが、本作は端的に言ってクソだと思う。私はプラチナコレクションで安くなってから買ったのだが、あまりの出来の悪さに切れてディスクをブチ割ってしまった。数々のクソゲーをプレイしてきた私だが、実際にディスクを破壊したのは本作とミュージックミキサーぐらいだ。結局また買い直してしまったが・・・。 やけにテンポアップして技も大幅に増やした結果、駆け引きの機微が失われて、イケイケドンドン暴れで押せ押せの大味ゲームに堕してしまった。もともとDOAはそういうところが多かったが、本作は特に酷い。 巷で言われている通り、CPU戦の出来も酷い。やってて全然面白くないのはどういうことだ。DOAUはそれなりにCPU戦も楽しかったのだが、退化してどうする。ラスボスとか気違いかよ・・・。 2からのマイキャラであるところのレオンがあらゆる点で劣化しているのも気に入らない。こころとか、もう女キャラいらねー。スパルタンは一つ一つの技に重みがあって結構楽しい。ただスパルタンまで女にする必要ないんでは。チーフでいいじゃん。 ゲームの変化のベクトルは、すべからくプレイヤーを楽しませる方向を向いているべき。正直、本作はプレイヤーに楽しんでいただこうという意思が微塵も感じられない。板垣プロデューサーは、もはや楽しいゲームを作る能力の枯渇した老害に過ぎない。とっとと新しいバランス感覚のある人間に入れ替えたほうがテクモのためだと思う。 DOAの続編があるかは知らないが、次は技を減らして一つ一つの技を際立たせ、その上ホールドを3択に戻すべきだと強く主張する。さもなければ今の大味ゲーからの進化は無いと断言。 |
コールオブデューティー2 |
A | |
コナミ | ||
06/6/15 | 6980 | |
第二次大戦を舞台にしたFPS。こいつはスゴイ。なんといっても臨場感が半端じゃない。美しいグラフィックで描き出されたそこはまさしく戦場。FPSは主人公のなりきり感が大切だが、プレイ中自分はまさに第二次大戦の一連合国軍兵士だった。 GoWのような緻密さやHALO3のようなダイナミックさはないが、これはこれで一級のグラフィックだ。戦場の風景が、兵士が、武器や戦車が、見事にリアルに描き出されている。そして60フレームの動きでヌルヌル動くのも見事。フレームレートではHALOやGoWに勝っている。また目を見張るのは煙の表現。重要な武器であるスモークグレネードなど、次世代機の面目躍如のリアル感だ。 第二次大戦とシビアな舞台でありながら、ゲームは初心者にもとても親切に作ってある。レーダーには目的地が常に表示され、目標物はキンキラに間違い様も無く表示され、ゲーム中に「どこに行ったらいいか分からない」「何をすればいいのか分からない」ということは皆無。HALO3で迷いまくった私でも、本作では一度も迷ってマップをうろうろすることは無かった。チュートリアルも親切で、チュートリアルの新兵の訓練から実戦への流れも上手かったと思う。 日本のアニメのように「ここは俺に任せて先に行け!」みたいなベタベタな演出は無いが、節々にリアルな演出がちりばめられ、戦場のリアリティをいやがおうにも感じさせられる。特にノルマンディー上陸時の演出など、鳥肌が立ったほどだ。 私は「敵が生身の人間」なFPSをプレイするのは初めてだ。グラフィックがリアルな上、負傷して足を引きずったり断末魔にピストルを乱射してくるなど行動もリアルで、最初は敵兵に止めを刺すのに気が引けたほどだ。しかしながら、ゲームを進めて自分が何度も死んだりしているうちに、「くたばりやがれこのファッショ!死ね!死ね!」とむしろ喜んで止めを刺している自分がいた。そこがゲームの恐ろしいところであり、そして戦争の恐ろしいところだろう。 最高難易度のベテランはまさしく地獄。一瞬で殺されるので、何度も何度も何度も何度もリトライする必要がある。本作はチェックポイントの数が多めに設定されているが、それでも1つのチェックポイントをクリアするのに1〜2時間はざらだ。プレイ中はストレスが溜まりまくって、なんどもコントローラーを叩き付けようと思ったぐらいだ。正直ベテランをクリアした今、当分本作に触りたくない気分。最高難易度で比べれば難易度はCOD2>HALO3>GoW(ただしラスボス除く)といったところ。難易度が激高で理不尽なところも多いが、自分が死にやすい分敵も死にやすく、やたらめったら敵が硬いHALO2のレジェンドに比べれば、まだ頑張れば何とかなるかもという気にはなれる。 本作では「立ち」「かがみ」「伏せ」の姿勢の切り替えが重要。HALOのほぼモーショントラッカー対策のためのしゃがみ、GoWのシステムで保証された半無敵状態のカバーと違い、積極的に自ら姿勢を選び、障害物に隠れ、敵に反撃する必要がある。そこが本作攻略の一番のミソだろう。スナイパーライフルで狙撃時の「息を止める」という要素もリアルで面白い。普通のノースコープライフルで遠距離射撃をすることも多いので、HD&大画面TVは必須かも。 HALOのようにそこいらにある乗り物にホイホイ乗れるわけではないが、ちゃんと戦車戦や対空砲撃シーンなども用意され、単調にならないように工夫がされている。 オンラインプレイも用意されているが、私は未プレイ。オフだけで比べるなら、HALO3やGoWよりも本作のほうが出来がいいと言えるかもしれない。ただし難易度ベテランをクリアしなければ実績がほとんど解除できないため、必然ベテランクリアに挑戦せざるを得ないのだが、相当なストレスは覚悟したほうがいい。戦場の兵士のシビアさがちょっとだけ理解できたような気もする。戦争を遊びにしているお前には分かるまい!と言われてしまえばそうなんだけれど。願わくは世界中から戦争がなくなりますように・・・。 |
ディグダグ |
B | |
ナムコ | ||
06/10/11 | 400MSP | |
ナムコの往年の名作アクション。今やっても十分楽しめる。実績解除条件が簡単なので、全実績解除したらやらなくなってしまったが・・・。それでもPSのナムコミュージアムのディグダグよりはプレイ回数は多いと思う。ディグダグは名作だけど、ちょっと手垢にまみれ気味。ディグダグIIあたりのほうが新鮮でよかったかも。 |
ギアーズオブウォー |
B | |
マイクロソフト | ||
07/1/18 | 6800 | |
緻密に書き込まれたグラフィックが売りのTPS(三人称視点のシューティング)。HALOのようなFPSでは、臨場感があって狙いがつけ易いという利点がある反面、視界が狭く、障害物に引っかかったり突然足場から足を踏み外したりすることがままある。本作は操作キャラが客観的に見えるので、前述のような欠点は無く、また照準も狙い易いようにうまく作ってある。HALOをやっていて「あ〜今横っ飛びできれば〜」と思うことがよくあるが、本作はそんなアクションも自由自在。キャラクターが背後から見えるゲームは、壁際で視点がおかしくなってわけが分からなくなることが多々あるが、本作ではその辺もうまく違和感の無いように処理してある。本作の特徴的なアクションに「カバー」がある。壁などに張り付いて敵の銃弾から身を隠せるというもので、システム的に擬似的な無敵を作り出すのはどうかと思ったが、やってみるとこれが意外と楽しい。敵もカバーを使ってくるので、うまく敵の側方に回りこんで敵のカバーを無効化させたりする戦略が楽しめる。ただしカバーや前述の横っ飛び、ダッシュ(ローディーランという)などの動作がすべてAボタンひとつでできる簡単操作が売りではあるが、そのためダッシュしているときにカバーが誤作動したり、素早くダッシュに移れなかったりなどのマイナス面が大きい。少なくともダッシュぐらいは別操作にすべきだったと思う。ちなみにダッシュ時の低く這うようなドキュメンタリータッチのカメラワークがかっこいい。初めて見たときはカメラの揺れに気持ち悪くなったものだが、意外と慣れてしまうものだ。 もうひとつの特徴が「アクティブリロード」。リロード中にタイミングよくゲージを止めることによって、リロードの時間を短縮させることができる。最初はなんだか面倒なシステムだと思ったが、リロードの隙をタイミングひとつで消すことができるというのは結構楽しくて、本作プレイ後にHALOをやるとリロード時の手持ち無沙汰な時間がなんだかもどかしく感じてしまう。パーフェクトなタイミングだと銃弾の威力が一定時間増加するというボーナスもあり、原理はよく分からないが、ゲーム的には楽しいのでOK。 グラフィックは緻密に書き込まれ、これぞハイデフといった趣。後発のHALO3よりも画面の密度では勝っている。初めて見たときは誰でもおおっと思うだろう。ただし、陰鬱な世界観を表現するために、色調が抑えられたモノトーン風のグラフィックで統一してある。そのため、どのシーンも全て同じような印象になってしまっている。しかも前述のように陰鬱なジトジトと湿った暗い画面で、「絵画的な美しさ」とは対極にある。HALO3とギアーズ、どちらが画面が美しいかといわれたら、私はHALO3に軍配を上げるだろう。グラフィックがモノトーン調のため、人物の見分けがつかないのも難点。特に敵味方入り乱れる対人戦では、味方なのか敵なのかとっさの判断に困る。その点、チームを赤と青にすっぱり分けたHALOのほうが親切。 登場人物はどれも強面&ガチガチのマッチョメンで、お色気の欠片も無い潔さがいい。主人公マーカスの声をHALOの軍曹の人が当てていて、渋さに磨きがかかっている。渋いだけでなく、「プランBはなんだ」「ねえよそんなもん」のような軽口も楽しめる。敵も凶悪な面相のモンスターばかりだが、「どかーん☆」とかお茶目なブーマーや、「ニンゲンメ」とセクシーボイスのセロンガードなどなど、プレイしているうちに愛着がわいてくるから不思議。 Z指定だけあって、ハードコアシーンは強烈。これでも海外版からは修正されているそうだが、チェーンソーで体がバラバラになったり、ヘッドショットで頭部がふっとんだりと、スプラッタフリークな私は大満足。一般人である私の奥さんには大不評。 シナリオモードは全5面で、少ないという人も多いが、私にはちょうどいいボリューム。前述のようにどの面も似たようなグラフィックで、やることは主に隠れて撃つだけなので、これ以上面が多くても飽きてしまうかも。一応、車に乗ったりトロッコに乗ったりと飽きさせないようにいろいろ工夫はしている。難易度はCASUAL/HARDCORE/INSANEの3種類。当然カジュアルからプレイしたが、正直ラストまでイマイチ。なんとなく隠れてなんとなく敵を撃っているだけでクリアできてしまうので、今ひとつ達成感も爽快感も得られなかった。これはハズレかなと思ったが、ハードコアをプレイして印象は激変。さすがに難易度が高いので、きちんと考えて攻略していかなければ先に進めない。カジュアルでは放置上等だったローカストホール(敵が沸いてくる穴。グレネードで塞げる)も、高難度では率先して塞ぎにいく必要がある。カジュアルではアサルトライフル一択でOKだが、ハードコア以上では武器の使い分けが重要になってくる。そんなこんなで、1面1面クリアするたびに高い達成感が得られた。もしもギアーズをカジュアルだけクリアして放置している人がいたら、是非ハードコアでのプレイをお勧めする。ハードコアが難しかったのでインセーンがどれほど難しいと身構えたが、意外とハードコアと変わらないので拍子抜け。ギアーズはダメージを食らっても一定時間で回復する。それはHALOと同じだが、HALOよりもより短時間で全快する。ということは、難易度を上げるには即死させるしかないわけで、ハードコアで既に即死の嵐だったので、即死以上にすぐ死なせるのはさすがに無理ということだ。そういうわけで、ハードコアがクリアできる人なら必ず最高難度もクリアできるはず。ただし、インセーンのラスボスはインチキっぽい強さで、プレイしてものすごくストレスフル。結局ネットの攻略を頼ってハメ技で倒してしまった。終わりダメなら全てダメで、ラスボス戦がつまらないと、全てのプレイが色あせてしまいがち。ラスボスクリアしたら、再プレイする気が起きないのが正直なところ。道中は十分楽しかったはずなんだが・・・。 全然関係ないが、「INSANE」を「インセーン」と発音することを37にして初めて知った。中学生のころ、エキサイティングアワーで読みを知らなかったので、1面の敵を「インザンウォリア」と呼んでいたものだ。 死ぬとリトライ時にロードが入るのがHALOに比べると見劣りするところ。決してそんなに長い時間ではないが、やはり何度も死ぬとイライラしてくる。しかも、「仲間と通信を行うデモシーン」を何度も見せられる(とばせない)ことがあって閉口する。そこいらはHALOのほうが一枚上手。HALO3もコルタナのシーンはウザかったけど・・・。 対戦プレイは、私はあまりプレイしていないが、どんなものか。HALOと違って死んだら生き返らないので、プラチナコレクション組みの私は、ほとんどゲームに参加しないまま殺され要因になることが多い。「戦闘開始」→「死亡」→「待つ」→「戦闘開始」→「死亡」→「待つ」・・・のループになるとやる気がなくなるのも仕方ないところ。しかも4対4と人数が少ないからか、HALO以上に圧倒的差がつくことが多い。10本先取で10対0とかザラ。HALOはチーム戦もあれば個人戦もあり、殺し合いや旗取り陣取り、ソード戦にスナイパー戦などと遊びの幅が広いが、ギアーズは基本的に4vs4の殺し合いしかない(リスポーン有りの陣取りもあるが、あまり主流ではないようだ)。どちらか選べといわれれば間違いなくHALOを選ぶし、人にもお勧めする。 このギアーズ、ハードコアとインセーンをプレイしているときは本当に楽しかったんだが、インセーンのラスボスのイライラでなんだか醒めてしまった。もうちょっとうまく調整してくれれば、オフで冷める事もなく、もしかしてオンももっとやる気が出たのかもしれない。残念なところだ。 |
Pinball FX |
B | |
ZEN Studios | ||
07/4/25 | 800MSP | |
名前の通りのピンボール。台は当初3台だったが、最近4台目をダウンロード(無料)することが出来るようになった。 特に目を引くところの無い普通のピンボールなのだが、やはりハイデフで描かれたピンボール台は綺麗。ハイデフで発色や描画が綺麗なわりには、台のデザインはKAZE物に比べるといまひとつ垢抜けていないのだが、ダウンロードコンテンツの4台目はなかなか洒落たデザインになった。描画はフルポリゴンなので、視点を好みで迫力重視・見易さ重視など色々変えられるのが長所。 4台ともバランスよくデザインされているので、特筆して面白いというわけではないが、安定して楽しむことができる。ラウンドの解説がおざなりなのが最大の難点で、体験版をちょっとやって「よくわかんねーや」と止めてしまった人が多いのではないだろうか。今からでもダウンロードコンテンツでヘルプの充実を求めたい所。 ちょっとした息抜きに気軽に遊べるので、ライブアーケードには相応しいタイトルだろう。 追記:最近有料台が1つ追加されたので、トータル5つの台がプレイできるようになった。5つ目の台は有料の癖にイマイチ微妙かも。 |
XEVIOUS |
B | |
ナムコ | ||
07/5/23 | 400MSP | |
ナムコの往年の名作シューティング。今やっても十分楽しめる。実績解除条件が簡単なので、全実績解除したらやらなくなってしまったが・・・。それでもPSのナムコミュージアムのゼビウスよりはプレイ回数は多いと思う。ゼビウスは名作だけど、ちょっと手垢にまみれ気味。ザビガやHAL21あたりのほうが新鮮でよかったかも。ってそれナムコじゃないけど。 |
Bomberman Live |
C | |
Hudson Entertainment Inc. | ||
07/7/18 | 800MSP | |
いわゆる普通のボンバーマン。製作は日本のハドソンではなく、アメリカ製ということらしい。 まあボンバーマンなので遊べはするが、さすがに30代の連中が集まってプレイしても盛り上がらなかった。本作はネット対戦もできるが、知らない人間とプレイするボンバーマンがこんなにつまらん、というのも新たな知見だった。あとバカバカしい実績解除条件もどうにかならないものか(全員女コスでプレイ、とか)。 着せ替えが豊富なので、うちの娘は楽しんでプレイしているようだ。まあ私が楽しめなくても、娘さえ喜んでくれれば万事OK。 通常の殺し合いの他に、爆炎で床の色を自分の色に変えるというルールがある。一種の陣取りゲームのようなものか。死んでもすぐに復活する所はパーティーゲーム向きだ。ただし、死んだら塗った床が全てクリアされる所がクソ。死んだら復活まで一定時間かかるというルールのみが正解だろう。 あと異様に音が小さいので注意。ほぼバグのレベル。このゲームで音量を調整した後、そのままバーチャ5体験版をプレイすると死ねるので要注意。 |
HALO3 |
A | |
マイクロソフト | ||
07/9/3 | 6800 | |
旧XBOXで大ヒットしたHALOシリーズの完結編(らしい)。本作も大ヒットし、本体の売り上げ増に貢献していると聞く。ただし北米の話だが。 期待の大作だけに、相当開発費をかけて色々な所が作り込まれている。以下に思いついたままにレビューしたい。 グラフィックはさすがに最新機だけあって美しい。特に水や雪の質感の表現が見事。グラフィックが評価されているGoWに比べると、画面の緻密さでは劣るかもしれないが、地味な色彩のGoWよりはカラフルに彩られた本作の画面のほうが私には好みだ。 本作の最大の売りはネット対戦。さすがに全世界にプレイヤーが多いだけあって、今の所対戦に不自由はしない。ただし発売初期にわんさといた日本人プレイヤーは、その大半は他のゲームに移ってしまったようだ。HALOの対戦は不特定の相手とランダムなルールやマップで対戦する、マッチング方式を取っている。ルールやマップを選んで対戦相手を募集する部屋立て方式ではないため、その点を批判する声は多い。しかし、私は今のマッチング方式が性に合っている。2でもクランに入らずに野良プレイのみだったし、いちいちゲームまでボイスチャットしながら相手に気遣ったりしなけりゃならないのは煩わしい。対戦に勝つとポイントが増えてランクが上がり、同じようなランクの相手と戦えるようになっているのは2と同じ。ただ2ではランクの上がり方の調整不足か、同じような腕前の相手としか対戦できないはずなのに、プレイすると毎回最下位なんてことがザラで、プレイのたびにストレスが溜まったものだった。3になってからはランクシステムが上手く働くようになったのか、私は今個人戦レベル30前後で停滞はしているものの、勝ったり負けたりと楽しくプレイすることが出来ている。スレイヤー(皆殺し戦)と並んでネット対戦の華であるBTB(ビッグチームバトル、8対8の団体戦)はランクマッチから外され(勝っても負けてもランクの変動がない)、勝ちに必要以上にこだわらないお祭りモードとして楽しむことが出来るようになった。ランク分けがないので、初心者が上級者にフルボッコされることもあるが、それもお祭りならまあ大目に見ることも出来る。 通信対戦で問題になるのがラグ。2はかなりラグが無いとは言え、それでもギリギリの線では納得がいかない殺され方をすることも多かった。3も基本的にはそれに準じてはいるが、2よりも若干ラグの影響が少なくなったように思う。世界的にブロードバンドが普及してきたからだろうか?確かに不条理な死が続いて圧倒的最下位になることもあるが、2に比べるとそういう状況の頻度は有意に少なくなっている。 対戦マップは1つを除いて全て新マップになっている。2のマップに比べると複雑なマップが多く、慣れるまでは正直「3のマップはクソじゃね?」と思っていた。慣れると楽しさが分かってくるようになったが、ファーストプレイの友達を家に呼んでプレイすることもある私としては、階層構造の少ない、2のファウンデーションやサンクチュアリのような分かりやすいマップが欲しかった所だ。スノーバウンドとガーディアンがもうちょっとだけ簡素だったら文句無い所。あと本作のマップには、攻撃を通さないカーテンのようなものが配置された。これはどうなんだろうか?即死武器を持たれてカーテンの向こうで待たれると、どうにも手の出しようが無いのだが。時間で開閉するとか武器で破壊できるようにするべきではないだろうか。 ネットで見る限り(2chだが)、3より2のマップのほうが評判が高いようだ。3は2の最終形態に比べるとマップが少ないので、リニューアルマップも含め今後の追加マップに期待したい。個人的にはロックアウト、アイボリータワー、ビーバークリーク、コーギュレーション、ファウンデーション、サンクチュアリ、ターフ、レリックあたりの復活希望。マップに関して言えば、オンオフ問わず初代や2のように真っ暗で敵が見えなくてわけ分からんというマップがなくなったのは好印象。 武器に関しては新作ということで、新武器の増加と旧武器の調整が施されている。旧武器に関しては、まず何よりも強力だった即死系武器がいい感じにバランス調整されている。最強四天王の頂点候補とも言えるスナイパーライフルは、連射間隔が開き反動でスコープがずれるようになった。ロケットランチャーは乗り物追尾が無くなり、所持弾数が4発に減った。エナジーソードは持ち替えて即斬りができなくなり、またエネルギー切れになるようになった(そもそも無限に使える前作仕様がおかしい)。弱体化ではないがソード同士の相殺・切り結びが発生するようになり、ソード戦が熱い。ショットガンは装填弾数が減ったが、近距離での破壊力は相変わらず。4武器どれも弱体化されたが、それでもやはり強武器であり、落ちていたら真っ先に拾ってしまう魅力は健在。良調整と言えるだろう。旧武器では、アサルトライフルが初代から復活した。大抵のマップで初期装備であり、両手持ちでそこそこの威力と射程を持つ、初心者向きのバランスのいい武器だ。2ではネタ武器にしか思えなかったニードラーだが、弾速が上がってかなり強化された。楽しい武器だが、ラグによっては弾が見えた瞬間に爆死させられることもあるので、ちょっと困った武器ではある。前作で強力だったバトルライフルは本作でも主力武器。ただし前作で猛威を振るったプラズマガン溜め撃ちでの即死コンボは、プラズマガンの誘導性が弱まったことで弱体化した。これもまた良調整かと。その代わり、プラズマ溜め撃ちは車両を一定時間しびれさせる?ことが可能に。スタッフの溢れるアイディアには頭が下がる。ハンドガンは速射が効かなくなり、かなりの弱体化で残念。2で二丁拳銃で必死に連射するのは楽しかったのに。まあ連射パッドの問題で仕方ない変更か。使いにくかったブルートショットは、弾がまっすぐ飛ぶようになって一気に使いやすい武器に。ただし威力は見た目ほど強力ではない。 新武器でまず目を引くのが、溜め撃ちで発射されるスパルタンレーザー。車両を一撃破壊、使いにくいがロマンあふれる武器だ。それから持っているだけで目立つグラビティハンマー。性能は劣化ソードではあるが、敵を叩きのめすエフェクトが爽快。モーラーは小型ショットガン。殴りが強化された3では、モーラー+殴りのコンボが強力。必要以上にあちこちに落ちているのは、バンジー推奨ということか?ブルートスパイカーは、コブナント版サブマシンガンか。さほど強力ではないが、2丁持ちができるのでリスポーンしたばかりの初期装備の敵には有効。なにより針をガスガス飛ばすエフェクトが気持ちいい。 銃だけでなく、グレネードにも新武器スパイクグレネードが追加された。「指向性プラズマグレネード」といった感じで、爆風範囲の広いプラズマグレネードのほうが汎用性があるが、曲がり角にくっつけて無傷の追っ手を倒せたりするとアドレナリンが出まくる。またプラズマよりまっすぐ飛ぶので正面の敵にくっつけやすい。私は気に入った。もう一つ敵を燃やすグレネードもあるが、対戦では今の所出てこない。炎のエフェクトがマシンパワーを食うからだろうか?多分同じ理由で火炎放射器もほとんど出てこない。フォージ(マップエディット)で火炎放射器を置きまくりたいと思っても不可。ちょっと残念。 乗り物に関しては、新しい乗物はブルートチョッパー(極端にフロントヘビーの武装バイク)以外は対戦に出てこない。スコーピオンやレイスもLIVE対戦では出てこない。レーザーやミサイルポッドのような対乗物武器が追加されたので、乗物も強力なヤツが出てきてもよさそうだが、現状では使えない。アップデートに期待か。 武器バランスに関しては、2に比べてぐっと良くなっていると思う。調整に相当時間をかけたのだろう。対戦物はバランス調整が肝で、それによって神にもクソにも化けるものだが、本作は調整がかなりいいレベルでバランスできていると思う。バンジーグッドジョブである。 次にキャンペーンモードについて。誰もが最初に触れるのはキャンペーンモードであり、その出来如何で、ネット対戦に参加する気になるか興味を無くして売ってしまうかが決まる重要なモードだ。正直2のキャンペーンの出来はイマイチだった。特に高難易度でバランスの悪さが顕著で、プラズマコンボ以外一切の攻撃が無駄な白エリートとか、問答無用で一撃死を与えてくれるスナイパージャッカルとか、必要以上に硬いドローンとか、難易度自体がランダム要素に大きく支配されるとか、ウンザリするほど湧いてくるゴースト部隊とか、とにかく文句を言えば両手でも足りないほど不満の多いキャンペーンになっていた。で、3のキャンペーンだが、これはなかなかいい感じ。ストーリー上エリートが敵にいなくなってしまったのは残念だが、それを補って余りある物量のブルートが登場する。2では、シールドが無い代わりに体力が高く、頭部をヘルメットで守っていたブルートだったが、3では鎧で全身を防御している。鎧は銃撃やプラズマガン溜め撃ちで破壊できるので、扱いとしては2までのエリートのシールドと同じだ。2で不評だったタックルもほとんどやらなくなっている。私は結構2のブルートも好きだったんだが、まあ一般的に不評だったんで仕方が無い。で、3でいいのは「対戦っぽく戦うことが出来る」という点。前述のように、2のエリートはプラズマコンボかスナイパー以外ではまず返り討ちにあうのだが、3のブルートはショットガンからの殴り、暗殺、両手武器のゴリ押し、ブルートショットの連射、グレネードの貼り付けなど、その場の状況に応じて様々な方法で対処することが出来る。ブルート以外も、スナイパージャッカルのエイム速度が落ちて、ちょっと顔を出した瞬間に殺されることがなくなったし、ドローンも体力が落ちて対処しやすくなった(その代わり初登場時はものすごい大群。次世代機の面目約如だ)。ウザさ筆頭のフラッドも、プラズマライフルや殴りが効くようになって、臨機応変に対処する事が出来るようになった(でもやっぱりウザイ)。それらの調整により、レジェンドでも2ほど絶望的な難易度ではなくなり、遊びやすくなった。それでもブルートショット2発で死ぬし、グラントが乗るゴーストが手強いし、新型フラッドはかなりウザイしで、手応えは十分残されている。3では面クリア時にスコアを表示させることが出来るようになったので、オフだけでもやり込むことが出来るようになった。ハイスコアがセーブされないし、スカルと難易度によるボーナスの絡みで、スコア関係の完成度は決して高いとは言えないが。 さて、ここまではわりと絶賛しているが、ここからはマイナス点を述べる。そしてそのマイナス点はかなり大きく、人によっては前述の長所を全て消し去るほどの威力を持っているかもしれない。 HALO3の最大のネガティブポイントは、ストーリーとその演出にある。「ストーリーが意味不明」「全てにおいて説明不足」と言えば分かりやすいだろうか。「前作をやらないと意味が分からない」というレベルではなく、なにもかもがシナリオライターの自己満足レベルに留まっている。これほどの金をかけた超大作で、ここまで電波シナリオを押し付けられるとは思ってもいなかった。冒頭、意味の分からないコルタナの独白からゲームが始まる。そして程なく、なんとチーフが火の玉になって空から降ってくる。そしてそのことの説明はゲーム中一切無し。あれ?ケリを付けて来たとか付けに来たとか言ってなかったっけ?万事がその調子で、大局的に今何をすべきだという説明が全くされずに、場当り的に敵を倒しているうちに話が進んでいく。中盤でとうとう地球にもフラッドが押し寄せるのだが、その1ステージだけで後のフォローは一切無し。終盤でHALO未完成版が登場するのだが、それを見たチーフは「起動させよう」。あれ、HALO起動させたら宇宙滅んじゃうんじゃないの。未完成だからどうなるか分からないって、分からないからとりあえず起動ってあんた・・・。とにかくプレイヤーを置き去りにシナリオが迷走するので、まるで感情移入が出来ない。 そして最悪なのが、ゲーム中に何度も登場するコルタナ&グレイブマインドのカットイン。ゲームの流れを中断させてまで画面いっぱいにコルタナが何かワケの分からないことを言ってきたりするのだが、全く意味不明で思わせぶりなだけ。しかもスキップすることが出来ないので、2回目以降のプレイではウザイことこの上ない。 その上ひどいのは、キャラの使い捨てっぷり。バレになるが、前作で主要キャラだった軍曹とミランダが、全く盛り上がりも無く退場することになる。いや、いくらなんでもこれは無いでしょ。提督の劣化っぷりも目を覆いたくなるほど。そして前作で謎の多かったオールドワイズマン風のグレイブマインドが、ただの癇癪持ちの薄っぺらな悪役キャラになってしまっている。しかもラスボス的位置付けのはずが、どう決着がついたのかうやむやにされてしまっている。そもそもグレイブマインド、3では画面に登場しないし。ラストもなんだか、達成感も爽快感も無い虚無的な終わり方で、救いがなさ過ぎる。宇宙を救ったヒーローの末路がこれかい。初代のエンディングのほうがよっぽどクールですっきりしていた。初代を髣髴させる最終面の演出は、ハラハラして良かったというのに。 本当に本作のシナリオは酷いと思う。100点満点で0点以外つけることは出来ない。普通に胸のすくアクションヒーロー物にしていれば良かったのに。スタローンにでもシナリオを書かせればどれだけマシだったことか。 シナリオのあまりのダメっぷりに、ファーストクリア時には相当落胆したのを覚えている。しかし、3度4度とクリアしているうちに、シナリオなんてどうでもよくなっていったのも事実。どうせデモなんて2度目以降ほとんどスキップだし。ただコルタナの演出が飛ばせないのは本当にガンだ。それさえ飛ばせりゃ、一切ストーリーに煩わされることなく純粋に戦闘を楽しめたのに。 あと、初代や2に比べてユーモアというか軽い台詞が無くなって、余裕が無い感じがするのが残念。「HALOは棍棒じゃないのよ」とか「よく聞けティンカーベル・・・」みたいなやり取りがすごく好きだったんだが。本作で印象に残る台詞は「たやすいことではない」ぐらいだろうか。それも意味分からないけど。 初代や2ではチーフvsコブナントvsフラッドのような三つ巴の戦いがあって、混戦を利用して上手く生き抜く醍醐味があった。残念なことに、3ではほぼそういう状況がなくなってしまった。2で暴れていたセンチネルも本作では出てこない。ハードスペックを活かした三つ巴、四つ巴の大乱戦を期待していただけに残念だ。 それから、キャンペーンで復活時のリトライに時間がかかる所がいくつかあった。HALOの良さは、すぐ死ぬ・何度でも死ぬが、ストレス無くすぐに再挑戦できる点にあり、本作では死亡時の待ち時間に若干ストレスを感じることがあった。キャンペーンだけでなく、対戦時のマップのロードも結構長い。総じて他のゲームでもロード時間は旧箱に比べて長い傾向にあり、画面が綺麗なことは結構だが、プレイアビリティは次世代になって確実に退化している。この先ゲームがどの方向に進むのか、熟慮すべき問題だ。 さて、毒を吐いたところでもうちょっと褒めておこう。オンライン対戦とオフラインキャンペーンは2本の柱だが、3では他にもいくつもの便利機能が搭載されている。例えばマップをいじれる「フォージ」、オフやオンを丸々見ることが出来る「リプレイ」、キャンペーンをオンラインで協力プレイできる「コープ」、写真や動画をアップロード・ダウンロードできる「シェア」、オンライン対戦の詳細なデータが残せる「バンジーネット」、等だ。面倒くさがりな私はあれこれ試したわけではないが、どれもよく出来ていると思う。特筆すべきはリプレイ。2の頃から欲しかった機能で、オンでボコられたとき、何が悪かったのか後からじっくり検討することが出来る。運良く活躍できたとき、後で眺めて悦に入るのもいい。シェアの機能を活用して、上手い人同士の対戦をじっくり観戦することも出来る。カメラを自由に動かしたり、自分だけでなく対戦相手の視点でずっと追ってみたり、スロー再生で決定的瞬間をマトリックスみたいに演出することも出来る。いやはや、よく出来ている。ただのお遊びではなく、スキルの向上に活用できる所が素晴らしい。動画のシェアや戦績の記録などで、ソフトの売上げでしか収入が立たないパッケージ販売の形態で、大規模なファイルサーバを維持していくのは大変だと思われる。マイクロソフトにしか、そしてHALOにしか出来ないサービスなのかもしれない。 長くなったのでまとめると、ストーリーがクソなのが玉に瑕だが、オンもオフも初心者から玄人まで、広くお勧めできる仕上がりだ。360を持っているならマストバイと言えるだろう。 |
プロジェクトゴッサムレーシング4 |
C | |
マイクロソフト | ||
07/10/11 | 6800 | |
スーパーカーに乗り、速さだけでなくカッコよさも競うレースゲームの4作目。私は前作の3をプレイしていないので、旧XBOXのPGR2との比較を。 前作は惑うことなき神ゲーだった。グラフィック、ゲーム性、音楽、すべての要素が高いレベルで纏め上げられていた。そして本作。グラフィックは確かに美麗になっている。多分、360の他のレースゲームと比較しても高いレベルにあるのではないだろうか。2も旧XBOXの中では美しいグラフィックだったが、性能の制約からか街中に人っ子一人おらず、パラレルワールドに迷い込んでしまったような違和感があった。本作ではきちんと観客がいて、リアクションもそれなりに取ってくれるため、現実感をより感じられるようになった。天候の表現もリアルで、現実に運転中に雪が降ると、「あ、ゴッサム4みたいだ」と思うこともあった(逆だろ)。 だがしかし、その他の部分では全てにおいて2に比べて劣化している。 まず最初に気になるのがロード時間。各コースのスタート待ち時間も十分長いのだが、問題なのはリトライ時。2ではリトライ時のロードは無く、ほぼ瞬時にストレス無くリスタートすることが出来た。だからこそ、この短気な私がオールプラチナ狙いで100時間以上もプレイできたのだ。ところが本作では、リトライごとに結構なロード時間が発生する。ゴッサムは、スタート数秒後にリトライを何度と無く繰り返して走りを煮詰めていくゲームだ。ところがそのたびにロード時間があるんじゃ、とてもじゃないがプラチナ狙いなんてやってられない。2で一番面白かった「オールプラチナ狙いプレイ」は本作では無いものと思ったほうがいい。しかもロード時間だけじゃない。スタート前に、1秒毎にせわしなく視点が変わるカメラワークを強制的に見せられることになる。リトライ時も同様。これ、カッコイイとでも思ってんの?すごく落ち着きが無くて、体験版で一回見ただけでもウンザリさせられた。それを毎回強制というんだから、スタッフは脳みそ腐ってんじゃないのかと本気で思う。ローリングスタート時の強制デモも不必要に長く、イライラを誘う。ロード時間とこのくだらない演出のせいで、ゴッサム4は死んだ。演出と言えば、赤と白を基調にしたタイトル画面とかスタイリッシュだとでも思ってるのだろうか。色覚異常なのか?どう見ても気持ち悪いのだが。 本作のオフには、アーケードとキャリアの2つのモードがある。アーケードは、2にもあったものとまあ同様。問題なのはキャリアモード。アーケードはプラチナ狙いを無視すれば、割とすぐ終わってしまう。と言うことでメインはこのキャリアモード。連戦してランクを上げていくのが目的だが、まあこの冗長なこと。キャリアでは、一度ゴールしてしまうとやり直しがきかない。冗談でしょ?レースゲームって、同じコースに何度も挑戦して、走りを洗練させていくのが最大の醍醐味でしょうが。それを、走ったことも無いコースで一発でクリアしろって絶対間違ってる。リトライは出来るので、納得のいかない走りだったらゴール前にスタートボタンを押してやり直すことは出来る。できると言うか、そうしなければならない。一度ゴールしてから、「あと5秒縮めるのか、ようし頑張るぞ」みたいなプレイは不可能。面倒なのでイージーでプレイをせざるを得ない。イージーは本当にイージーなので(そうでなきゃ困るが)、ものすごい作業プレイだった。しかもものすごく冗長。いつ終わるとも知れないレースを延々と繰り返させられるのは心底苦痛だった。ってかこれ終わりってあるのだろうか?ランク1位になってボーナスカーも全て出したら、後は一体どんなモチベーションでプレイすればいいのだろうか。 2が神ゲーと言えた要素のひとつに、ラジオがある。BGMが全てラジオ仕立てになっていて、曲の合間に各国の言語でDJのトークが楽しめた。ロシアの街を走りながらロシア語のDJを聴くと、本当にその街にいるかのような没入感が得られたものだ。で、4ではラジオ要素は全てカット。ただのBGMの垂れ流しになってしまった。2のラジオは本当に良かったのになあ・・・。 ということで、2は神ゲーだったが、4はクソゲーとは言わないものの並ゲーがいいところ。どこをどうやったらここまで劣化させられるのか、全く不思議なくらいだ。一応オフで取れる実績を全て取るまではプレイしたので、そこそこの時間はプレイしたはず。しかしながら、一時も早く止めたい一心でプレイしていただけのような気がする。そうそう、実績と言えば、8台で一斉にジャンプするとか、バイク2台で向き合ってストッピー(逆ウイリー)するとかその他いろいろ、考えたやつは脳が沸いてるとしか思えない。実績は所詮おまけ要素ではあるが、製作者がプレイヤー側に「どうやってそのゲームを楽しむか」の指標を示すことが出来るものだ。それをこんなアホな実績作ってるようじゃダメだろう。実績で、オールプラチナやオールゴールド取得のポイントが低く設定されているのは、「こんなゲームに真剣になってどうするの」という製作者の良心の欠片のおかげかもしれない。 登場車種は2よりさらにスーパーカー寄りで、2で出ていた日本車はあらかたカットされてしまった。しかし、子供のころに夢中になったカウンタックが出てくるのが嬉しい。あとミウラとか、懐かしいねえ。 |
あつまれ!ピニャータ〜レッツ・パーティー |
D | |
マイクロソフト | ||
07/12/6 | 4800 | |
ピニャータのキャラが出てくるミニゲーム集。旧XBOXのカンフーパニックとか好きだったので、本作にもちょっと期待していたのだが、正直失望させられた。 まず初めに、キャラクターが立ってない。ちょっと目を引くのは主役級の馬ぐらいで、他のキャラはグロカワイイわけでもなく、ただ単にセンスの無いどうでもいいデザインになっている。解説役のオウムもイラつくだけで全く面白くない。ここは翻訳や吹き替えに相当気を(金を)使ってハイセンスな人を起用するべき所だろう。全キャラほぼ共通の馬鹿馬鹿しいエンディングも腹立たしい。 面白くも無いレースを何度もやらなきゃならないのも意味不明だし、沢山あるミニゲームの大半はつまらない。駄目なゲームにありがちだが、実績もゲーム性の向上に寄与していない。ミニゲーム集と実績システムは本来相性がいいはず。実績だけでもよく練って作ってあれば、またゲームの印象も変わったはず。 唯一褒められる点は、8歳の娘がそこそこ気に入ってくれたこと。実績もほとんど娘に取ってもらった。父親としては、娘が気に入ってくれればそれでいいのです。あーいーゲームだなー。 |
バーチャファイター5 ライブアリーナ |
B | |
セガ | ||
07/12/6 | 7800 | |
バーチャ5は誰がどう見てもコケたタイトルだ。過去に一大ムーブメントを作り上げ、著名な博物館で展示されるほどのステータスを得たシリーズの末路がこのザマだ。 コケた要因は幾つでも挙げられる。相変わらず進化の無い初心者殺しの下PとP投げ。4とあまり変化の無い(新鮮味の無い)内容。初めて見たとき目を疑ったバウンドコンボ。見た目にありえない壁張り付き。魅力もインパクトも無い新キャラ(猿はいいとしてもプロレス2人もいらんだろ)。不必要に増えすぎた技群と連携。技が増えたせいで薄れたキャラごとの個性。綺麗は綺麗だが、光源処理で見にくい事があるグラフィック。ワイド画面になったせいか、キャラが小さくて地味に見える。巨大化したジェフリーやウルフが普通サイズで、ルチャなんか小人プロレスに見える。グラフィックと合っていない当たり判定。混乱と調整不足が見え見えの0フレーム投げと投げの2回判定。そこまで不確実要素を無くしたいのかという投げ相殺の導入。地味で直感的でない新要素のオフェンシブムーブ。効果が高いくせに地味で2択の面白さをスポイルする屈伸の横行。4の頃から変わらない初心者狩り推奨カードシステム。 とまあ、挙げていけば幾らでもコケ要素は見つかりそうだ。だがしかし、プレイするとこれが意外にも結構楽しいのだ。なぜここまでコケたのかが不思議に思えるくらい、ヒットした4より面白いと思えるくらいだ。バウンドコンボにしろOMにしろ相殺にしろ、慣れてしまえば結構いいじゃんとまで感じるようになる。 360版最大の売りは、ネットでの通信対戦搭載。これは先に発売されたPS3には無い360だけの特典だ。360でバーチャ最新作が出ただけでも不思議なくらいだが、さらに通信対戦まで搭載してくるとは思いもしない驚きだ。しかも思った以上にいい出来なのだ。もちろんラグくて試合にならないときもあるが、主に日本国内の相手だと、ほとんどラグを感じずにまともに試合が出来る。これは凄いことだと思う。もちろんネットでの対戦は旧XBOXのDOAUで既に実現されてはいたが、バーチャでそれができるという所が感慨深い。当時から、バーチャで通信対戦を搭載しろ、いやバーチャはフレームにシビアなので通信対戦は不可能だ、という議論がネット上で何度も起こったものだ。私自身、バーチャの通信対戦には猜疑的な面があった。しかしながら論より証拠、この出来なら十分合格点だ。ただし、マッチングシステムには難あり。対戦相手を検索すると3人ほど検索結果が示されて、その中の誰かを選んで対戦することが出来る。のだが、そんな狩推奨みたいなシステムはおかしいし、しかも対戦相手を選んでも、すでにその相手が他の相手と戦っていると対戦できない。かと言って部屋を立てると乱入拒否が出来ないため、ラグラグ外人と強制対戦させられたりする。部屋立てと乱入に分かれないで、LIVE上のプレイヤーをサーバーがプレイヤーの段位を見て適切に全自動かつ強制でマッチングしてくれれば良かったのに。そもそも部屋立てと乱入に分かれるということは、万が一「部屋立て側が有利だ」なんて風評が流れたら、たちまち全員部屋立て側に回って誰も対戦が出来なくなってしまうよ。 とまあ問題はあるものの、LIVE対戦は十分楽しめる。しかし、LIVEが過疎って高段位者しか残らなくなったときに、私のようなヘタレレベルが楽しめるのかは疑問。そしてその過疎化の足音は着実に聞こえてきているのだが・・・。 対戦格闘といえば対人戦、というわけだが、本作はCPU戦が結構楽しい。PS2版EVOの1Pモードも楽しめたが、終盤になるとCPUは下段回し蹴りを確実にガードして痛い反撃をしてくるため、怖くて下段技など出せなかった。本作ではAIが若干弱めに調整されているため、対人戦っぽく上下の振り分けに適度に引っかかってくれる。また、キャラによってはジャイアントスイングばかり狙ってきたりなど、AIにも多少の個性が設定されている。もはや対戦格闘に人を呼び戻すにはAIの充実ぐらいしかないと思うのだが、セガはその点アーケードのノックアウトトライアルなど、考えて作っているように思う。 VF5の新要素に、対戦中のAIによる実況がある。初めて見たときは面食らったし、「こんなくだらないことに手間隙かけて・・・」と正直思ったものだが、慣れると結構味わいがある。対戦で負けた試合でも、解説のやり取りが面白かったりするとほがらかな気分になれる。今のところ「実況」はパターンが多いが「解説」のパターンは少なめ。もっと突き詰めていったらさらに面白くなりそうだ。ところで、人工音声による完全な音声解説はいつになったら実現するのだろうか。 さて、ここからはいつもの通りグチらせてもらおう。バーチャ4はヒットした作品だが、それをEVO〜FT〜5と引っ張ってきている中で、ちっとも改善されない点がある。またかと思うだろうが、それは下Pの問題。誰がなんと言おうと、やっぱり下Pはウザ過ぎる。立ちガード可能、ガードして−5フレーム、連携も無し、とデータだけ見ると全然強くないはずなのだが、全体フレームが30と短いため、非常に対処しにくくなっている。LIVE対戦では微ラグも手伝ってか、下Pガード後に肘で返すのが難しく、下Pを連打する相手に(人のことは全く言えないが)簡単にカウンターヒットを取られてしまう。カウンターヒットで+8フレームというのも、上段スカシを考えれば優遇されすぎだろう。ノーマルヒットで+2F、カウンターヒットで+4Fぐらいでいいのでは?あと全体フレームもあと5フレームぐらい延ばして、ヒジクラスと同レベルでいいと思う。数ある3D格闘の中で、バーチャ4&5の下Pのウザさは以上。私の好きだったバーチャ3も、あるいはキャリバー・DOA・鉄拳でも、これほど下Pがウザイと感じることは全く無かった。やはり何らかの改善が必要だろう。「下Pがウザイ?ヒジで返せばーじゃん」と思う人も多いとは思うが、それを出来ない人が抜けていった結果が今の惨状であるわけであって、もしもプレイヤー人口を増やそうと思うのなら、製作者側が積極的にどうにかする問題だと思う。下Pに反応なんて、出来ない人はいつまでたっても出来ないよ。英語のLRの発音の聞き分けが出来る?出来る人は簡単に出来る、でも出来ない人はいつまでたっても出来ない。じゃあ出来ない人を切り捨てればいいのか、娯楽としてその姿勢はどうか、ということ。 あとはまあ、冒頭で挙げた短所について逐一述べたいところではあるが、思いっきり長くなりそうなので割愛させていただく。ひとつ家庭用固有の問題として、ロードの長さを挙げておく。FPSなどと違って対戦格闘は1試合が短いため、試合毎にロード待ちがあるとテンポが悪くなってしまう。次世代機になって、ほとんど全てのゲームで過去のシリーズよりロード時間が長くなっている。画面が綺麗なのは結構なことだが、ロードのストレスとトレードオフというのではなんともやりきれない。技術的にどうすればいいのかなど私には分からないが、本作に関してはもう少しロード時間を短くしてほしい。PS2版のVF4→EVOで大幅にロード時間を短縮できたセガなので、次回作があるなら何とか頑張って欲しい所。あとはPS2版に比べるとトレーニングモードが大幅に割愛されてしまったが、まあEVOのトレーニングモードが神過ぎたということで。いまのセガにそこまで求めるのはさすがに酷だろう。 色々文句はあるにしても、やっぱり腐ってもバーチャ、DOA等に比べると十分楽しいし、仲間内の対戦も盛り上がる。1万本程度しか売れなかったと聞くが、もっともっと売れてもらってLIVE対戦が盛り上がって欲しい所だ。コケソフトVF5とコケハード360の夢のコラボレーションであるので、どうあがいても夢のまた夢でしかないのだが・・・。 |
コールオブデューティー4 モダン・ウォーフェア |
A | |
アクティビジョン | ||
07/12/27 | 6800 | |
人気のFPS、CODシリーズの第4作。前作までは第二次世界大戦が舞台だったが、本作では現代に舞台を移し、テロリストと近代兵器を駆使して戦うことになる。 私は3をプレイしていないので2との比較を。2でも十分に美しいグラフィックだったが、本作ではさらにグラフィックが美麗になり、もはや異常と呼べるほど。中盤での、ザザーンみたいなギリースーツを纏った暗殺ミッションなど、すみませんこれ実写ですから!というレベルだ。 近代戦なので、暗視スコープやレーザーサイトや誘導ミサイルなどの、2には無い最新装備を扱うことが出来る。高空からガンシップで無抵抗な敵を一方的に虐殺するシーンなど、航空支援の有用性と恐ろしさを実感できる(いささか悪趣味ではある)。 難易度は、最高難易度のベテランにおいては発狂寸前の2とほぼ同レベル、場面によってはそれ以上に感じられる部分もあった。ちなみに最終面はあまりの激難度に何時間プレイしてもクリアの糸口すらつかめなかった。まあそこはストーリーに関係ないおまけミッションなので、クリアできる人だけしてください、ということだろうか。そこのせいで実績が1000に出来ない・・・。そこまでも十二分にキツかったのに、最後の最後で挫折感を味あわせないで欲しいものだ。ここまで来ると、攻略法や根性ではなく、単純に身体能力が必要になってくる。そろそろ限界かも・・・。 2ではどこに行くのか迷うことは一度も無かったが、本作ではレーダーの仕様が変わり、ウロウロ彷徨うシーンが少なからずあった。そこはちょっと不親切かも。 ストーリーは、西側の特殊部隊となりアラブやロシアのテロリストと戦うというもの。2は第二次大戦ということでストーリーなど無きに等しいようなものだったが、一応本作ではストーリー仕立てになっている。が、やっぱりドラマとしては弱く、盛り上がりに欠ける。全般的に説明不足で、何をすればいいのかよく分からないままゲームを進めていく場面が多い。操作キャラクターが途中でコロコロ変わるが、それも説明不足で分かりにくい。しかしまあ、テロリストだと言って敵国に乗り込んでバンバン撃ち殺すんだから、相手からして見れば十分こちらがテロリストだ。世界に平和が来ないのも分かる気がするよ。終盤で核ミサイルを発射するという大風呂敷があるが、もっと序盤にテロリストのテロリストたる所以を印象付ける演出のステージがあっても良かったと思う。 とまあいくらか不満はあれど、十分楽しめるストーリーモードだった。しかしながら、本作の肝はオンライン対戦にある。 HALOは初心者でも楽しめるゲームだが、勝たないと経験値やランクが上がらないので、負けると非常に腹が立つ。私の実感では、勝って嬉しいのと負けて腹立たしい頻度の比は3:7ぐらい。勝ったときの嬉しさを+10、負けたときのストレスを-5と重みをつけたとしても、期待値は10*0.3-5*0.7=-0.5。ってことはつまり、やればやるほどストレスが溜まるってこと。じゃあやらないほうが賢くない?FPSに限らず格ゲーでもレース物でも、オンライン対戦は「勝てなければ楽しくない」場合がほとんど。「勝者の法」は結構だが、それによって勝てない人間がどんどん脱落していった結果、オンラインは過疎り残るのは廃人級ばかり、故に新規プレイヤーもすぐ狩られてオンラインから消えていく、という悪循環になりがちだ。 そこで本作。本作では、経験値によってランクが上がっていくのはHALOと同じ。違うのは、例え負けてもプレイに応じて経験値が入る点。たったそれだけのことで、負けたときのストレスが激減している。また、プレイ中に「チャレンジ」というミッションが用意されていて、どの武器で敵を何人倒せとか、しゃがんで敵を倒せだとか、様々な条件を満たすことによって経験値や特殊装備が手に入るようになる。決してチャレンジクリアにシャカリキにならなくてもプレイ回数で自然とクリアすることも出来、また武器ごとにチャレンジ項目があるので、自然と様々な武器を使うようになる、うまいシステムだと思う。このチャレンジを360の実績とからめなかったのもいい判断。例え同じ内容だったとしても、それを是が非でも解除したいと思ってしまうと、必ずストレスの元になる。スタッフはそれを熟知して、こういう仕様にしてくれたのだろう。また、チャレンジがあるために、自分だけではなく他プレイヤーみんなが色々な武器を使うことになる。HALOと違って自分で使う武器は自分で選べるので、下手をすれば全員同じ武器ばかりということになりかねない。本作ではアサルトライフルにスナイパー、ショットガンにハンドガンと様々な武器を見かける(様々な武器で殺される)。武器間のバランスがいいのも確かだが、チャレンジのシステムも使用武器の多様化に貢献しているだろう。 また、ランクが上がると使用できる武器や特殊能力が増えるようになっている。プレイする前は「なんでそんなRPG(ロケットランチャーじゃないよ)みたいな仕様なんだ・・・古参が有利なシステムじゃ新規が入らんだろ・・・」と思っていた。しかし、プレイしてみるとこれが結構いい感じになっている。最初から全ての武器と能力が使えると、初心者は途方にくれてしまうのは必須。ならば、最初は装備を強制してゲームに慣らさせ、徐々に要素をアンロックしていくほうがいい。重要なのは、後で使える武器が初期装備の単純なバージョンアップではいけない、ということ。本作では、別に初期装備でも決して弱いということはない。アンロックされれば戦い方にバリエーションを持たせられるということだ。ここいらのさじ加減が、非常に上手く調整されていると思う。面白いのは、ランクは55で打ち止めで、55で豊富な装備を持ったまま維持することも出来るし、一度ランクや能力をご破算にしてランク1からやり直すことも出来るという点。どんなシステムだろうと、新規プレイヤーが古参に経験値を献上して去っていくことになる以上、いつかはプレイヤーがみなレベル上部に張り付くことになる。HALOでは、上に行けば行くほどレベルが上がりにくくすることでそれを防いでいるが、それもちょっと味気ないし、レベルが上がらないストレスの元にもなっている。本作では、意図的にランクを下げることが出来るので、面白い試みだと思う。 ランクやチャレンジのシステムだけでなく、ゲームの基幹がHALOと違い、銃弾を食らったらすぐに死ぬようになっている。自分もすぐ死ぬが、敵もまたすぐ死ぬ。ということは、エイムの上手い下手に関わらず、先手を取ったほうが有利ということだ。HALOでは、先に仕掛けたのに返り討ちにあうなんて事は日常茶飯事。ラグの問題もあり、「今絶対俺勝ってるって!」と納得いかないことも多い。本作では、すぐ死ぬしすぐ殺せるので、やられても「まあいっか、次の獲物探そうっと」という気分になれる。初心者でも1KILLも出来ないということはそうは無いはず。初心者はひたすら殺されまくって何も出来ないGoWとは対極的だ。HALOのようなスポーツ系FPSのほうが初心者には向いていると言われるが、むしろ初心者には本作をオススメする。殺された後に、殺した相手の視点でリプレイする演出があるため、なぜ殺されたか理解できるのも初心者向け。ただ、スナイパーで殺されるとリプレイが腹立つんだよね。HALOではスナイパーに殺されると「おお、やるなあ」と思えるのだが・・・。 チームごとにキャラが色分けしてあったHALOと違い、本作ではぱっと見、敵味方の区別が付けにくい。その分味方を撃ってもノーダメージで(ルールに拠るが)、リアルではないが、初心者も安心して撃ちまくれる。 とまあ、私のようなヘタレにも十分楽しめる見事な完成度だと思う。あえて難を言えば、死なずに連続KILLを達成すると、敵をレーダーに表示したり爆撃を要請したり出来るようになる。ヘリの援護を要請できたりすると嬉しいのは確かだが、勝ってるほうがさらに有利になるシステムはどうかと思う。また、マッチングのシステム上、プレイ途中のゲームに強制参加させられることもある。入った瞬間にヘリの猛威にさらされると、一気にやる気を失くす。大抵そういう場合大差で負けるし。 長くなったので最後にまとめを。 長所 ・美麗すぎるグラフィック ・初心者でも楽しめるよう配慮されたオンライン対戦 短所 ・シナリオがイマイチ ・マイルハイクラブ難しすぎだよ! |
デビルメイクライ4 |
― | |
カプコン | ||
08/1/31 | 7990 | |
まだ最初の数面なので、とりあえずファーストインプレッション。 こりゃまたヒドい視点だこと。初代PSのバイオから全然進化して無いじゃん。ギアーズとか、視点が悪いなんて感じたことは一度も無かったぞ?ハイデフとか言ってる時代なんだよ?視点ぐらいグリグリ自由自在に動かせて当然じゃないの? ゲームとしても、何を楽しませようとしているのだか全然見えてこない。スタイリッシュとかいう言葉が空虚に響く。 本体同根版(プレミアムパック)で買ったので、37800円とかなり安い値付けだったが、それでも損したとしか思えない。ピニャータのほうを買えばよかったのか・・・。 |
バーンアウト パラダイス |
A | |
エレクトロニック・アーツ | ||
08/2/21 | 6800 | |
箱庭系カーアクションゲーム。驚くべきは、その箱庭の完成度。ビル街から山道まであるだだっ広い街を丸々XBOX内に作りあげ、しかも端から端まで走っても全く手抜きやアラの見つからない見事な作り込みで、本当に街が一つテレビの中に存在しているかのようだ。景色のいいところで車を止めて散策してみたいと本気で思えるほど。TDUやGTAなどの箱庭系ゲームをプレイしていないので比較できないが、本作の次世代っぷりには心底驚いた。画面が綺麗になっただけの他ゲーなどとは雲泥の違いだ。 そしてその街の中で、タイムアタックや他車とのレースをしたりつぶし合いをしたり、ハイジャンプをしたり看板をぶち破ったり、プレイヤーは自由にやりたいことをやることが出来る。基本プレイはレースやつぶし合いに勝利してライセンスを上げていくことであるが、ダラダラ走って隠された看板やジャンプポイントを探すだけでも楽しい。ビルの屋上からハイジャンプして看板をぶち破る爽快感や、一般車を避けながらハイスピードで走り抜けるスリルは本作ならではの快感だ。 クラッシュすると、実写の衝突試験さながらのリアルなクラッシュシーンのショートリプレイが流れる。超豪華版ハードドライビンといった趣か。何度も見ることになるので見慣れてしまうが、初めて見たときのインパクトは絶大。スーパージャンプ時のカメラ演出もカッコいい。 これだけの広い街なのに、エリアの切り替わりでロード待ちなどは一切無い(ほんの一瞬のロードがあるが全く気にならない)。その分ゲーム開始時のロードは長いが、最初だけなので十分許容レベル。走っている最中でもところどころで自動セーブしてくれるので、疲れたら何も考えずにいつでも止められる。親切なマップにワンボタンでロード待ち無く一瞬で切り替えられるし、ホントに至れり尽くせりなゲームだ。 今年10月の無料アップデートでバイクと時間の経過が追加された。バイクで走るとまた新鮮な感覚だし、時間経過による景色の変化も美しい。夜は真っ暗になって走りにくいのだが、夜中ずっと走っていて、夜が明けてきたときの安堵感と夜明けの美しさは特筆物。これだけの大型アップデートが無料だと言うのだから、さすが天下のEAである。 街が広い上にやるべき事もいくらでもあるので、気に入った人は100時間単位でいくらでも遊び込めるだろう。私個人は、やるべきことが多すぎて逆に飽きてしまったきらいが無いでもない。ただいまプレイ時間30時間ちょい、バーンアウトライセンス取得済みだが、さすがに看板やジャンプ台も残り少なくなると、広大な街の中から探し出すのはキツイ。特にジャンプ台は既にクリアしたかどうか見て分からないのが面倒。前述のマップに自分でマークを書き込めたら更に良かった。ライセンスのほうも、次のレベルアップには120ものイベントをクリアしなければいけないので、ちょっと途方にくれている所。まあ少しずつ気が向いたときにコツコツ進めていこうかなと。オフでやれることが多すぎて、オンラインなんかやる気がしないのが正直な気持ち。 |
Mr. DRILLER Online |
D | |
バンダイナムコゲームス | ||
08/4/2 | 800MSP | |
ミスタードリラーは好きなゲームなんだが、本作はかなりがっかりさせられた。DC版のレビューはこちら。 ぱっと見て分かるのだが、キャラクターを無理やり拡大アンチエイリアスをかけたような感じで、ボケボケしたメリハリの無いグラフィックになっている。手抜きせずにハイデフに描き直すぐらいしろよ・・・。 次に、キャラが何人もいるのにどいつも喋らないので、ものすごく味気ない。容量の関係かギャラの問題か、ともかくチープさは隠しようが無い。 それからゲームバランス。DC版では1000M掘るのも結構難しかったのだが、本作では難易度がマイルドに調整されているので、1000Mは楽勝、掘りたい人は好きなだけ掘ってください、となっている。そのせいでゲームにメリハリがなくなってしまった。ゴール到達時のエンディングも無くなってしまい、非常に味気ない。もう一つのクエストモードは、ランダムで出題される条件に従って掘り進むのだが、条件がランダムなので不条理なゲームオーバーもあり腹が立つ。このクエストを作った人間は、ゲーム性というものをこれっぽっちも分かってないと思う。ゲーム業界にサラリーマンは要らない。クリエイターだけを求む。 それから、オフラインで2人プレイが出来ないのもどうかと思う。公式サイトを見てもオフラインで対戦が出来ないことが分かりにくい為、無駄にワクワクしてしまったよ。奥さんや娘と対戦したかったなあ・・・。 で、売りでもあるはずのオンライン対戦なんだが、これが笑っちゃうほどヒドイ出来だ。出来だっつーか出来て無いっつーか。なんたってバグで先に進まないんだから。売り物になるレベルじゃないでしょ。約2ヵ月後に修正パッチが配布されたが、遅すぎだって。一応パッチは当てたが、今更対戦する気にもなれない。 ドリラー自体はいいゲームだが、本作はあらゆる方面に駄目な出来になってしまった。ナムコ大丈夫か? |
斑鳩 |
A | |
トレジャー | ||
08/4/9 | 800MSP | |
アーケードとドリームキャスト等でカルトな人気を獲得したマニア好みのシューティングのXBLA版。DC版のレビューはこちら。 ハイデフ機に移植されたことで、美しかったグラフィックはさらに緻密で美しくなっている。 マニアの方々はいくつかのパターンの違いが気になるようだが、私のようなドシロートには全く違和感の無い移植度だ。その上、上級者のリプレイダウンロードとか、LIVEでの2人同時プレイなども出来る(私はやったこと無いが)。これだけのゲームが、高々1200円買えて、しかも思い立ったときにいつでもダウンロードできて、プレイのたびにディスクの入れ替えなどをしなくていいんだから、まったくいい時代になったものだ。 XBOX特有の「実績」がうまくゲームとマッチしていて、チェインや得点稼ぎに全く興味の無かった私も、とりあえず1面だけはAランクを狙うプレイを楽しめた。他の面は、まあ私には無理かな・・・。イージーでノーコンクリアぐらいは目指したいところ。実績の難易度如何でゲームプレイがさらに面白くなる好例だと思う。 各面ごとに練習することが出来るが、ミスったときにすぐにやり直しが出来ないのと、面の途中からプレイできないのは残念。なんでもゲームキューブ版はできるそうだが・・・ あと私にはチト難易度が高い。XBLAは手軽にプレイできる分、逆に手軽にプレイしなくなってしまうので、ノーコンクリアはいつになることやら。相当の上級者か筋金入りの根性の持ち主で無いと、なかなかモチベーションが継続しないのではないだろうか。しかしそれを考えに入れても、XBLAのマストバイ足るべきいいゲームだと思う。フリープレイになってから、美しいBGMに包まれてだらだらプレイするのも決して悪くない。 |
NINJA GAIDEN 2 |
A | |
テクモ | ||
08/6/5 | 7800 | |
旧XBOXでヒットしたアクションゲームの続編。板垣氏がテクモで監修した最後のゲームだ。 前作は評価が高かったが、正直私はそれほど楽しめなかった。本作をプレイして驚いたのは、前作での欠点がほとんど全て取り除かれていたことだ。 前作では、アクションゲームなのに無駄な探索要素が多くて、同じ場所を行ったり来たりしなければならなかったり、何をすればいいか分からずになかなか先に進めなくてイライラしたことが多かった。本作ではほとんど探索要素がなくなり、純粋にバトルの連続を楽しむことが出来る。また、前作は視点が悪く壁がらみでわけが分からなくなることが多かったが、本作ではカメラがぐっと進化して、視点がらみのイライラはかなり解消された。ネット上では視点が悪いという意見をたまに見るが、2の出来なら私は十分合格点だと思う。ただ、対ボス時の視点のロックは不十分で、カメラがボスの動きに追従できないことが多く、正直1周するまで視点のロックに気付かなかったぐらいだ。視点ともからむが、前作は足場や壁走りから何度も落ちてイライラさせられたが、本作ではシビアなジャンプは必要ない。また私は前作ではついに飯綱落としを出せなかったが、本作では入力タイミングが簡単になり、ファーストトライで楽勝で出せるようになった。また、前作ではアイテムの所持数が多く、ボス戦はテンポの悪いアイテム消耗戦の様相を呈していたが、本作では持てるアイテムが少なく、制限された状況の中でテンポよく戦うようになっている。また、本作では戦闘が終わるとある程度体力が回復したり、セーブポイントで体力が全快するなど、多少のミスはアイテムを消費せずにリカバリー出来るようになっている。少なくとも低難易度では、チマチマした計算をせずにガンガン戦うことができ、より爽快感が味わえるようになっている。武器や技が増え、それぞれ特徴があって使い分けが楽しい。どの技モーションも相当作り込んであって見栄えがするのはさすが。面数は、前作は全16面でちょっと多すぎて途中でダレてしまっていたが、本作では少し面数が少なくなり、ダレずに楽しめる程度に収まった。 総括すると、本作ではバトル以外のことに気を煩わせることなく、テンポよく爽快なアクションを楽しめるようにする、という設計思想が隅まで行き渡っている。私は板垣氏の調整はどうも自己満足臭くて好きになれなかったが、本作ですっかり見直した。 しかし!難易度調整はやっぱり板垣氏だった。本作は4つの難易度があるが、一番簡単な難易度(忍びの道)でも私には結構難しく、二番目(強者)でかなりキツキツ。上から二番目(悟り)の難易度で完全に無理ゲー。悟りをクリアしないと最高難度(超忍)をプレイできないので、私は生涯プレイすることが無さそう。ネット上では超忍をクリアした人がゴロゴロいて、お前らどれだけ忍者なんだよと言いたくなってしまう。悟りで投げた私が言うのもなんだが、前作ではノーマルで1周半ぐらいで飽きてしまったが、本作はクリアしても難易度を上げてプレイしたくなる魅力に溢れている。360の実績システムもモチベーションの維持に役立っている。 シナリオは、邪心の復活とか言って相変わらずどうでもいいもので、味方の女ソニアとか敵の4天王とかいまひとつキャラが立っておらず、前作のムライさんかとレイチェルのほうが良かったかな?という気もする。ソニアはまたかの巨乳で、敵方に露出系ダイナマイツ姉さんがいるので、ソニアは貧乳でも良かったかも。 本作は、敵の手足がもげ、首が飛び、血飛沫が飛び散る残酷描写が売りの一つになっている。一見ただの悪趣味だが、敵の四肢欠損によって攻略が変わるということによって、残酷描写がゲーム性に密接に組み込まれている。残酷描写や不具描写にうるさい昨今、このバイオレンスを押し通した板垣氏はやっぱり漢だった。でもやっぱり悪趣味は悪趣味だが。 難易度が高いのに、リトライ時のロードが長いのが大きな欠点。08年秋の本体アップデートでソフトをHDDにコピーできるようになったが、それでもやっぱりロードは長め。それから、近接戦闘は爽快感抜群なのに、飛び道具戦になると途端につまらなくなってしまうのが難点。弓を構えながらすり足で移動できてもいいし、弓を構えるときキャラの正面ではなく画面中央に向かって構えるべきだと思う。現状、安全地帯以外からのエイミングが難しく、ピョンピョン跳びながらのオートエイムに頼るのはゲームとしてどうか。射撃が普通のFPSぐらいになったら、ますます本作が楽しくなることだろう。 ゲームの腕前が私ぐらいの人は難易度強者で、私より苦手な人は忍びで、上級者は悟りもしくは超忍で、幅広い人に存分に楽しめるソフトだと思う。超忍で物足りない人はミッションモードの追加コンテンツも購入できる。本作はバグが多いとか難易度調整が雑だとかいろいろ悪く言われているし、実際売り上げもあまり伸びずに投売りされているようだが、私はいいゲームだと思う。まあ高難度で発狂する前に挫折したからそう言えるのかもしれないが・・・・。 |
ソウルキャリバーIV |
B | |
バンダイナムコゲームス | ||
08/7/31 | 7800 | |
ソウルキャリバーシリーズ第4作。エッジも入れれば5作目。過去の作品はアーケード版もあったが、本作は家庭用のみ。IIIのようにあとからアーケード版が出る可能性も無くは無いが、ネットで世界中と対戦できてしまう本作があるので、もはやアーケードは必要とされない時代なのかもしれない。PS3とXBOX360両機種で同時発売され、発売一ヶ月後の現在、どちらの機種がいいだとか不具合があるだとかの話は聞こえてこない。 最新機種なだけあって、グラフィックがとても美しい。DOA4やバーチャも綺麗なグラフィックだったが、絵画的なセンスを考慮すると、僅差だが本作に軍配を上げてもいいだろう。キャラのデザインは、2の頃に比べて本当に良くなった。2はどいつもこいつもヘボいデザインでげんなりしたものだが、本作ではどのキャラも一度は触ってみたい魅力に満ちている。やっぱりデザインって大事なんだなーと改めて思う。ソフィとか別の意味で触ってみたいと言ってみたり。 新キャラに槍使いのお姫様ヒルダとラスボスのアルゴル。そしてゲストとしてなんとスターウォーズからヨーダ(PS3版はベイダー)と他ゲームとのコラボキャラ、アプレンティス。そしてさらに、旧キャラのコンパチではあるが、有名漫画家(らしいけど私は誰も知らない)がデザインしたボーナスキャラ、エルフのシェラザード、機械人形のアシュロット、セクシーボディの修羅、アニメ調で思いっきり浮いてるアンゴルフィア、ものすごく空気の神斬蝕(カミキリムシ)と超盛りだくさん。キャラが多いのはいいことなのかもしれないけど、正直ゲストとかボーナスとか要らなかったような気が。ゲストやボーナスにかかった費用や手間を後述のキャラクリ用衣装に回してくれたほうが・・・。ネット対戦でもほとんどボーナスキャラなんて見ないし。それにボーナスキャラ全員女ってどうだろう。ヨーダやベイダーはアメリカでの販売促進に役立ったかもしれないけど、アプレンティスってなによ。丸刈りのキャラは新しいけど、技はスポーンに似てるんでスポーンのほうが良かったかも。ヨーダも常に上段透かしで投げ無効な特殊なキャラで、結構嫌われそうなキャラだ。 3では2に比べて技が削減されコマンドが整理されていた。一般的に不評だったが、私はそれを評価した。4ではさらにその路線が進められている。どのキャラも強力な技が変更・削除され、発売当初のネット上では「俺の○○を返せ〜」が連呼されていた。私は本作の調整を評価したい。キャリバーシリーズは中下に派生する厳しい連携が多く、知らなければガードすることすらままならず、相手の連携になすすべなく封殺されることが多い。4でもまだまだその傾向はあるが、多少緩和されたのが実感できる。そのおかげか、私を含め結構初心者がネット上に残って楽しんでいる。バーチャなんか速攻で初心者は狩られていなくなったが、本作はもう少し楽しめそうだ。前から要らないと思っていたソウルチャージが無くなったのも私的にグッド。あと無くしてほしいのはガード不能かな・・・。 で、技が整理されたのはいいのだが、なぜかジャスト入力技が増えてしまった。例えばマイキャラのリザードマンでは、236BB(本作では33BB)から44Kが前作では強力な連続技だったのだが、33BB部分が連打では出なくなってしまって、私には使いこなせない技になってしまった。正直これは何を考えているのか分からない。ラグが付き物のネット対戦が主流のゲームなんだから、むしろジャスト入力など全廃でもよかったはず。先行入力ももっと効く用にして、バーチャのように気持ちよく技が出せるように調整すべきだった。ついでに言えば、さらにもっと踏み込んで技を減らしてもらってもいいと思う。生Kが上段で6Kも上段なんて似たような技がまだ多いし、A+KとかB+Kの同時押し技も全部A+Bに統一して技を整理したほうがいい。RUN中技も147方向・28方向・369方向の3分類ぐらいでいいと思う。その代わり、コマンド投げを全キャラに追加してほしい。現状だと投げ抜けが単純2択になってしまって、読みの要素が少ないのではないだろうか。 他に、8WAY−RUNの弱体化とガードインパクトの変更が大きな変更点として挙げられる。2では歩いてるだけで縦斬りはともかく投げまでもスカスカすかされ、それはそれでイライラしたものだが、本作ではRUNスピードが大幅に遅くなり、縦斬りを避けることすら難しくなってしまった。ちょっと極端すぎる調整ではないだろうか?ステージ中を縦横無尽に動き回れる自由度がキャリバーの特徴だったはず。2と4の中間ぐらいがちょうどいいのではないだろうか。ガードインパクトは、投げを弾けなくなった。私は前から投げをGIで返せるのに違和感を持っていたので、この変更を歓迎する。そのためGI成功後は投げ安定みたいなところがあって、旧作のようなGI合戦はほぼ見られなくなった。投げは1/2で投げ抜けできるので、バランスはいいのではないだろうか?ただGIの入力猶予と成功後の有利時間が短くなっているような気がする。特に下段GIは狙ってもなかなか成功しない。ネット対戦のことを考えると、むしろ入力猶予はずっと伸ばしてもよかったのではないだろうか。たまにBB連打だけで勝ってしまうことがあるのだが、たぶん相手は必死にGIを入力してると思う。 もう一つ新しい要素が、ソウルクラッシュとクリティカルフィニッシュ。相手に技をガードさせ続けると発動して、演出のあとに強制的に1本取れるというシステム。2D格闘でよくあるガードクラッシュと一撃必殺技みたいな感じか。賛否両論あるとは思うが、まあ私レベルのヘタレではソウルクラッシュする前に死んでるので、正直どうでもいいシステム。ネット対戦で食らったのは1回のみ。まあ演出が面白いので悪くは無いと思うが、ガード後に反撃しにくいキャリバーでは、強技を振るだけの強キャラがますます強くなってしまうような気がするのだがどうか。 ネット対戦のシステムは、正直良くない。なかなかマッチングが出来ないのだ。クイックマッチを選んでも、「セッションは満員です」とか出て検索が途切れてしまう。いや、相手が見つかるまで検索しててくれていいから。カスタムマッチだと、これまたなかなか対戦までたどり着かない。かと言ってセッションを作成すると、ラグ外人をキックし続けなければいけないとか。連戦可能なプレイヤーズマッチでは、ホストが抜けると部屋が強制解散されるので、気楽に部屋を立てられない。他人の対戦を観戦できるのは素晴らしいが、部屋に入ったときに試合終了までしばらく何も出来ないのも困り物。なんというか、どうにでももっといいやり方はあるだろうに。ナムコのネット関連の技術蓄積の無さは明らかだと思う。肝心のラグだが、通信状況は5段階に評価される。相手が日本人なら大抵は「5」で、ほとんど問題なくプレイできる。「4」だと微妙で、「3」以下だとゲームにならないレベル。ボタンを押してから技が出るまで1秒ぐらいかかるので、本当に何やってるのか分からなくなってしまうほど。日本で360版がもっと(10倍くらい)売れてくれたらいいのになあ。 本作の売りの一つが、キャラクタークリエイション。前作でもあったが、キャラクターの外見を自由にカスタマイズできるというもの。前作は私はほとんどキャラクリなどしなかったが、本作ではグラフィックが美麗になったので、それだけでキャラをいじるのが楽しい。パーツもかなり豊富にあり、何より色を自在に変えられるので自由度が高い。声は何種類から選ぶだけのなのだが、声の高さを変えられるので結構印象が変わる。ただ顔は決められたものから選ぶしかないので、選択肢は限られる。Miiみたいに自由に目鼻を配置するのはさすがに無理ということか。あと肌着の上下が分けられなかったり、自由にアクセサリーをつけられなかったりと、いろいろ制限もある。そしてなにより、Tシャツだとか短パンだとか、汎用性の高いパーツがあまり無いのが困る。ナムコのことだからDLCで稼ごうというのが見え見えで、すでに2回分、450円を献上した。しかもたいしたパーツじゃないし、最初からディスクに入ってるのが丸分かりなのがなんとも。もうすぐ3回目の販売があるらしいが、どこまで解除キー商法で稼ぐのだろうか。全く新規のコスも販売できるのだろうか?その場合、ダウンロードしてない相手にはどう見えるのだろうか?ま、どうでもいいけど。 一人プレイ時のやりこみモードが「タワー・オブ・ロストソウルズ」。60階のタワーを敵を倒しながら登っていくというもの。これがまた、ネット上では非常に評判が悪い。キャリバーシリーズの一人プレイモードが面白かったためしが無いのだが、タワーもまさにそんな感じ。無駄に連戦しなければならないのと、CPUがやたら有利なスキルを持っているので、非常にストレスが溜まる。まあなんとか60階制覇はしたが、他の人も言うようにもう2度とやりたくない。普通に好きなキャラで対戦風にプレイすると無駄に難易度が高いので、ほとんどアスタロスの1ABだけで倒した。作業プレイで全然面白くないし、スキル向上にもなりゃしない。かと言って対人戦ぽく戦うと勝てなくてストレスが溜まるし。階ごとに特定の条件を満たすと宝箱がもらえるのだが、それを狙いだすとますますストレスフルになる。対戦格闘で面白い一人プレイモードなんて無理なのか?と思うとバーチャ5のクエストモードは十分面白かったし、キャリバーでも前作の大会モードはそこそこ対戦っぽくプレイできた。なんで前作のワールドコンペティションモードを持ってこなかったのか疑問だ。CPUの思考ルーチンに関しては、昔に比べて良くなっていると思う。例えば、難易度を最高にしてVSモードでCPUと戦うと、ガードや反撃のいい練習になる。一度やり始めると意外と楽しくてずっとやってしまうほどだ。しかしながら、VSモードでは一切ファイトマネーが入らないので、いくらやってもコスチュームや武器を買う金が増えない。仕方ないので面白くないタワーやストーリーをやらなければいけない始末だ。このCPUなら、ワールドコンペティションモードがあれば楽しみながら金稼ぎと自分自身のスキル向上が出来たのに。惜しい。もう一歩だ。 一人プレイに関しては、360恒例の実績がいい感じで調整してある。プレイしているうちに自然に獲得できる実績が多く、一人プレイのモチベーション向上に役立つ。ネット対戦でのレベル20到達というのも、私程度のヘタレには簡単すぎず、かといって不可能ではないちょうどいい難易度の試練だった。前述の不評なタワーモードだが、実績30個獲得で宝箱が全てオープンになるという救済要素があり、これ以上タワーをやらなくていいので助かっている。 というわけで、不満もあるが結構気に入った本作。バーチャで敷居が高すぎて挫折した人にはぜひ触れてもらってほしい1本だ。まあ起き上がりこかされ地獄とか、ミツルギ2KB・ソフィ1AA・エイミ3BAなどの強技地獄とか、別の試練が待ち受けているのは確かだが・・・。 あとソフトとは関係ないが、HORIのキャリバースティックについて。7000円もするくせに、レバーは斜めが入りにくいしボタンの触感も微妙。ボタン配置も不便。しかも1ヶ月でAボタンが効きにくくなった!!改造するには筐体が薄いし(まあ薄さが長所ではあるのだが)、もうどうしろと! |