点数はドリマガ2002年10月11日号の読者レースforドリームキャストRACE144から転載させていただきました。最後のDC読者レースということです。 |
バーチャファイター3tb |
A | |
セガ | 8.1 | |
98/11/27 | 5800 | |
言わずと知れた、セガの代表作。このゲームを論じるには2つの観点が必要だろう。 まずひとつに、純粋にゲームとして見たとき。ゲーム性としては満点に近い評価をつけられるのではないだろうか。バーチャ2は確かに面白いゲームだった。しかしながら、強い技は圧倒的に強く、バランスは今一つだった。空中コンボのダメージも必要以上に大きかったように思う。また自動2択がゲーム性を低くしていた。ヒジ、ヒジ、ヒジ、ヒジなんてジャッキーと戦った日にはやる気も失せたものだ。 そしてバーチャ3。いろいろ変更はあるが、もっとも大きな変更は投げコマンドの統一だと思う。それによってつまらない自動2択は廃止され、純粋に読み合いが楽しめるようになった。投げすかりポーズも追加され、リターンに見合ったリスクを持つことになった。投げ抜けがコマンド投げでもできるようになったことも大きい。それによって、投げ確定時のせめぎ合いが熱い。ただ、キャラによっては投げが多すぎて、今一つその博打の面白さが薄れているような気もする。また、前述の読み合いの面白さと矛盾する、コマンド投げと通常投げが抜けられる技は無くしてほしかった。もっとも私にはできないから関係無いが。 次に、普通の人が真っ先に挙げるであろう、避けの追加。私は皆が言うほどには大きな変更とは思えない。なぜなら余り使わないから。街の対戦台でも、それほど避けを有効に使っているようには思えない。それでも、単純な技の連打で押し出されることが無くなったのはいいことだと思う。ただ、わざわざボタンを追加するほどのものだっただろうか。私的にはPKG同時押しでよかったと思う。そして下段投げは下方向&P+Gに統一したほうが分かりやすかったのでは(ちなみにDOAはそうなっている)。 空中コンボのダメージが控えめになったのもいい。確かに空中コンボは3D格闘の華だが、それでも2のように体力8割〜とかはやりすぎでしょう。ダメージといえば、アキラの新3段が強すぎるような気がするが、tbになって調整が入って納得がいく程度になった。また下Kカウンターからのジャイアントスイングが強すぎて、一時期そればかり使うウルフが増殖したが、それもtbになって調整されてバランスが良くなった。 アンジュレーションはおまけ程度に考えてもいいと思う。実際対戦台ではたいていアキラステージだし。アンジュレーションを意識するのは、対CPUでパイに空中コンボを試すときぐらいだろうか。もしアンジュレーションが無かったら、サターンに移植されていただろうか? ジャンプのシステムが変わったのもいい。昇り蹴りでKOされたりすると非常に腹が立ったものだ。なぜかと聞かれれば返答に困るが。3ではそれは無くなった。ジャッキーや影の、跳び蹴りからのサマーは無くしてほしかった気もするが。 CPUが適度に弱いのもいい。2ではCPUは投げハメを使わない限り、なかなか勝てなかった。逆に投げハメさえ使ってしまえば、どれも楽勝だった。3ではかなりアルゴリズムが人間くさく、いきなり大技を出してきたり、逆にカウンターで技を食らってくれたりと、プレイしていて対人戦のようで結構面白い。欲を言えば、ガードをしたときの反撃がいまいち的確でなく、その分こちらが大技を出しやすくなっているのが今一つ。きっちり2択をかけるところでは攻めてきてほしい。そうでなくては対人戦の練習にならない。 tbになって、チームを組むようになった。KOFと違って、同キャラでチームを組むことができる。私はどちらかと言えば、同キャラチームはできないほうが良かったと思う。ジャッキージャッキージャッキーとかやられると感じ悪いし。ただ最近は5本先取の店も多く、そうなると5人も使えないといけないというのはちょっとつらいか。勝ち抜き戦で、勝ったほうはある程度体力が回復する。設定にもよるだろうが、ちょっと回復量が多いような気がする。1人目(本命キャラ)でパンチ一発を争うような接戦をして、2人目以降でどんどん体力を回復されるとやる気が失せる。ましてや体力全快設定などもってのほか。「強いやつを数人がかりで倒す」という勝ち抜き戦の意味がまったく無い。体力回復量はKOFシリーズが絶妙だと思う。 一応長所を述べたので、次は欠点を。なんといってもバーチャ3最大の欠点は、「キャラがカッコ悪い」ということだろう。キャラの顔がマネキンみたいで気持ち悪いし、衣装がまたカッコ悪い。たとえば2のリオンのジャケットなど「かっこいい〜」と思ったものだが、3では土産物屋で買ったようなダサいTシャツ姿になってしまった。影のメッシュのシャツ(鎖帷子?)やつるつるのズボン(??)なんて最悪。鈴木部長が自慢していたほどには葵の着物も映えていないし、ジェフリーや鷹嵐の筋肉の感じも非常に嘘っぽい。初めて3を見たときは、少なからずがっかりしたものだ。見栄えによって3を敬遠している人も結構いるはずだ。 冒頭で「2つの観点」と述べたが、では次の観点、DCへの移植作としての出来はどうだろうか。 ゲーム性の移植は抜群に良くできている。アーケードで私が使っていたコンボはそのまま入れることができる。グラフィックも非常に綺麗。リプレイ時以外では、キャラに不自然さを感じることは無い。読み込みもそれほど長くは無い。それではゲームとして満点の出来なのだろうか?さにあらず。誰もが言うことであるが、VSモードが無いのは致命的だ。1プレイごとにリセットさせるなんて事が許されるのか?次にボタン同時押しを設定できないこと。ボタンは6個あるので、ABXYにPKGE、LにK+G、RにP+K+Gを対応させたいところなのだが、それは不可能。ということは、とっさに下段投げを入れることは不可能。つまりパッドでは遊べないということだ。しかもDC純正のスティックは非常に使いにくい。私はサターン用のパッドとスティックを改造して使っている。ユーザーにそんな負担をかけていいのか。 DCの一本目のソフトとして、その性能をいかん無く発揮しながらも、セガのユーザーに対する姿勢に疑問を感じさせるソフトになってしまったようだ。ゲームとしての面白さはA、ただしユーザーに対する誠意はD以下が妥当な評価だろう。 |
セガラリー2 |
D | |
セガ | 9.1 | |
99/1/28 | 5800 | |
サターン版セガラリー1に比べると、格段に画面が綺麗になっている。が、続編を作るのが下手なセガのジンクス通り、ゲームとしての面白さは前作の方が断然上。サターン版は、車ゲームに疎い私にも、一目ですごさが分かるゲームだった。車というものが、4つのタイヤの回転と地面との摩擦によって走っている、それが手に取るように体感できた。比べて今作では、ドリフトさせたときにタイヤが踏ん張っている感覚がまったく得られない。まるでワイプアウトなどのホバーレースをやっているかのようだ。車種によっては、地面のグラフィックと車の色調がまったくマッチしておらず、まるで車だけ合成処理したかのように見える。特にリプレイ時に顕著。 取りあえず規定のコースを周回する「プラクティス」から手を付けたのだが、どうにも出来が悪い。タイムアップになると「ゲームオバーイェー!」とか言ってモード選択からやり直さなければならないし、ポーズをかけてリスタートするときに、何度も方向キーを押さなければいけないのも感じが悪い。リスタートより上にコースや車種の選択を持ってくる感性が理解できない。リスタート時にロードや無駄な演出が無いのは評価できる。初級からして制限時間が厳し目なのもいただけない。初級ぐらいケチケチしないでおおらかに遊ばしてほしい。前作でかっこ良かったリプレイがどうにもかっこ悪くなっているのもマイナス。発売当初は散々処理落ちが叩かれたが、私にはほとんど気にはならない。 説明書によれば、ナビゲーターのことを「コ・ドライバー」と言うらしい。ちょっと可愛い感じ。そのコ・ドライバーを女性にすることも出来るのだが、声が全く可愛くない。ハドソンが移植してくれたら、ナビゲーターを8人ぐらいから選べただろうに。ナビゲーションの最後に「maybe」と言うことがある。これはベンドオプションというものだそうだ(説明書より)。サターン版のときから、「『多分ね』なんて言うな!お前プロだろ!」と思っていたのだが、どうも私の勘違いだったようだ。 車種もコースも格段に増えているが、私は全くそそられない。10イヤーチャンピオンシップなど、このゲームが気に入った人には長く遊べるようにはなっているが、気に入らなかった人には気に入ってもらうような仕掛けはまるで無い。ドリームキャストの命運を担う重要な役割を持ったソフトだが、バーチャ3と同じくセガのやる気の無い態度には全く納得がいかない。 |
ザ・キング・オブ・ファイターズ DREAM MATCH 1999 |
C | |
SNK | 8.5 | |
99/6/24 | 5800 | |
題名に1999などとあって紛らわしいが、内容は98の移植。移植に際して、背景がポリゴンに変更されている。違和感は無いが、意味も無いかも。追加されたオープニングアニメは綺麗だが、絵柄がイマイチ。 サターンの97に比べると、ロード時間は格段に短い。しかし、DCの他の格ゲーに比べると十分長い。特にコンティニュー時は、初心者救済のルーレットとかキャラ選択があってうざったい。キャラを変えない場合はその場でリスタート出来てほしい。 98は94〜97に出てきたキャラがゴッソリ出てきて、さながら集大成の様相だ。アメリカチームなんていらないが。ルール的には新しい部分は全く無い。ただし、97に比べて技が出にくくなってしまった。97では簡易入力があり、通常技にキャンセルをかけて超必につなげるのがわりと簡単だった。やっとSNKも初心者を重視するようになってきたなと評価していたのだが、98になってまた元に戻ってしまった。他に、前作で強すぎたコマンド投げが弱体化されている。面クリア時の絵柄が下手っぽくなってしまったのはどんなものか。 また、相変わらずボスが強くてイライラする。ルガールもういいって。カリスマ無いし。パワーウェーブ、パワーウェーブ、パワーウェーブ・・・で倒したが、そんな倒し方ちっとも面白くない。 腐ってもKOFなので、2002年の今プレイしてもそこそこ楽しい。しかし、無理して今作をプレイしなくても、カプエス2とかをやったほうがよっぽどいい。SNKが無くなってもKOFシリーズ自体は続いているので、KOFならではの楽しさというのがあるのだろう。私にはよく分からないが。 |
ストリートファイターZERO3 サイキョー流道場 |
C | |
カプコン | 8.7 | |
99/7/8 | 5800 | |
私はこのソフトを、発売されて1年以上がたって、サターン版を十分プレイした後に購入した。もし発売当初に購入していたら、おそらく全く違った評価になっただろう。しかし、現時点での正直な感想を述べる。 さすがにストIIシリーズ最新作、1P戦も対人戦も面白い。だがこのゲームに感動は無い。4年前に発売された旧機種でも移植できたゲーム、DCなら完全再現できて当然だ。やはりハイエンドマシンならではのパフォーマンスを期待してしまう。 副題に「サイキョー流道場」なんてものが付いている。馬鹿にしてる?戦うということはもっとシリアスなものではないのか?ダンが出てきた時点で、ZEROシリーズは変な方向に向かい始めてしまったようだ。 ジャケットのデザインが最悪。このジャケットのデザイナーと、このデザインにGOを出したプロデューサーは早々にクビにすべき。 ゲーム自体の評価は、「セガサターン 〜格闘物〜」に掲載。DC版も内容は同じなので、関心のある方はそちらを参照してください。 |
ソウルキャリバー |
A | |
ナムコ | 9.5 | |
99/8/5 | 5800 | |
ナムコ渾身の一作(これだけで力尽きた?)。グラフィックが非常に美しく、これを見てしまうとバーチャ3などかすんでしまう。グラフィックが美しいばかりではなく、ミッションバトルやプラクティスなど作り込まれた家庭用サービスもふんだんに盛り込まれ、実に隙の無い作品になっている。ドリームキャストマガジンで1位を独走しているのは伊達ではない。 肝心のゲーム内容だが、バーチャに比べるとかなり大味。どのキャラも、コマンドが簡単で出が早く、隙が小さい(ガードされても間合いが離れるなど)浮かせ技を持っている。そのため、対戦ではそればっかり出していることになってしまう。もちろん達人同士の対戦になれば話は別だろうが。また、コンビネーション技の中には下段と中段が連続で繰り出されるものもあるので、知らなければガードすることすらままならない。相手が対処法を知らなければそれを出しているだけで勝てるし、逆に対処法を知らないと見たらその技を封印しなければならない(と言いつつ負けそうになったら容赦無く繰り出すが)。なんだかちょっとねと言いたい気もする。 プラクティスモードを見る限り技は非常に多いが、武器の振り方がちょっと違うぐらいの技が多く、技を使いこなそうという気にならない。どの道色々な技を熟知しなくても、有効な技をいくつか知っていればそれで戦えるので、やっぱり大味感は拭えない。 「3D武器格闘は成功しない」とよく言われる。例えば闘神伝もラストブロンクスも本格的な武器格闘とは言い難い。闘神伝はおちゃらけたストIIでしかないし、ラスブロはバーチャ2の上っ面だけを変えたに過ぎなかった。今作は既存のゲームに比べ、武器による間合いの違いやスピードの違い、威力の差などをうまくゲーム化出来ていると思う。しかしながら、真剣で斬った相手が高々と空中に舞うなどと、違和感もかなりある。それに私は真剣勝負など見たことが無いが、刃物を持った人間が蹴りとか投げとか使うんだろうか。まあゲームだから仕方がないということだろうか。 売りの一つである8WAYランだが、それこそ相手が縦斬り猿のような人間で無いと、走り中はカウンターダメージを食らってしまうのでおいそれとは使いにくい。走り中はボタンを押すだけで勝手に固有技が出るので、これも今一つ使いにくい。バーチャの避けのほうが分かりやすかったか。 バーチャ同様にリングアウトがあるが、技を食らわない限りは落ちることが無いのが親切。バーチャでダウンしたときにダッシュで押されて落ちると本気で腹立つし。 CPUが程ほどに弱いのがいい。ミッションバトルはそれなりに歯ごたえがあるので、本編で物足りなかった人はそちらをという構成になっている。なかなかユーザーのことを気遣ってくれていると思う。 キャラはリザードマンがお気に入り。受けを狙ったような人外のキャラはあまり好きではないが、ここまでモデリングやモーションを作りこんでくれたら大満足。但し人間が改造されてリザードマンになったという設定はいただけない。 グラフィックはこれ以上無いほどに美麗だが、敢えてけちをつけるなら、ハンマーやら肉厚の剣などの巨大な武器が、あまりにも重量感を感じさせない。たとえどんなに怪力の人間だろうと、質量の大きな物にはそれなりの慣性が働くので、武器の振り始めと振り終わりはもっとゆっくりでなくては違和感がある。ただしアスタロスの斧を縦にして相手をぶっ叩く攻撃が速いのは、モーメントの観点から言って非常に正しい。あまり慣性にこだわるとゲームにならなくなってしまうが、そこまで物理現象を計算するとどんなゲームが出来るのか、それはそれで非常に興味がある。 |
まぼろし月夜 |
B | |
シムス | 9.1 | |
99/9/23 | 5800 | 借物 |
サウンドノベル風のギャルゲー。「恋愛ノベルアドベンチャー」だそうだ。 高校生の主人公が、ある日突然幽霊の女の子と同棲をするようになって・・・というギャルゲーギャルゲーした破天荒なストーリーには辟易させられるが、ゲーム自体は悪くない。 サウンドノベルとして一番重要なテキストがしっかりしていて、不自然な言い回しや不必要な誇張表現などが無く、違和感無くすんなり読むことが出来る。おそらくテキストを担当した人は、それなりに文学の素養を持っているのだろう。グラフィックは綺麗で、BGMも特徴的で耳に残る。複数回プレイを前提にしたシステムも良好。Rボタンを押しっぱなしにすれば、一度見たメッセージは高速で飛ばすことが出来る。どこでもセーブが出来るのも親切。特徴的なものとして、一度会った女の子はその時間にどこにいたかがカレンダーに残され、次回のプレイの参考になる、というシステムがある。「臭作」と似たようなシステムだが、今作では女の子がカレンダーに背いて行動することはなく(イベント除く)、安心してカレンダーを埋めていくことが出来る。 難を挙げれば、Rボタンでスキップが出来るといっても、グラフィックの描き換えに時間がかかるという点がある。特にオープニングや強制イベントは毎回見させられるので、何度もプレイするといらいらしてくる。人物のグラフィックをオフにするモードがあっても良かったのでは。 ギャルゲーで大切なのはギャルの質だが、う〜ん、どうだろう。それは完全に好みの問題なので細かく言及はしないが、私的には「あ〜ギャルゲーのキャラだな〜」という感じ。もう2Dキャラに思い入れられない歳なのかもしれない。何人かのエンディングを見たが、そのキャラのエンディングを見たということ以外には何の感慨も湧かなかった。ファーストプレイでは主人公のふがいなさやヒロインの聞く耳持たず加減に腹が立ったが、繰り返しプレイをして会話をすっ飛ばしているうちに、もうどうでも良くなってしまった。カレンダーはほとんど埋めたが、メインのあやめエンドは見れなかった。が、それももうどうでもいいや。 ギャルゲーに興味が無い人にはお勧めはしないが、全体的なバランスの良さ、ギャルゲー嫌いの私に長時間プレイさせた実績、を評価してB評価とさせていただく。 |
チューチューロケット! |
C | |
セガ | 8.8 | |
99/11/11 | 2800 | |
多人数対戦型のパズル型アクション。矢印を置いて、その方向にネズミやネコを誘導するというゲーム。4人でプレイするとなかなか盛り上がる。 ただし、ネコを食らうとポイントが1/3引かれるというルールのせいで、私に言わせてもらえば「つまらない」ゲームになってしまっている。点数が大きくなってくるとマイナス点も大きく、理不尽な感じを受ける。「ネズミをゲットするゲーム」なのか「ネコを避けるゲーム」なのか、そこいらの概念があいまいだ。ネット上では「ネズミとネコのバランスがいい」などと評する人もいるが、どうも私にはそう思えない。 他にもランダムでネズミやネコを食らったり、場所が急に変わったりと、乱数要素がやたら強く、まじめにプレイしようという気が起こらない。もちろん製作者はみんなでワイワイ楽しめるように作ったのだろうが、そのせいで「適当にプレイするゲーム」になってしまったのは否めない。多人数対戦型ゲームというのは非常にバランス取りが難しい。がちがちの攻略ゲームにしてしまうと初心者はついていけず、乱数要素を大きくすれば、まじめなプレイ意欲をそぐ。このゲームはおおむね好評なようなので、一般的な人にはこれぐらいがちょうどいいということか。 値段が安いのは非常に評価したい。 |
ジョジョの奇妙な冒険 未来への遺産 |
B | |
カプコン | 7.9 | |
99/11/25 | 5800 | |
実はアーケード版があんまり好きではなかったのだが、やはりジョジョファンとしては避けては通れまい、ということで購入。「ジョジョの奇妙な冒険」「ジョジョの奇妙な冒険 未来への遺産」の2本のカップリング。もっとも「未来への遺産」は前作のバージョンアップ的なもので、2本入っているというお得感は薄い。現に私も「未来への遺産」しかプレイしていない。 まずキャラゲーとして見た場合、ジョジョの世界の再現度はかなり高い。既存のキャラクターを使った対戦格闘で成功したものなど、おそらく過去に1本もないだろう。特にアーケードでは、カプコンのマーブルシリーズという大きな例外を除けば、版権ものの格闘ゲーム自体がなかったのではないか?ガンダムのクソっぽいのがあったような気がするが。そんなキャラクターものに挑戦し、ここまで完成させたのは見事だ。どのキャラも原作そのもののスタイルで登場し、見事な戦いっぷりを見せてくれる。やられたときや挑戦者乱入時の演出など、ファンなら思わずにやりとするだろう。 さて、次に格闘としての評価だが、非常に面白さが分かりにくい作品になってしまっていると思う。操作はスタンドの出し入れと弱、中、強の4ボタンからなる。まずスタンドの出し入れという概念が非常に分かりにくい。スタンドとはスタンド使いにとって最強の武器であり、鎧でもある。それを敵の目前で引っ込めたりするだろうか?聖衣を脱ぐのが大好きな某ドラゴンですか?ゲームとしては、スタンドとのツープラトン攻撃や回り込みがあるため、敢えてスタンドOFFで戦うという選択もある。しかし、いかにも取ってつけた様なルールだという気がするのは気のせいか。操作するのはスタンドのみで、本体を守りつつ戦うというルールの方が分かりやすかったのでは。 ゲームは空中コンボがバシバシ入るようになっている。VSシリーズのように作業的なエリアルレイブではなく、空中の敵の状態を見て追撃を入れられるようになっている。ただ連続技のヒット数が多いため、1発1発の威力は押さえられている。そのため、今一つスタンドらしくない、重みの無い戦いになってしまっている感じがする。 キャラクターはスタンド使いということで、かなり独特なキャラも多い。うまい人間に飛び道具を連発されると、対処法を知らなければどうすることもできずにやられてしまうことがある。その点が今一つアーケードでこの作品がヒットしなかった原因の一つだろう。 特筆すべきは、ケズリではとどめを刺せないという点。確かに削り殺されると嫌な気分ではあるが、ケズリが存在する以上、それで決着がつくのも立派な勝負の一つだと思う。ケズリで倒せなくすることによって、ケズリに対するネガティブなイメージを自ら肯定してしまっている、というかお茶を濁しているような気がするがどうだろう。 他にタンデムコンボという、新しい試みがなされている。あらかじめ動きをプログラムして、攻撃を発動させるというもの。アイディアは面白いのだが、これも非常に分かりにくく、今一つ使いこなそうという気がしない。アーケードでも、使いこなしている人など見たことが無い。 1Pモードは原作に忠実なため、同じキャラを使うと同じ敵しか出てこない。原作に忠実なのは結構なことだが、そのせいで飽きやすくなってしまっているのはいかがなものか。「未来への遺産」ではキャラがランダムで出てくるチャレンジモードがあるが、どのゲームでもサバイバルモードはおまけに過ぎず、CPU戦の主流にはなれないだろう。このゲームももう一工夫ほしかったところ。あとアクションゲームのようなンドゥール戦はテンポを損なって蛇足な気がする。 あとなぜか花京院が3人もいる(ニセモノ含む)。製作者は花京院のファンなのか?それにしてはポーズとか変だし、エンディングも悲惨。恐怖を克服した花京院がいるなら、肉の芽付きの花京院とか親父に化けたアブドゥルとか下半身の分離したポルナレフとか、いくらでもキャラが増やせそう。 もっと時間をかけてやり込めば新しい発見があるかもしれないが、「このゲームはこれが面白い!」というのが明快でないため、時間があったら他の格闘ゲームをやってしまうだろう。せっかくかなりの濃度でジョジョの世界をゲームに再現してくれたのに、文句ばかり書いてしまい申し訳ない。 |
電脳戦記バーチャロン オラトリオ・タングラム |
B | |
セガ | 9.0 | |
99/12/9 | 5800 | |
ポリゴンロボット格闘。前作はサターンに移植されたが、ハードの制約上かなり再現度は低かった(それでも私は高く評価するが)。そして最新のハードを得て、何十倍も豪華になって帰ってきた。 取りあえずぱっと見で、画面が非常に美しい。まだまだ人間を完全再現するのはDCには重荷だが、無機物を表現するならばDCで十分、そう思わせてくれる出来だ。動きも滑らかで、操作は軽快だ。相変らずリプレイはいまいちかっこ悪いし見にくいのだが・・・。 ごてごて装飾されて無駄にカラフルになってしまったテムジンやフェイエンなどはいまいち気に入らないが、新キャラの2体は非常に特徴的で面白いと思う。名前や外観などが大幅に変わってしまったキャラもいるが、私は前作でテムジンを使っていたのでノープロブレム。アファームドが2体もいるのはどうかと思うが。 このゲーム、通常のストーリーモードもあるのだが、トレーニングモードが非常に面白い。敵と背景がランダムに出てきて(固定することもできるが)、勝負がついたら間髪入れずに次の戦いが始まるというもの。他の格闘ゲームではCPU戦を1回やったら他のゲームに換えてしまいがちだが、このモードなら何回でも延々とやっていられる。やめ時が見つからないぐらいだ。ストーリーモードではやられるとコンティニューしなくてはいけないのでストレスを感じるが、このモードならやられても「次に出てきたときは倒す!」ぐらいであまりストレスを感じない。3D、2Dを問わず他のゲームにも同じようなモードを標準装備してもらいたいものだ。 前作と比較すると、やるべきことが極端に増えた。ターボボタンが2つになり、ターボショットなる物が導入されたので、それだけで技はぐっと増えた。他にバーチカルターン、クイックステップ、特殊攻撃、Vアーマーなど、前作になかった要素がてんこ盛り。前作ですら複雑過ぎて一般人は手を出せなかったのに、今作は更にマニアックになっている。正直私も面白いと思えるようになるまでかなり時間がかかったし、面白さを理解できた今でも、テムジン以外の機体など手をつけようとも思わない。そこいらの複雑さが、B評価止まりな理由。前作(サターン版)に比べると、近接攻撃の出が遅くなり、当てにくくなっているような気がする。あとジャンプの滞空時間が長くなって使いにくくなったような気もするし、適当なガチャプレイだと勝手にキャンセルして技が出なかったりする。前作よりやり易いと言えるのはしゃがみ攻撃ぐらいか? サターン版もそうだったが、わざわざツインスティックを買わなくても、純正パッドでストレスなくプレイできるようになっている。左右トリガーで攻撃、上にあるボタンでジャンプ、下にあるボタンでしゃがみ、左右にあるボタンで左右ターボという、非常に感覚的にわかりやすい配置になっている。ただし旋回だけは非常にやりにくい。私が標準パッドを使用するのはこのゲームをプレイするときだけだ。実は他のパッドでは認識しないようになっているのだが。 オラトリオ・タングラムという題名は全く意味不明。だがなんとなく響きがかっこいいのでOK。 |
スペースチャンネル5 |
B | |
セガ | 9.0 | |
99/12/16 | 5800 | |
相手の指示通りにタイミングよくボタンを押してキャラを踊らせるという、パラッパ系音ゲー。ただし、入力指示は画面に表示されず、相手の動作を正確にトレースする必要がある。リズム感と記憶力、両方が試されるなかなか面白いシステムだ。 何はさておき、このゲームは世界観が秀逸。かなり濃いセンスに初めは拒否反応を示したが、キャラがなじんでくるとすっかりゲーム世界のとりこになってしまう。特に敵であるモロ星人とその繰り出すメカたちには脱帽。ディレクターとの掛け合いも面白く、その他のキャラもみな立っている。キャラクター図鑑の解説も面白い。 ダンスに成功すると仲間を救出することができ、仲間がゾロゾロついてきてうらら(主人公)と一緒に踊りだす。それがまた楽しいし、成功率が上がれば踊りがどんどんゴージャスになるのが嬉しい。しまいにはうららがオーラ発するし。プレイの上達率が数字などではなく、視覚で感じ取れるナイスなシステムだ。 問題点が無くも無い。巷で言われるのは「ボリューム不足」。全4面しかないうえ、難易度が低めですぐ終わってしまう。難易度に関しては、入力のタイミングはわりとシビア。しかしながら、かなりの回数ミスっても先に進めてしまうようなシステムになっているため、入力に慣れてしまうとゴリ押しですいすい先に進めてしまう。面数は少ないが一つ一つの面は長くてだれ気味。もうちょっと面の分割を細かくして、難易度を上げてトライ&エラーで攻略するゲームにしたほうが良かったかもしれない。また、任意の面をプレイできないので、キャラクター図鑑を埋めるためには何周もゲームをプレイする必要があるのも不便。ゲームのハイセンスを感じさせないジャケット表紙も減点。 とにかく、何も考えずにプレイするとハッピーな気持ちになれる珍しい作品。同プロデューサーの「Rez」は外した感じが強いが、今作はDCを持っているなら(PS2にも出ているが)お勧めの一本。 追記:説明書をよく読んだら、面セレクトができるようになっていた。嘘書いてすみません。しかし、分かりにくいのは確か。 |
シェンムー 一章 横須賀 |
C | |
セガ | 8.8 | |
99/12/29 | 6800 | |
セガが70億という大金をつぎ込んで製作した大作アドベンチャー。FREEというジャンルを掲げているが、言うほどには自由ではなく、フルリアクティブでもない。 費用と執念をかけただけあって、フルポリゴンで構築された街並みは見事。今までのゲームでは、どうしても映画のセットのようにしか見えなかった街が、まるで実際に存在するかのようにゲーム上で構築されている。人物の造形も見事で、アップではきちんと表情で演技をできるレベルになっている。口パクは合っていないが。 主人公のキャラクターメイキングも成功している。容姿や性格、体捌きなどがかなりカッコよく、主人公としての資格十分。声も合っているし、声優の演技も上等。ただし、下を向いたときに首を動かさずに黒目だけ下を向くので、かなり目つきが怖い。主人公はいいのだが、脇役は今ひとつ。ヒロインが今ひとつ可愛くない上に声優も下手くそ。変なアクセントの日本語をしゃべる外人がゾロゾロ出てくるのが癇に障る。マークはいいにしても、トムは受け付けない。ゴローとか葉っぱを咥えた不良とか、どうにもローセンスなキャラクター達も何とかならないか。 ゲームは、かなり親切に作ってある。次にすべきことがメモに書き込まれるので、久し振りにプレイしても何をしたらいいのか分からなくなることはない。複雑なフラグ立てはなく、大抵街をうろうろしていれば話が進んでいく。またゲームオーバーという概念が無く、途中のミニゲーム状イベントは失敗しても何度でもやり直しがきく。安易に時が逆戻りするのは、リアルを標榜するゲームとして失格だと言う人もいるかもしれないが、いくらなんでも一発勝負ではセーブ&リセットに頼らざるを得ず、そうさせないために今の形にしたのだろう。同梱のシェンムーパスポートというディスクを使って、インターネットからヒントを取り出すこともできるらしい。私のDCはネットにつながっていないので試してはいないが、なかなか親切な試みだ。操作性も良好。3D特有の視点の問題も悪くない。ただ、格闘シーンではいまさらながらDCコントローラの出来の悪さには辟易する。 ゲーム中に多少の処理落ちがあるが、それほど気にならないレベル。問題は、メモリへの書き込みがべらぼうに時間がかかること。いくらなんでも長すぎだろう。SS版シムシティじゃないのだから。場面切り替えのロード時間は短くはないが、特に長いと言うほどではない。 アドベンチャーゲームで大切なのはシナリオだが、残念ながらイマイチ。目の前で父親が殺されて、敵を探すために街をうろうろするって一体なに?警察は?人が一人殺されたんでしょ。警察が捜査して当然でしょう。それを個人レベルでちまちま聞き込みをして犯人にたどり着こうなんて、陳腐にもほどがある。ポリゴンによるリアリティだけでなく、シナリオ面でもリアルを追及すべきだったのでは。ゲームなんだからそんなことどうでもいい、と言う人もいるかもしれない。それを言ったら、ポリゴンで街を完全再現することだってどうでもいいことだ。たとえばゲーム性を崩さずに、刑事を何人か登場させ、街で聞き込みを行わせるだけでも、ぐっと現実味があがったはず。マッドエンジェルス(ダサいネーミングだ)が人を殺して海に捨てているというのも無理な話だ。くどいようだが警察は?それから、毎日500円をお小遣いとしてもらう高校生って一体・・・。第一章ということで、話はそれほど盛り上がることなく終わってしまう。続きがやりたい終わり方かと言うとちょっと・・・。その点シャイニングフォースIIIは上手かった。 一度クリアした時点では、つまらなくはないが面白みが薄い、というのが正直な感想。アドベンチャーパートの中に、スパイクアウトのような格闘、LDゲームのようなボタン押し、フォークリフトの運転、バイクレース、そしてスペースハリアーやハングオン、などのようなリアルタイムゲーム要素がちりばめてある。どれもバランスよく作りこんであるのだが、決定的な面白さに欠けている。例えるなら、具がいろいろ入っているがどれもやたら薄味な幕の内弁当、と言った所か。 時間があって、難しいことは苦手で、気楽にプレイしたいという人には合っているのではないだろうか。収集癖がある人ならなおさらだ。 |
ROOMANIA#203 |
D | |
セガ | 9.0 | |
00/1/27 | 5800 | |
パス1。 最初のチュートリアルの序盤で断念しました。私はこのゲーム、絶対に楽しめないことを確信するに至りました。もう勘弁してください。 追記:何とか頑張って1シナリオをクリア。バッドエンド風の結末に面食らう。感想は、システムが不自由なアドベンチャーだな程度。シナリオの良さを評価されている今作だが、シナリオが売りなら出し惜しみせずに、スムーズに話が進むようにすればいい。理不尽なフラグ立てでイライラさせないでほしい。そもそもポリゴン野郎の部屋を覗いて何が楽しいのか。主人公の名前も風貌もリアクションも全て気にいらない。それにメカメカしたものなら美しいと思えるDCの画面も、人間を表現するには全然パワー不足だなと痛感してしまう。 さらに追記:結局攻略本を見ながら全シナリオクリア。シナリオはなかなか面白かったと思う。ただ、攻略本が無かったら絶対投げ出していただろう。時間制限がある上になかなか思うようにキャラクターが動いてくれないので、すべきことが分からなければイライラが爆発していただろう。 |
バイオハザード コード:ベロニカ |
B | |
カプコン | 9.3 | |
00/2/3 | 6800 | |
人気のバイオハザードシリーズの、初のPS以外の作品。ドリームキャストの性能を活かして、グラフィックが数段パワーアップした。旧作ではゾンビが出てくると、「あ、ポリゴン人形」という気がしたのだが、今作では十分質感のあるゾンビになっている。部屋にゴキブリが這いまわっていたり、寒い所では息が白くなったり、マシンの表現力が上がったためにリアリティがずいぶん向上した。主役のお姉ちゃんもなかなか美人で動かすのが楽しい。よく「ゲーム機の性能はこれぐらいで十分」と言う人がいるが、私は賛成しない。機械の性能が上がれば表現できる幅が広がっていくことをこのゲームが証明している。 ストーリーはいつもの脱出物で、主舞台が軍事施設なため、2のように「なんで普通の警察署に変なトリックが仕掛けてあるの?」といった不自然さが緩和されている。そこいらは結構重要なこと。 ロード時間も短めでなかなか快適。部屋を移動するときにドアを開けるグラフィックが表示されるのは旧作と同様。旧作ではデータをロードするために仕方なくやっていたのだが、今作では演出の一環のような気がする。旧作にとらわれることなく、さらに快適さを追求してほしい。 操作系は旧作に準じている。DCの十字キーはやたら出来が悪く、下を押してナイフを振り回していると勝手に回転していってしまうことが多い。DCが失敗した最大の原因はこのコントローラーの腐り具合だと思うがどうだろうか。Lボタンを押すと近くの敵に照準を合わすことが出来て便利なのだが、今ひとつ思ったようにならないことが多い。壁があるとナイフがあたって使いにくいというのも疑問。実際に敵を前にして、壁にぶつかるようなナイフの振り方をするやつがいるだろうか?デザイナーが頭の中で考えた「間違ったリアリティ」だろう。全般的にキャラクターがグズグズしているので、ボス戦はいまひとつ楽しめなかった。もうちょっとキビキビ動いて、さっと敵に照準を合わせてほしいところ。 このゲームのウリは「恐怖」なのだが、なかなか上手く表現できているのではないか。ゾンビの質感もそうだし、トンボの羽根をむしって蟻に食わせるような生理的嫌悪感を催すシーンとか、死体袋がむっくり起き上がるゾンビ映画お約束のシーン、氷の上を歩いていると下に大蜘蛛が這っているなどの、恐怖感をあおるシーンの演出が上手い。バイオシリーズは2作目でかなりがっかりしたが、これならまだまだいけそうだ。 愚痴を言わせてもらえば、少々難易度が高かったように思う。たとえばボス戦だが、操作性が今ひとつなうえに、そのボスを倒せるのかどうか分からなかったりする。実際あるボスで非常に苦労したのだが、攻略サイトを見るとただ逃げるだけということで、がっくりきた。また戦わずに逃げたボスも多いが、何か行き詰まるたびに「あのボスを倒すとフラグが立つのでは」と不安になってしまう。「多分倒さなくても先に進めるのだろう」と思いながらも万が一のために何度もやられながら戦うのは、決して気分のいいものではない。またトリックの中には面白いものもあるのだが、広いマップと数多いギミックの中でトリックが埋もれてしまっている。例えば「A」を加工して「B」にして「C」に使う、というトリックがあった。答えを知ると「なるほどやられた」と思えるのだが、プレイ中はAをCに使ってみても「ここでは使えない」といういつものメッセージが出るだけだ。当然「もうちょっと先に進めばBが手に入るのだろう」と思ってしまう。そうやってウロウロしている内に嫌気がさして攻略を頼ってしまう、ということになる。例えばAをCに使ったとき、「形が違うので合わない」、ただそのメッセージさえ表示されていれば自力で進めていたかもしれないのに。正直最初から最後まで、少なくとも5〜6個所は攻略サイトに頼ってしまった。それでもゲームは楽しかったし、それでもゲームは苦しかったので、そうやってプレイすると割り切ってもいいかもしれない。また今作では、途中で何度も操作するキャラクターが交代することになる。そのことを知っていないと、折角の装備などが無駄になってしまうことがある。私も折角ラスボスの為に取っておいた強力装備が一切使えなかった。先の展開を知っていないと後々苦しくなるというのはどんなものだろうか。 |
ダンスダンスレボリューション セカンドミックス |
C | |
コナミ | 8.3 | |
00/2/17 | 5800 | |
一世を風靡した音ゲーだが、私には今イチかなあ。矢印に合わせてボタンを押す(踏む)だけということに、今一つ面白みが感じられない。体を動かすので、プレイ後はそれなりに満足感があるが、ソフトとコントローラ合わせて10000円近く払った割には・・・という気がする。そもそもダンスとかクラブ系の曲とかに全然関心が無い。じゃあ買うなと言われればそれまでだが、これがあったから(奥さんのダイエット用に)DC買ったというのもまた事実。 追加:案の定買って10日もしたら全くやらなくなった。20回もプレイしていないだろう。恐ろしくコストパフォーマンスの悪いゲームだった。 |
MARVEL VS. CAPCOM2 New Age of Heroes |
A | |
カプコン | 8.7 | |
00/3/30 | 5800 | |
VSシリーズ4作目。前作の「マーブルVSカプコン」がキャラが増えただけでほとんど進化のない作品だったため、VSシリーズも終わりかと思っていたが、NAOMI基盤を得て見事に進化して帰ってきた。 ぱっと見て画面が非常に美しい。キャラクター自体は今までとあまり変わらないが、ポリゴンを使った背景がとても美しい。ビームなどのエフェクトも非常に美麗で、見ているだけで楽しい。 そして今作のウリは、なんといってもこのキャラクター数。なんと総勢56人。今までの格闘ゲームの常識をはるかに超えた数だ。嬉しいのは、初代X−MENから前作まで、アメコミシリーズに出ていたキャラが全て使えるということ。ほぼ忘れ去られていたであろうコロッサスとかサノスなどが勢ぞろい。版権を取るだけでも大変だっただろう。カプコン側の熱意に脱帽。 他の変更点として、今まで2人タッグだったのが3人タッグになっている点が挙げられる。それによってゲーム性が増したということは無い。多分製作者の目論見としては、1:キャラクター総数が多いので、少しでも多くのキャラを使ってほしかった。2:前作までは1人やられると1対2で圧倒的に不利だったが、今作では2対3で多少はパワーバランスが均衡するようになっている、ということだろうか。それらの点はなかなかうまくいっていると思う。ただ、3人タッグになったことで、1プレイに時間がかかるようになってしまった。ガードが固い人間同士がプレイすると、お互い何人も生き残ったままで時間切れになったりする。そこいら辺は改善してほしいところ。 それから、基本的に4ボタン方式になった。それはカプコン側の意図というよりは、DCに合わせて無理にそうしたのだろう。4ボタンなため、小ボタンの連打で中攻撃が出るようになっている。慣れればそれでいいが、やはり6ボタンでやってほしかった気がする。牽制に「リーチがそこそこあって隙が少なめ」な技が出せないため、もともと大味だったこのシリーズにさらに磨きがかかってしまった。 それから、エリアルレイブが非常に入りやすくなった。前までは(前作はあまりやっていないのではっきりしたことは言えないが)、飛び込みからエリアルレイブに持っていくのに、飛び込み後の前ダッシュが必要だった。そのため、慣れないとそこで反撃されることもあり、エリアル狙いよりは遠距離から飛び道具&ハイパーコンボ合戦ということが多かった。今作では飛びこみからスムーズにエリアルにつなぐことができ、非常にやり易くなっている。また前作までは相手の高度を見ながらタイミングを調節しなくてはならなかったが、今作は適当にボタンを連打しているだけでもエリアルがビシバシ入る。そのため、初心者でも十分にエリアルの爽快感を満喫することができるようになった。当然対戦では逆にエリアルを入れられることも多くなっている。腕に差があると一方的な虐殺ショーになってしまうが、そんなことで怒ってはいけない。 それからディレイドコンボとヴァリアブルコンビネーション。どちらもハイパーコンボをこれでもかと相手に叩きこむシステム。お互いかぶっているような気もするが、ボタン同時押しで手軽に出せるVCと、相手の状況を見ながらコマンドを入れていくDCという使い分けか。当然DCのほうが強力だが、パートナーを選べばVCでも8割方のダメージを与えることも可能。ますます大味になっているが、コンボの爽快感を味わうこのシリーズとしては正しい方向性だと思う。決まったときの爽快感はかなりのものだ。 と、上までは長所を述べた。次は短所を。 マーブルVSストリートファイターから「アシスト」という概念が入った。コマンドを入れると、待機中の味方が援護してくれるというものだ。しかしながら、MvsSでは画面端でちょろっと技を出してみたりと非常に地味な要素で、あまり使いがいの無いものだった。MvsCでは戦略に組み込める使い勝手を得たが、回数制限のあるお助けアイテムのような感じで、格闘しているという実感が無かった。そして今作では、過去の反省からか、非常にアシストが強力になっている。まずはアシスト専用のボタンが準備され、1ボタンで手軽にアシストを呼び出すことができるようになった。しかも回数は無制限だ。これが曲者で、いきなり予想外の場所に攻撃判定が発生するので、対処が非常に困難だ。アシストの攻撃からエリアルにつなぐこともできる。アシストで出現したキャラにも当たり判定はあるのだが、なぜか食らったダメージは全て回復可能なので、ほとんどリスク無しでアシストを使うことができる。当然対戦ではアシストの嵐。特に通信対戦では、本当にうんざりするほど皆アシストばかり使っている。いったい誰と誰が戦っているのか分からないほどだ。 それから上で長所として取り上げたが、ちょっとキャラが多すぎはしないだろうか。せっかく大量にマーブルキャラの版権が取れたのに、カプコン側のキャラも多すぎてそのありがたみが薄れてしまっている。極論すればマーブルキャラだけでゲームを作ったほうが良かったと思う。いいかげんこの絵柄のリュウやザンギエフには飽きてしまった。アミンゴとかソンソンとか、ロールやコブンなどもいなくても良かった。むしろおちゃらけキャラなどいないほうが良かった。なぜかウルヴァリンが2人もいる。京が2人も3人もいたり、アファームドが2体もいたり、そういうのは私は生理的に受け付けない。ゲームの世界にはアイデンティティーというものは存在しないのか?またキャラが多すぎるので、キャラ別のエンディングを用意できなかったようだ。最近のカプコンは1P戦を軽視しているようなところがあって、非常に危険な兆候だ。 大味ながら非常によく出来たゲームだと思うが、アシストのせいで大幅に世間の評価を落としている。次回作でカプコンがどう出るか、非常に楽しみだ。 |
久遠の絆 再臨詔 |
C | |
フォグ | 9.4 | |
00/5/18 | 5800 | |
サウンドノベル。千年の時を越え、何度も生まれ変わり巡り合い、惹かれあっては運命に引き裂かれる男女を描いた壮大な大河ドラマ。と、こう書くとなんか凄そうだが、要するにギャルゲー。 グラフィックは綺麗で、BGMも綺麗な音色ででしゃばりすぎず好印象。VGAで見るとフォントもくっきりで非常に読みやすい。セーブ数も多くどこでもセーブ可能。バックログも自由に読むことが出来る。と、システム的には非常に完成度が高い。 でもね〜シナリオがね〜。WEB上ではほぼ絶賛に近い評価を受けているシナリオではあるが。平安編は面白かったんだけど・・・。どんどん尻すぼみ。私が見たのは栞エンドだけだが、ラスボスを倒してハッピーハッピーというのが許される展開じゃないだろう。思うに、「ゲーム」にするために複雑な分岐を導入したため、一つ一つのシナリオが薄くなってしまったのでは?攻略本を見ると、トゥルーエンドを見るためには複雑な(必然性の無い)分岐を潜り抜けなければならないようだ。私としては、ゲームゲームした選択肢など無くして、ゲーム性を下げてもいいからシナリオを1本深く掘り下げてほしかった。それだけの価値のある世界観、登場人物たちであったと思う。もし万葉シナリオがメインストーリーなら、選択肢の海に紛らすようなケチなことをしないで、バーンと見せればいいのに。 ゲームは主人公の独白スタイルで進むのだが、文章が高校生のセリフとしてはかなり変。やたら一般人が使わないような難しい表現を使いたがり、非常に不自然。別に森鴎外の小説を読んでいるわけではないのだから、もっと自然な表現を心がけるべきだろう。シナリオライターはこれで格調高いと思っているのかなあ。私は「ナイトゥルース」を思い出してしまったが。 今作に感動した人は、是非里中満智子の名作「海のオーロラ」を読んでほしい。今作の10倍は感動するから。 |
ジェットセットラジオ |
C | |
セガ | 8.8 | |
00/6/29 | 5800 | |
ポリゴンで構築された街中をインラインスケートで走り、スプレーで落書きをするという3Dアクション。ポリゴンがセル画のように平面的に表現され、見た目のインパクトがある。初代バーチャファイターのようなソリッド感はなかなかかっこいい。 このゲームを楽しむには2つのハードルがある。ひとつは、プレイヤーが街じゅうにスプレーで落書きしていくという点。例えゲームの中だろうと、私はそんな反社会的な行為はしたくない。映画や漫画でヤクザや不良をカッコよく描いているものがあるが、私はそういうものが大嫌いだ。ヤクザはヤクザ、不良は不良、どちらもクズだ。このゲームでも、主人公達の犯罪行為がスマートで、法と秩序の番人たる警察がダサく描かれている。気にいらないね。まあ主人公が落ちている空き缶を拾うゲームだったら評価していたかと言われると言葉に詰まるが・・・。一応ゲームの冒頭で、落書きをすると法律で罰せられるというテロップが出るが、痴漢は犯罪ですと言っている痴漢ビデオのようなもので、全く説得力が無い。 第2のハードル。完全3Dのためか、操作性が今ひとつしっくりこない。視点の問題もある、勝手にかっとぶジャンプもある、DCコントローラのアナログ部分の問題もある、とにかくキャラを思いのままに動かせなくてフラストレーションがたまる。クレイジータクシーのような小手先のテクニックではなく、プレイヤーとキャラクターの同化を要求するような精微な操作が要求される。もしそれをなし得たら、素晴らしい世界が開けていくような気がするのだが、私は門前払いを食った。ネット上のレビューを見ると誰もが絶賛しているので、楽しめなかった自分が悔しい。 難易度が高い分、面をクリアしたときには高い達成感が得られる。しかし、それまでに受けたストレスを考えるとマイナスのほうが大きいのでは。私は多分序盤、敵の背中に落書きするところでギブアップ。修練を積もうにも、やたらめったらロード時間が長くてイライラ。リトライをするのに、長くても3秒ぐらいで始まってほしいところ、計ったら48秒もかかった。ユーザー希望の16倍じゃ、そりゃ通らんさ。 |
ストリートファイターIII サードストライク |
C | |
カプコン | 8.6 | |
00/6/29 | 5800 | |
ストIIIの最新作。一部の格闘ゲームファンの間では絶大な評価を受けている。ZEROシリーズに比べて、どこか地味な印象。地味なものを誉めると通っぽくてかっこいいが、そのために過大評価されているきらいも無きにしもあらず。 決してつまらないわけではないが、私にはちょっと合わないか。ストIIIの最大の特徴はブロッキングにある。これに合う人ははまってしまうだろうし、合わない人は一生合わないだろう。私は後者か。確かに「ガードの瞬間にレバーを前に倒す」ということによる「受け」というのは面白いと思う。レバーを前に倒すということはガードを解除することであり、読みが外れれば連続技を食らう羽目になる。逆にブロッキングに成功すれば、反撃のチャンス。ゲージや複雑なコマンドを使用せずに、読みさえ当たれば一瞬にして攻守が入れ替わるというのは、よく考えられたシステムだ。問題はリスクとリターンの関係だ。もしブロッキングが強力過ぎれば(相手側の硬直が長すぎれば)、誰もがブロッキング狙いの待ちプレイになってしまうだろう。そこで3rdでは、割と相手の硬直時間は短くなっている。そのため、リターンに比べてリスクが大きすぎるような気がしてしまう。例えば私はヒューゴーをメインにしているのだが、敵の飛び込みをブロッキングしても、そのあとにコマンド投げがすかる事が多々ある。飛び込む側は、相手がブロッキングをすることが読めていれば、いくらでも対応策がある。ブロッキングに失敗することは、すなわち連続技を食らって体力をごっそり持っていかれることである。だからこそ、成功したときぐらいボーナスタイムといきたいものだ。今のバランスでは、懸命にブロッキングの練習をする気力、ひいてはストIIIをプレイする気力が萎えてしまう。 次に、キャラクターが今一つしっくりこない。3rdになってキャラクターが19人にもなった。が、どいつもこいつもクセのあるキャラで、どうにも気に入らない。いいかなと思えるのはリュウ、ケン、アレックス、ヒューゴーぐらいか。オロ、ネクロ、ユリアン、トゥエレブ、Qなどは使う気も起きないし、CPUで出てきても嫌だ。春麗や豪鬼もいらないのでは?キャラの好き嫌いは人それぞれだが、3rdにはどうも私に合わないキャラが多すぎる。 スーパーアーツが3つの中から選ぶというのも中途半端であんまり好きじゃない。ZEROシリーズのように複数持っていてもいいし、あるいは逆にXのように一人一つだけのほうが潔い。キャラによってゲージの本数が違うというのもなあ。それによってバランスが取れているかもしれないが、キャラによってシステムを制限するといった方向性は違うのではないか?それからゲージを使って必殺技をパワーアップさせることができるが、異様にカッコ悪い。ビジュアル的にヴァンパイアのES技というよりは、リアルバトルのほうに近い。SAフィニッシュもやけに地味だ。 それからCPU戦がやけに難しい。ラスボスのギルを始めとして、豪鬼、エレナあたりはかなり強い。特に豪鬼は全キャラで唯一ブロッキングからのSAを出してきたりして、強すぎる感がある。1キャラだけ突出して強いというのは、バランス取りの完全なる失敗だ。しかもCPU戦は10戦もあり、さらにつまらないボーナスステージが間にあるため、非常に1プレイが長い。そのため、なかなかプレイしようという気が起きない。 ストIIIは、複雑になりすぎた近年の格闘ゲームのアンチテーゼとして、シンプルに徹して原点回帰を目指した作品だったはずだ。ところが1作目があまりヒットしなかったため、EX技とかターゲットコンボとかSAキャンセルなど、変にコンボを導入したりしてちぐはぐな感じがする。 次に良い点を。 まず第一に、動きが非常に滑らかな点。初めてストIIIを見たときはそのスムーズな動きに驚いたものだ。動きが滑らかで中割りが豊富なため、技を出すだけでも面白い。まるで初期の3D格闘のようだ。 次に、一つ一つの技が重い点。ZERO3やJOJOのように技の威力が低く、長いコンボを入れてやっと体力が減るということは無い。初代ストIIのようにパンチやキックに痛みが感じられる。 次に、スピードが割と遅目で、ちゃんと相手の技に対応できる点。VSシリーズなどスピードが速すぎて、跳び込みに対応することも難しい。ストIIIは適当にばかばか攻めたほうが勝つ大味なゲームにはなってはいない。またスピードセレクトが無いのもいい。スピードを固定しないということは、最善のスピードを探る努力を放棄しているということ。そもそもゲームスピードというのはゲーム性の根本にかかわること。そんな大事なことをオペレーターやプレイヤーに委ねてしまっていた今までのゲームが間違っている。3rdのゲームスピードはなかなかいい感じだ。今後もこのスピードを続けてもらいたい(もうちょっと遅くてもいいが)。 もし4thが出るとしたら、ブロッキングはいいとしても、キャラを少し減らして、SAを1人2個ぐらい、ゲージも3本ぐらい、演出を派手に、というのが私の希望。そうしたらZEROシリーズとあんまり変わらなくなってしまうが・・・。 追記:仲間内の対戦会ではストIIIは最も盛り上がる2D格闘ゲームの1本だ。やはり対戦ゲームとしての基本が良く出来ているからだろう。私も対戦して最も納得できるゲームだと思う。1人プレイの時間もDCの格闘ゲームの中では最も長いだろう。それでもやっぱり私はC評価を付ける。次回作があるならもっと1人プレイを面白く、テンポ良くしてもらいたいものだ。 |
ミスタードリラー |
A | |
ナムコ | 8.5 | |
00/6/29 | 4800 | |
岩につぶされないように地下を掘り進んでいくという、ディグダグと言うかMr.DO!と言うか(一緒か)バルダーダッシュと言うか、ともかくパズル性の強いアクションゲーム。 まずはじめに、主人公の名前が「ホリススム」というのがウケた。つかみはOK。 岩の下を掘ると岩が落ちてくるというルールを軸に、論理的に設計されたいいゲームになっている。岩は同じ色同士でくっつく、4つ以上くっつくと消える、岩がぐらぐらしている間は下を通れる、一段の段差なら登れる、硬い岩の存在、といったデジタル的なルールから、岩がぐらぐらしている時間、岩の落ちるスピード、エアーの減り方、などのアナログ的な部分の調整まで、非常にいい感じに仕上がっている。キャラクターやゲームオーバー時のメッセージもいいセンスだ。ぱっと見画面が地味で面白そうには見えないのだが、プレイすると予想外の面白さに驚かされる。1プレイが5〜6分程度ですむため、ちょっとした時間にやれるのもいい。むきになって何度もコンティニューしてしまうため、結局1時間以上やってしまうのだが。 一見簡単そうなのだが、意外に難易度が高く、1ヶ月以上プレイしているが、まだ1度しか1000メートルに到達していない。例えコンスタントに1000メートル掘れるようになったとしても、タイムアタックや延々と続くモードもあるので、まだまだプレイできそうだ。定価で買ったとしてもコストパフォーマンスの高い一本だ。 |
ヴァンパイア クロニクル for Matching Service |
B | |
カプコン | 8.6 | |
00/8/10 | 4800 | |
過去の作品の再生産品。「クロニクル」という題名から受ける印象、「ヴァンパイアのすべてがここに」というコピーから期待される内容とは異なり、手持ちの資産を寄せ集めてお手軽に組みたてたような印象。全てのデータを再構築して、カプコンの威信にかけて真のヴァンパイアと呼べる1本を作ろう、などといった気負いは微塵も感じられない。 ヴァンパイアシリーズが好きな私をかなりがっかりさせてくれた1本だが、やる気がないなら最初から「ヴァンパイアセイバー2」として売り出せば良かったのに。そもそもセイバー2というゲーム自体、なぜ出たのかわからないようなやる気のない出来だった。むしろ変にセイバー2をベースにするより、サターン版セイバーのリニューアル版として出してくれたらベストだったのかも。そうすればキャラごとのエンディングもあっただろうに。 今作はサターン版で渇望されたトレーニングモードが入った。これでパペットショーの練習が思う存分できる。ただ、カプコンのトレーニングモードは一定時間で体力が全快してしまうため、今一つ実戦のような緊張感がない。サターン版のKOF97のように、体力が0になったら全快するというシステムの方がいいと思う。 ロードが短いのはいいのだが、面間の読み込み音がかなりうるさい。他のゲームでは気にならなかったので、今作だけが極端にうるさいのだろうか。 名作セイバーが元になっているだけあって、今プレイしても十分面白い。これとZERO3を購入したので、とうとう4Mラム専用サターンの役目が終わった。今まで私を楽しませてくれてどうもありがとう。 今作は通信販売専用ソフト。価格は4800円。はっきり言って高い。通信販売の送料を足すと、5800円のソフトを街で多少割引してもらって買うのより割高になっている。通信販売限定なので数はそんなに出なかったと思うが、利益率はかなり高いはず。カプコンがこれに味をしめて、次々に通信販売限定なんて暴挙に出なければいいが。 |
CAPCOM vs.SNK ミレニアムファイト2000 |
C | |
カプコン | 8.2 | |
00/9/6 | 5800 | |
かなり期待していた1作だったが、正直がっかりさせられた1本。 カプコンキャラとSNKキャラが戦うという、まさに夢のような企画ではある。しかし遅きに失した。いまやSNKは没落し、今京や庵を見ても哀れさしか感じられない。97年か98年ごろに出ていれば、まさに夢のスーパーマッチになっていただろう。 ゲーム的には、SNKキャラが出てくるという以外にはなんの売りも感じられない。空中ガードやガードキャンセルなど最近の標準装備を取り払って、ストIIXの頃のバランスを目指しているようだ。しかし、緊急回避があるだけですでにその目論見は崩れてはいまいか?どうも断固たる信念があって原点回帰を目指した訳ではないような気がする。 もうひとつの特徴のレシオシステムだが、私にはどうもしっくり来ない。従来の格闘ゲームでは、どうキャラ間のバランスを取るかが最大の問題点であったが、それをあっさり放棄してしまっている。「このキャラは弱くしてレシオ1ね、このキャラはボス系だから3、こいつは主人公系だから2じゃないとね・・・」そんな声が聞こえてきそうな、イージーな出来だ。いったいどうやってキャラのレシオを決めたのか、責任者にはっきり発言してほしいところだ。 CPUはやたら弱くて、あんまり1人プレイが面白くない。しかも隠し要素を出すためにポイントが必要なのだが、1人プレイで入るポイントがやけに少なく、とてもじゃないがやる気がしない。 キャラの選定にも違和感がある。キャラが少ないと言う人も多いようだが、私は逆で、キャラが多すぎると思う。デフォルトで28人もいるが、半分でも良かった。隠れキャラなど論外。キャラを水増しして「お祭り格闘」などと言ってヒンシュクを買った格闘ゲーム(セガ謹製)が過去にあったが、今作もそれと同じことになってしまっている。せっかくの「カプコンキャラとSNKキャラの共演」というものすごいイベントが、そのせいで感激に水をさされてしまっている。レシオなどに逃げずに、キャラを絞ってじっくりとバランスを取るべきだった。 このゲームをプレイして、初代ストZEROをプレイしたときの感覚を思い出した。急に絵柄が変わってしまい、チェーンコンボが入ったりしてかなり違和感を感じたものだ。当時は「ストZERO駄作だよ」と思っていたが、やるゲームが無くてサターン版をしつこくやっているうちに「ん、意外といいじゃん」という気になった。そしてZERO2でブレイク。今作も、2作目でどう化けるかによって、人気シリーズになるかが決まるだろう。ZERO2はキャラを増やすことによって成功したが、今作では同じ手法は取ってもらいたくない。どうせキャラが増えたところでZEROシリーズからの使いまわしだろうし・・・。 |
デッド オア アライブ2 |
B | |
テクモ | 8.9 | |
00/9/28 | 6800 | |
世間一般では評価が高いが、私的には凡作。一言で言うならキャラゲー。キャラに萌えられない人間にはきつすぎる。特にかすみの声など、前作と同じ声優なのだが、媚びたようなアニメ声で、セガBBSで「気持ち悪い」という人がいたのもうなずける。女性キャラが受け入れられなかった場合を想定して、ジャンリーとゲンフーに期待していたのだが、なにか私の期待と違う。全体的にキャラの演出や見栄えがアニメっぽいのだ。特に肌の質感など、セル塗りのアニメそのものといった感じだ。私はリアルな3DCGを期待していたので、大いに期待外れだった。そんな中で、1人だけ気を吐いているレオンがいい感じか。 「このゲームはじゃんけんだ」と嬉々として評している人をよく見るが、はてさてじゃんけんって面白い?まだまだ今作では打撃重視になっているからいいものの、もし完全に打撃・ホールド・投げのパワーバランスが均衡してしまったらどうなるか。じゃんけんで相手の手が読めないように、適当に3つの選択肢を気まぐれで選ぶだけのランダムゲームになってしまうだろう。それならじゃんけんした方が早いのでは。 次に前作(サターン版)との比較を。前作に比べて、CPU戦が弱くなっている。その点は評価できる。ただし、ラスボスはなんじゃありゃ。ギャグなのか?馬鹿にしているのか?ストーリーモードの出来はほぼ最低と言ってもいいだろう。他に前作との大きな違いは、ガードがレバー後ろからボタンになったこと。バーチャでボタンガードに慣れてしまっていることもあるし、立ちガード安定の3D格闘でレバーガードのメリットはほとんど無いので、思いきった改良で好感度が高い。ホールドがレバー後ろ系+ガードボタンというのも直感的でわかりやすい。アーケードではホールド時にレバーを前に入れなければならなかったが、操作を難しくすることによってなんのメリットもないので、簡単にホールドできるようにしたのはいいことだ。前作のデンジャーゾーンはいかにもゲームっぽくてあんまり好きではなかったのだが、今作で無くなったのでいい感じ。 文章にしてみると、グラフィック以外にもほとんどの点で前作より進化しているのがわかる。ただしキャラクターに関してはアニメマニア向けに突っ走ってしまったような感があり、私には付いて行けない。かすみにしろティナにしろ、胸がパンパン過ぎて色気がないよ。何事も誇張は程ほどに。 追加:なんだかんだ言って、プレイを重ねるうちにやっと面白いかなと思えるようになってきた。そこで評価をCからBに上方修正。タイムアタックモードなら、くだらないデモや天狗が出てこないので快適。プレイ時間の90%以上はレオンでのプレイ。もしこのゲームにレオンがいなかったら、ここまでプレイすることはなかっただろう。やっぱりキャラクターって大事。プレイしていて思ったが、上段の技と中段が見分けがつきにくいのが難(特にジャンリーの技や他のキャラの回し蹴り系)。ソウルキャリバーのように、トレーニングモードで上段や中段の表示をしてほしかった。 |
燃えろ!ジャスティス学園 |
C | |
カプコン | 8.5 | |
00/12/7 | 5800 | |
2D格闘の雄、カプコンの放つポリゴン3D格闘。3D格闘といってもカプコンらしい2Dテイストが十二分に加味され、2Dと3Dのいいとこ取りを狙っている。2D要素で言えば波動拳を代表とするコマンド技、波動2回の超必殺技、レバーガード、ガードキャンセル、エリアルレイブ、弱強PKの4ボタンなど。3D要素はボタン連打による連続技(チェーンというよりバーチャに近い)、ジャンプ軌道、避け(回り込み)、上下段の投げ分けなど。結果として2Dと3Dの融合が上手く言っているかと言えば、どっちつかずの中途半端な印象が強い。なによりレバーガードに違和感がある。通常の2D格闘のようにジャンプで一気に間合いを詰められるわけではないので、接近手段は主にダッシュになるだろう。「ダッシュで間合いを詰める」ことと「レバー後ろで攻撃をガードする」ということが全くマッチングしていない。バックダッシュ以外は一切後ろに下がらない仕様でもよかったかもしれない。鉄拳ほどは上下にガードを揺さぶられることが無いので、一般の2D格闘のように下ガード安定でいいのかもしれない。が、それでもパンチ始動のコンビネーションとの違和感は残る。やはりガードボタンを装備してほしかったところ。 このゲームは弱パンチ始動のコンビネーションからキャンセルして必殺技・超必殺技のコンボがダメージソース。先行入力受付時間・キャンセル可能時間ともにかなり長く、コンボ入力が非常にやりやすいのが本作の最大の長所。他の2D格闘では通常技キャンセル超必殺なんてまず出せない私でも、コンビネーションからの超必殺が容易に決められて気分爽快。他のゲームもぜひ見習ってほしいところ。エリアルレイブ(本作ではエアバーストという)も、VSシリーズに比べると入力がラフでもいいのが嬉しいところ。ガードキャンセルも、普通の格ゲーならゲージを使ったり超素早いコマンド入力が必要だったりするのだが、本作では例えば右下Pなんて簡単なコマンドでガードキャンセルができる。ギルティのように、固められたら死ぬまで動けない、なんてことにはならない。しかし、上級者だったらパンチ一発にも超必殺でガードキャンセルできたりするのではないだろうか。空恐ろしい・・・。 また本作の特徴的なシステムに「2プラトン攻撃」がある。ボタン2つ同時押しの簡単な入力で発動し、チームの仲間と一緒に強力な攻撃を仕掛けられるというもの。VSシリーズのヴァリアブルコンビネーションと違い、相手の位置関係とかに関係なく、決まってしまえば攻撃の演出が始まって一定のダメージを与えられるようになっている。この演出がキャラクターによってカッコいいものから馬鹿馬鹿しいもの様々で、見ているだけでも結構楽しい。全てのキャラクターが、パートナーとの組み合わせによってさまざまなアクションを見せてくれるのは、ポリゴンモデルならではの利点。2Dだったらドット屋に死人が出たかも。さらに「2プラトン返し」というものも存在し、発動すると1対1で先に攻撃を当てたほうが勝ちというミニ勝負が始まり、それもまた馬鹿馬鹿しくも意外と楽しい。この「馬鹿馬鹿しいけど楽しい」というのが本作のコンセプトのようで、キャラクターから技から、全てにこのコンセプトが一貫している。 で、そのキャラクターだが、ちょっと私にはノリきれなかったか。ふた昔前の熱血ドラマのノリを踏襲しているのだが、元々そういうドラマが好きじゃなかったし・・・。キャラクターは沢山いるが、なんかどれも使いたいと思えないので困ってしまう。主役であるところの「バツ」が、何人もいるくせにカゲが薄いのはどんなものか。 本作はCPUが適度に弱めで(ストーリーモードの場合)、前述のように技が出しやすいため、格ゲー初心者にもお勧めできる。と言いたいところだが、グラフィックがしょぼいので一見さんには勧めにくいところがある。グラフィックの美しさとゲームの面白さは関係ない、というのは通ぶった素人の意見。実際はグラフィックの美麗さとゲームの面白さは密接に関係すると思う。古いゲームだから仕方ないさ、と思ってみても、当時でも十分見てくれがショボかったように思う。なんと言ってもとうの昔にキャリバーという鉄板が発売されているし。カプコンにももうちょっと頑張ってほしかったところだ。 本作にはストーリーモードの他、リーグ戦やトーナメント戦もある。CPU同士が戦っているのを見ていることができ、CPUも結構コンボなど出してくるので、観戦だけでもなかなか楽しい。また、エディットキャラクターを作れるすごろくモードもあるが、あんまり面白みが感じられないので数分で止めてしまった。すごろくやりたきゃすごろくゲーム買うので、頑張って格ゲーにすごろく入れてくれなくても結構です。 話変わるが、いつもはDCの2D格闘はコンバーターをかましてサターンパッドでプレイしているが、今回はプレイ環境の事情からDCパッドでプレイした。・・・本当に心の底からこのDCパッドはクソだと思う。触ってみればすぐに分かることだが、例えば右を押したままで、ちょっとした指の力の入れ具合で容易に上や下が入力されてしまう。サターンパッドなら絶対にありえないことだ。このクソパッドを設計したクソエンジニアやこの設計にGOを出したクソマネージャーはホントに氏んでください。まあとっくの昔にセガからはいなくなっていると思うが。DCは大失敗しセガは会社吸収の憂き目に会ったが、DCが失敗した最大の原因はこのクソパッドにあると断言する。パッドがダメなくせにまともなスティックも出なかったし。ほんとにアンタらアーケードのトップメーカーだったの?普通にサターンのパッドが使えるようにすればよかったのにねえ。評判の良かったホリスティックもあるし。PS2成功の要因に、前機種との周辺機器互換を取ったという点が大きいはず。そしてそれを取れなかったPS3がどうなったかは、皆さんの記憶にも新しいところだろう。周辺機器を新たに買わせて儲けようなんて、ゲーム業界以外のまともなメーカーなら考えられないことだ。 |
ギルティギア ゼクス |
C | |
サミー | 8.7 | |
00/12/14 | 5800 | |
画面が綺麗な2D格闘。私はこのゲーム、一度しか立ち上げていない。買った日に3時間ほどコンティニューし続けてラスボスを倒し、もう2度とやる気がしない。 とにもかくにもラスボスが激強で、やっていて非常にストレスがたまる。ちょっと製作者の常識を疑う。もう2度とこのメーカーのゲームは買わないし、たとえゲーセンで見ても1コインすら入れない。難易度の調整というのものは、ゲームを面白くするかどうかの最も重要な要素のはずだが。 もしかするとやりこんだら気が付かなかった面白さが見えてくるのかもしれないが、1プレイが何時間もかかるかもしれないと思うと立ち上げる気がしない。もしこのゲームを買おうか迷っている人がいるとしたら一言言っておきます。やめときなさい。 追加:上のレビューを書いてから時間をおいて再プレイしたのだが、やはりラスボスは強すぎ。技の威力がありすぎる。ちゃんとテストプレイしたのだろうか。ゲーム内容も、キャンセルマニアのコンボオタクが作ったような出来で、読み合いとか心理戦などかけらも感じられない。とにかく連続技を仕掛けて、コマンドが上手かったほうが勝つというだけのコマンド入力合戦になっている。格ゲーが下火になってしまった現状を製作者は理解しているのだろうか。このままでは対戦格闘は、かつての栄光を失いつつも、まだ高難度の泥沼から抜け出せないでいるシューティングの二の舞になってしまうのは明らかだ。と言うかすでにそうなっていることに、私も製作者も気付いていないだけなのかもしれない 追加:さらにプレイを重ねて、1コインクリアも出来るようになった(キャラはディズィー)。そこまでやってやっと面白いかなと思えるようになった。そこで評価をDからCに上方修正。このゲームを面白いと言えるようになるまでには相当の鍛錬が必要なので、やはり一般人にはお勧めできない。それと一発死という要素は本当に必要だったのだろうか。 きちんと冷静に長所と短所を箇条書きにすると 長所 ・非常に美しい画面、ノリのいい音楽、魅力的なキャラたち ・操作が簡単で爽快な連続技 ・よく出来たトレーニングモード 短所 ・CPUが強すぎ ・対戦は一方的になりがち ・一発死の存在 ・ディズィーだと1コインクリアできるが、1コインクリアできなければディズィーが使えない |
月華の剣士 |
B | |
SNK | 8.3 | |
00/12/21 | 5800 | |
正確な題名は「幕末浪漫第二幕 月華の剣士 ファイナルエディション」。 刀を持って闘う2D格闘で、言うなればサムライスピリッツのキャラ変えバージョン。同人誌映えするような美男美女を配置して、キャラ人気で売ろうとするSNKの魂胆が見え見え。 元が古いゲームなので、見た目はぱっとしない。ゲームのシステムも、これと言って目新しいものが無く、さりとてバランスが悪いと言うわけでもなく、極めて普通の出来。トレーニングモードやイラストが見れるモードなど、最近の家庭用ゲームでは必須な要素はきちんと装備してある。おまけでは一度クリアすると花札がプレイできるようになるのが目新しい。札の柄が全て書き下ろしになっているのは見た目面白いが、どの札が役札でどれがカスなのか、さっぱり判らないのは考え物。 システムは、SNKなので4ボタン。小斬り、大斬り、蹴り、払い。払いはストIIIのブロッキングのようなものだが、1ボタンで出せる上に受付時間も長いので、初心者でも扱いやすく、その後の連続技も入れやすい。あまりローリスクなのもどうかなとは思うが、まだ対戦をやり込んでいないので、バランス的なことに言及するのは避けておく。SNKにしては連続技が入れやすく、また威力も大きいため、爽快感がある。もちろんやられたときの刹那感もひとしおだが。 いつも思うのだが、武器を持った格闘で蹴りや投げがあるのはどうかと思う。出足を斬られたらそれでおしまいだし、刃物を持った相手につかめるほど接近できるだろうか。小斬り、中斬り、大斬りのほうが自然だろう。投げはシステム上必要だが、見かけ上投げっぽくないように工夫できなかっただろうか。それから投げは、蹴り+払いボタンという特殊な入力だが、説明書にそのことが何も書いていない。追い討ちについても一言言及してほしかったところ。それから超必殺が1ボタンで出せるのはどうだろうか。初心者に配慮したというのは分かるが、体力が減ったらいくらでも超必が出せるというシステム上、対戦相手が超必ボタン連打に走ったら寒いことこの上ない。そもそも、体力が減ったら超必出し放題ということ自体いいシステムだとは思えない。 サムライスピリッツと同様に、最初に剣質の選択がある。イズムセレクトとかグルーブセレクトと同様、個人的にあんまり好きなシステムではない。しかし、剣質によってがらっとプレイ感が変わるところなど、サムスピよりはよく出来ていると思う。 そこそこに操作感も良く、爽快感もあり、CPU戦もほどほどに面白い。キャラデザインが気に入った人なら持っていても悪くは無いだろう。それ以外の人には、買っても損は無いが、買わなくても損はしない、そんなよくある格ゲーの1本だろう。 追記:上述のレビュー後に時間を置いてプレイしたら、予想外に面白い事に気づいたので、節操もなく評価をBにランクアップ。何より技を出しやすいのがいい。ジャンプ大斬り〜立ち大斬り〜キャンセル必殺技〜キャンセル超必殺などが、コマンド入力が下手な私にもわりと楽にできて、非常に愉快痛快。対戦格闘がコマンド入力の優劣で勝敗が決まるなんてもはや古く、コマンド入力を容易にして、その分読み合いに重点を置くのが本筋だろう。そんな中でも本作はずば抜けて技が出しやすく、ヒット確認も容易。サムスピのパチモンなどと高をくくらず、アーケードにあるときにもっとやっておけばよかったと多少後悔。 嫌味っぽい強さのラスボスや、イマイチ遊べないタイムアタックモード、どうしても好きになれない剣質の選択など、完璧と言えるわけではないが、04年11月現在PS2にもXBOXにも出ていない本作の価値は減じてはいない。 |
デイトナUSA2001 |
A | |
セガ | 8.4 | |
00/12/21 | 5800 | |
初代デイトナのリメイク版。デイトナ2ではない。 セガラリー2のフォグ処理などの高度な画像処理は施されていないが、原色を基調とした西海岸風ペイントアートのような、からっと晴れた空に遠くまで見渡せる風景はいかにもデイトナといったいい雰囲気だ(実際のデイトナはフロリダだが)。動きはスムーズでコマ落ちなども無く、背景がにょきにょき生えてくることも無い。04年の今見ても、決して見劣りはしていないと言える。 コースは初代の3つにサターン版サーキットエディションの2つ、オリジナルの3コースの計8コースと十分な数。最近のレースゲームはコースが何十もあるものが多いが、一つ一つを走りこむためにはこれぐらいで十分。むしろもっと少なくてもいい。初代の3コースはさすがに良く練りこまれていて、走るたびに面白さを実感する。CEの2コースはそれに準じた出来だが、特徴的な直角カーブがマイルドになっていたり、象徴とも言えるジェットコースターが削除されていたりと、かなり感覚が変わって(劣化して?)いる。オリジナルの3コースは、普通のサーキットと言った感じで今ひとつぱっとしない。一応極端なバンクや勾配でデイトナらしさを出そうとはしているのだが。 挙動はいかにもデイトナで、かなり適当にドリフトでカーブをクリアするのが大味でまた楽しい。さすがにゴッサム2などと比べると、複雑な物理計算などしていないのを実感してしまうが、まあ昔のゲームということで。昔のゲームと言えば、ライバルカーの性能が自車に比べて格段に低く、ただ走っているだけでどんどん抜けるというのがいかにも昔風。1台パスするのにハンドリングやアクセルワークを神経質なまでに突き詰めるゴッサム2も悪くないが、たまにはこういったおおらかなプレイもいいものだ。 ハンドリングはやけに神経質で、特に舵角が小さな領域での制御が厳しい。そのため前走車を最小限の動きでかわしたり、長く緩やかなカーブをインベタで走るのがかなりやりにくくなってしまっている。そもそもDC標準コントローラのアナログスティックは位置も悪いし反力もしっくりせず、その上滑りやすいといいとこ無し。タイムマシンがあったら過去に戻ってコントローラー設計したやつを抹殺したいよ、セガのためにも。ハンドリングが神経質な分、アクセルワークは微妙な操作が要求されず、と言うよりは微妙な操作が有効でなく、その点はゴッサム2と比べると物足りないところ。 普通にコースを選んで走るだけでなく、4つのコースを連戦して順位ポイントを競うモードもある。一度やり始めるとリスタートできないので、一度でもミスをしてしまうとやる気が無くなってしまう。そのためカーブを攻めきれず、今ひとつ面白みに欠ける。1コースごとにセーブさせてくれても良かったのでは? ハードパワーに物を言わせた最新のレースゲームと比べると見劣りするところもあるが、今プレイしても十分に楽しめる1本と言えるだろう。欲を言えばこれが本体発売初期に出ていたら、さらにモデル2移植作をDCの売りのひとつにしていたら、DC、ひいてはセガの結果もまた違っていただろう。 |
スーパーストリートファイターIIX for Matching Service |
D | |
カプコン | 8.8 | |
00/12/22 | 4800 | |
一世を風靡したストIIシリーズの最終作。通信販売限定なので、かなりタマが少ない。 通信対戦が最大の売りだが、うちには環境が揃っていないので、通信対戦に関しては評価を割愛させていただく。 今作は、今でも都会のゲームセンターで稼動しているほど、息の長い高い評価を得ている。しかしながら、やはり最近の作品と比べてしまうと古さは隠せない。それは画面の綺麗さだとか動きの滑らかさとかではなく、プレイアビリティによく現れている。やたら必殺技が出しにくく、CPUのルーチンが極悪。飛び込みは完璧に返されるし(しかも昇り蹴りなどで)、起き攻めは確実につぶされる。CPUブランカなど、例え前半に出てきてもGGXXのラスボス以上の強さだ。私もサターン版ストIIXの頃は普通に1コインクリアとか出来たのだが・・・。毎日プレイしていれば勘も戻ってくるかもしれないが、そこまでする義理も無い。昔はハメや待ちの問題が騒がれたが、待ちを推奨するかのような攻められないCPUのアルゴリズムも、その傾向を助長していなかっだろうか。 サターン版に比べるとロード時間は皆無とも言えるが、その分ショートカットが無く、逆にテンポは悪いかも?移植具合はDC版のほうが上だが、普通にサターンパッドが使用できる(当然だが)サターン版のほうを推す。ZERO2も入っているし。 4800円と決して安くは無い値段を付けるのなら、今風にCPUのアルゴリズムを改良したり、コマンド受付を容易にするようなモードをつけてほしいところ。トレーニングモードもいつもの出来で、もう一歩突っ込んだものを期待したい。 |
ファイティングバイパーズ2 |
C | |
セガ | 8.7 | |
01/1/18 | 5800 | |
バーチャに続くポリゴン格闘物。まず業務用に関して述べる。 1のほうは全国大会などが行われたりと、かなりヒットしたと言えるが、2のほうはまるで売れなかった。何故だろうか?3D格闘自体が下火になってしまったこともあるが、私は一にも二にもキャラ設定の失敗だと思う。まずイメージイラストに今井トゥーンズ氏を起用しているのだが、これが失敗。ごてごてと気持ち悪い有機的な絵柄で、はっきり言ってバイパーズのクールな世界観と全くマッチしていない。このイメージイラストで引いた人はかなり多いと思われる。ポリゴンキャラ自体も今井氏のイラストを元にしているので、やたらごてごてと装飾過剰でかっこ悪い。特にサンマンのアーマーやバンの肩当て、ジェーンの巨大なグローブなど見事にかっこ悪い。それから、初めて実物を見たときの発色の悪さも忘れられない。暗い檻の中で血の気のないマネキンのような連中が殴りあうのを見たとき、このゲームがコケるのを確信した。DC版はそれほど顔色が悪いとは思わなかったのだが、移植に際して修正したのだろうか?新キャラのチャーリーもエミも、プレイヤーを魅了するものが感じられない。ロリータ趣味な人にはいいのかもしれないが・・・。 ゲーム内容は、いたって大味に感じる。ハイスピードで技がバシバシ出るので、もはや私には対応できない。仕方ないので私も適当に技をバシバシ出すことになる。それを爽快と言う人もいるが、ちょっと違うのでは・・・。キャラクターがバシバシ吹っ飛ぶのも大味さに拍車をかけている。もっと地に足をつけた戦いをしたいのだが。 このゲームのバーチャとの大きな相違点は、壁、受身、アーマー、ガードアタックである。壁は、バーチャでリングアウトが不評だった為に導入されたのだろう。受身は空中コンボ確定を防ぐ為に導入されたと思われる。このゲームは、簡単に敵を浮かせることが出来る反面、浮かせても受身のためにダメージが確定しない(あるいは反撃される)という要素がある。それをもってバーチャより読みあいが面白いと言う意見があるのだが、私にはどうも・・・。浮かせたときぐらい確定ダメージというリターンがあってもいいと思う。それよりもっと浮かせにくくして欲しいと思う。アーマーだが、これはなかなか面白い要素ではないだろうか。アーマーを破壊されると受けるダメージが増えるので、相手にダメージを与えるのと別に、相手のアーマーをいかに破壊するかという観点から戦略を組み立てる必要が出てくる。またアーマーを破壊したときのエフェクトも爽快で、してやったり気分が満喫できる。ただ前作に比べて、アーマー非装着時でもそれほどダメージに差が無いような気がする。前作ではアーマーが無くなるとかなりやばかったはず。ガードアタックは、相手の技をガード後に反撃するというもの。また、アーマー破壊技でもある。今でこそ当身技、ブロッキング、ジャストディフェンスなどの攻撃的防御が普及しているが、前作の当時はかなり新鮮な要素だった。とにかく攻めがきついゲームなので、守りも強くしようとした結果なのだろう。今作は下段GAが導入されたので、とりあえず下段技でつぶしとこうという考えが通用しにくくなり、読みあいの面白さが少しだけアップしている。PKG同時押しでテックガードというものが2から導入されたが、GAとどこが違うのか私にはよく分からない。投げスカリが導入されたのも前作が初めてだろうか。当時はバーチャ2では投げと打撃の自動2択が嫌というほど横行していた時期なので、リターンに見合ったリスクをということなのだろう。 上述のように、バイパーズはバーチャ2のネガをつぶすように考察され、実際それが上手く機能していた。しかし残念ながら2には、そのような新しい提案は見受けられない。むしろ時代の流れに取り残されているような気がする。それがよくわかるのは、技のコマンドだ。コマンド表を見ると、→→PKKP+K+GK↓Kなんていう、やたら面倒で不自然なコマンドが載っている。時代は、コマンド自体の簡略化・コマンド入力の容易化のほうに進んでいると思う。そもそもコマンドなど、CPUにどの技を出そうとしているか教えるだけで、コマンド入力の上手さがどうとかいうべきものでは無いと思う。パンチしたいからPを押す。ふむ。キックしたいからKを押す。なるほど。じゃあP+K+Gってなに? それからこのゲームの目玉(?)、スーパーKOについて。1ラウンドで2本取れるという、ほとんど禁じ手のような技だ。ギルティギアの1発死も疑問だが、一気に2本取れるというのはどんなものか。確かにCPUに決めると爽快で気分がいいのだが、もし対戦の1ラウンド目に決められた日には。開発者にはもうちょっと度をわきまえて欲しい。 次に、DCへの移植度について。私はアーケードをあまりやっていないので、細かい差異は分からない。しかしDC単体でプレイした感じでは、プレイ感に問題は無いと思われる。グラフィックも綺麗だし、処理落ちもほとんどない(一部ある)。ロード時間も短く快適だ。ただし家庭用としてのサービスは乏しい。エンディングが全キャラ共通で味気ないため、全部のキャラでクリアしてやろうなどという気にはなれない。トレーニングモードも、ただ動かない(or動く)CPU相手に戦えるというだけで、トレーニングモードが充実していたサターン版と比べると、むしろレベルダウンしている。 思うに、これぐらいのグラフィックの技術があれば、バーチャファイター3を完全移植できたのではないだろうか。何故セガはバーチャ3の完全版を出さなかったのだろうか。入交社長は去り、大川氏は逝去され、セガは分社化でばらばらに。この不満を誰にぶつければいいのか・・・。 さて、散々文句を書いたが、CPU戦の難易度もちょうどよく、気軽に遊ぶ分には爽快で楽しいゲームだと思う。対人戦をする機会がもっとあれば、もっとゲーム性を深くまで掘り下げられただろうと思う。ただ残念ながら、対戦をする機会はゲームセンターにしろDCにしろ、そう多くはなさそう。何しろ明日がバーチャファイター4の発売日だし(爆)。 |
ゴルフしようよ2 新たなる挑戦 |
D | |
ソフトマックス | 9.1 | |
01/1/25 | 5800 | |
DCのゴルフゲームとして、評判のいい1本。結論から言って面白くない。 漫画チックなポリゴンコースには全く魅力が感じられないし、3頭身キャラも生気が無い。せっかく高性能なマシンを使うのだから、デフォルメなどに逃げずにリアルを追求してほしい。 それから、何よりもパットがやりにくい。T&Eライクに丸いゲージを止めるシステムだが、ゲージの長さとボールの飛距離が感覚的に非常につかみにくく、ストレスがバリバリたまる。大体ゲージの長さって何?インパクトの瞬間のヘッドの運動量?運動エネルギー?それとも気合?もうちょっとゲージの長さとボールの飛距離にリニアリティがあってもいいのでは。その点T&Eのシリーズは感覚的につかみやすく、はっきりと優れていると言える。グリーンの勾配が分かりにくいのもガン。全体的に、取り説が説明不足。製品に対する愛情が感じられない。 パットに比べ、通常のショットは快適。パワーマックスを逃すと、もう一回パワーの決め直しになる。パワーマックスのタイミングを逃してもミスショットにならないため、ローリスクでマックスを狙える。ゲージの戻りにタイミングよくボタンを押さなければミスになるが、タイミングはわりとラフなのも気楽でいい。 ストーリーモードはCPUと対戦形式なのだが、1キャラに対してアウト・インの18ホール回らなければならないため、1ホール自体の時間は短いが、全体としては長くだれる。対戦なんて3ホールぐらい回れば十分だ。まあこれは、野球なんか5イニングもあれば十分だという私特有の意見かもしれないが。 ロード時間などのストレスは少なく、丁寧なつくりではある。しかし、ちまちまポイントを貯めてキャラやらアイテムやらを買わせるというシステムが、無理やりプレイ時間を引き延ばそうとしているようで気に入らない。そんなシステムじゃなくても面白ければ長時間プレイするし、つまらなければハイさよならだ。ゴルフゲームでスロットやブラックジャックでポイントを増やせというのも絶対におかしい。キャラクターに能力差があるのも私は受け入れられない。 |
フィッシュアイズ・ワイルド |
C | |
ビクターインタラクティブソフトウェア | 7.5 | |
01/2/22 | 5800 | |
釣りゲー。実写ムービーを使用した背景がとても美しい。しかしながら、ムービーなので移動や視点の変更が出来ず、味気なく思える。LDゲームのような感じ? ラインの長さや張力などの数値が表示されず、感覚でプレイするようになっている。確かに張力ゲージなどがあると、プレイ中そちらばかり見てしまい、いかにも釣りの「ゲーム」をやっています、という感じがしてしまう。それを防ぐために敢えて数値表示を無くしたことは理解できるが、ラインがどれぐらい出ているかが全く分からないのもどうかと思う。実際の釣りをしていれば一目瞭然で分かることなのだから。 ラインが切れてもルアーが無くならない、根がかりなども無い、時間制限も無い、合わせのタイミングもゆるい、と初心者でもプレイできるようになっている。ただし意外と面クリア条件はシビアで、誰もが詰まるであろうサーモン1mオーバーで私も中断中。見事釣られた方は情報お願いします。 背景も綺麗だし、ポリゴンの魚もリアルで、十分釣り気分は味わえる。しかし本質的に釣りは退屈なもの(もちろん釣れれば楽しいが)なので、やはりこのゲームも退屈。そこいら辺はパチンコゲームと同様。 前も書いたが、私は釣りが嫌いだ。最近はキャッチアンドリリースがマナーとしてカッコいいとされているようだ。野良猫の口にカギ針を突き刺し、散々引きずり回して苦しむさまを楽しみ、針を外して「キャッチアンドリリース」とか言っている奴がいたら私はぶっ飛ばす。猫に許されないことがどうして魚には許されるのだろうか。 |
イルブリード |
D | |
クレイジーゲーム | 8.1 | |
01/3/29 | 5800 | |
クソ。 コンシューマー史上最高を誇る流血シーンは一見の価値があるかも。 お化け屋敷を探索するというゲームだが、システム周りが最低。トラップに引っかからないように、「警戒」しながら進んでいくというのがこのゲームの中心。警戒するにはエネルギーを使うので、やたらめったら警戒しているとすぐにエネルギー切れになる。では何度もプレイしてマップを覚えればいいかというと、トラップの位置はランダム。唯一頼りになる4感センサーも、方向や距離など非常にアバウト。システム的に、終わっている。 その上、アイテムを発見するのにAボタンを押すのだが、これまた非常にアバウト。というかシビアというか、近くにアイテムがあるのは分かっているのに、うろうろしてあちこちでボタンを押す羽目になる。 たまに発生する戦闘シーンが、これまた苦痛。やたら引いた視点でキャラがチマチマして、アナログキーを使った移動も非常にやりにくい。マイキャラの動きがきびきびしていないので、非常にストレスフル。 そもそも、DCのアナログキーは非常に出来が悪い。位置からして中途半端に高く、ストロークも大きすぎる。上方向にめいっぱい入力するときは、不自然に思い切り指を伸ばさなければならない。アナログキーは上過ぎ、十字キーは下過ぎで、どちらも中途半端。まさしくDCそのものを象徴しているかのようだ。 操作デバイスの出来はともかく、移動にアナログ操作が必要なので、細かい操作が非常にやりにくい。細い通路で敵をかわすことなど至難の業だ。バイオハザードでは、操作に慣れるとゾンビの間をするりと通り抜けられたものだが。 このゲーム、体力・心拍数・出血量の3つのパラメータのどれかでも悪化すると死んでしまう。そのため3つのパラメータを回復するアイテムがあるのだが、なぜ意味も無く複雑にしたのだろうか。体力のみで十分なはず。不必要なパラメータをごてごて付けたがるのは、製作者の頭が悪い証拠だろう。 体力回復量をもっと増やせば、警戒しながら時にはトラップに引っかかったり、敵に奇襲されてびっくりすることを楽しみながらプレイできる、製作者の意図に近いゲームになれただろう。少なくとも1面ぐらいは簡単にすべきだ。私は1面のラスボス(巨大な奴)にたどり着いたとき、体力回復アイテムも尽き体力も残りわずか、足を引きずって歩く状態で簡単に瞬殺された。仕方ないので始めからやり直したが、ランダムなトラップの壁に阻まれて思うように進めない。トータルプレイ時間は3〜4時間程度だろうが、その間一秒もプレイが面白い瞬間は無かった。おそらく後何十時間プレイしても面白く思えることは無いだろう。というわけでさっさと放棄。 このゲームの長所は血まみれだということだけだ。もしゲームバランスの調整がうまくいっていたら、その血まみれ度を賞賛していただろう。ネット上では「グロテスクな表現が嫌いな人にはお勧めできない」などと書いてあるのを見るが、私だったら「ゲームを楽しみたい人にはお勧めできない」と書く。 |
セガガガ |
B | |
セガ | 9.2 | |
01/3/29 | 5800 | |
あ〜パスです。私には合いません。 RPGとシミュレーションが融合されているので、シミュレーションパートで失敗するとまたRPGからやり直し。RPGならRPG、シミュレーションならシミュレーションに徹したほうが良かったのでは。スタッフの説得も面倒。ダンジョンに入ると強制的に1ヶ月進むのも不愉快。ストーリーもバカっぽくて先に進みたいと思えない。 ファーストプレイは1本もゲームを発売できずにゲームオーバー、セカンドプレイは3話クリアしたところで青息吐息でもうやる気なし。攻略本も手元にあるので、いつかまたやり直してもいいが多分もうやんない。 追記:結局もう一回プレイしてクリア。シェア100%なれども真のエンディングは見れず終い。ケチケチしないで噂のシューティングやらせろって。 ま、ゲームとしてはそれなりに面白いんじゃないでしょうか?私もいっぱしのセガファンだし。実名のオールドセガゲームを開発できるところがいい感じ。主人公や登場人物たちのセリフも熱くて面白い。バカみたいなストーリーはやっぱり違和感あり。 ただ、RPGモードとシミュレーションモードが今ひとつマッチングしていないように思う。上にも書いたが、一回ダンジョンにもぐると1ヶ月が無駄に過ぎてしまうのが痛い。おかげで一回ダンジョンに入ったらストーリークリアまで出れないし、経験値や資金稼ぎ、スタッフ集めも出来ない。別に1日経過だけでも良かったのでは? 追記:再度挑戦して真のエンディングクリア。ラストのシューティング、かなりいい感じ。パピ・プペ・ポーやドジでノロマなカメを見たときには目頭が熱くなってしまった。やっぱり私もセガの呪縛からは逃れられないのか・・・。2周目はメッセージスキップが出来たり、初期資金が増えるためにシミュレーションパートの難易度が下がってプレイしやすくなるという親切設計。その心意気が気にいったので評価をBに格上げ。ころころ言うことが変わってすみません。 |
es |
B | |
セガ | 9.0 | |
01/4/5 | 6800 | |
テレビ朝日と合同で作り上げた実写型アドベンチャー。テレビ局がかんでいるだけあって、出演人は豪華。 まず驚かされるのは、動画のクオリティー。DCのGDロムは高々CD−ROMの1.5倍ぐらいしか容量が無いので、綺麗な実写動画など無理だと思っていた。とんでもない。このソフトの動画は、テレビ画像と寸分違わない。DCを見直した。まだまだ行けるよセガ! ストーリーは、重傷を負って意識をなくした刑事の精神に入り込み、彼の追っていた犯人を探すというもの。設定こそSF仕立てだが、主題は猟奇殺人。システムは、画面内の人物や物体にアクセスし、フラグを立てていくというもの。精神世界の中なので、たとえば傘をアクセスすると、傘をキーワードにまったく別の場所に飛んだりと、全く予想がつかない展開に引き込まれてしまう。ゲームとしては、決められた順番に全てのものをアクセスしていけばいいという単純なもの。現時点でアクセスできないものはアクセスできないし、アクセスし終わったものは色違いで表示されるなど、非常に親切なつくり。誰でも迷わずにストーリーを楽しめるだろう。 そして何よりこのゲームで特筆すべき点は、「怖い」ということ。半端じゃないっす。私が今までプレイした中でダントツに怖い。バイオハザードなんて物の比じゃない。怖いゲームをやりたかったら、まず始めにこのゲームをプレイすべきだ。 GDロム3枚組みだが、実写を多用したために、総プレイ時間はファーストプレイで4時間程度。一度見たムービーはとばせるので、セカンドプレイには1時間かからない。マルチエンドだが、今ひとつすっきりしない。一応攻略のHPを参照して、ベストエンドに到達したはずだが、こんなもの?まだ他に分岐条件があるのかも。だとしたら、ケチケチしないでちゃんとした結末に導いてほしいところ。 シナリオ的にはう〜んだが、マインドダイブという設定をフルに活用したシステムは、1作目にして完成の域に到達している。突然入るちょっとしたリアルタイムパートもいいアクセントになっている。このシステムを使って、2作目、3作目と作ってほしい。あと欲を言えば、もうちょっとストーリーが長いほうがいいかな。 |
アドバンスド大戦略2001 |
D | |
セガ | 9.3 | |
01/4/26 | 7800 | |
まず始めに、私はまだこのゲームをクリアしていない(現在中東戦)。故に、このレビューがファーストインプレッション程度の内容であることを承知していただきたい。 私はセガ系大戦略を、スーパー大戦略(MD、スーパー)、アドバンスド大戦略(MD、MD版)、鋼鉄の旋風(SS、SS版)、作戦ファイル(SS)、千年帝国の興亡(SS、前作)とプレイしてきた。カッコ内は略記。このレビューで「前作」と言った場合、DC版ではなくSS版千年帝国を指すものとする。 今作は、ラングリッサー的なシステムを持った前作と違い、伝統的なシステムに回帰している。ただし時間をかけて熟成されてきたシリーズだけに、今作でもいくつもの変更点がある。その変更点について述べる。 ・1ターンが2時間区切りで、1日が12ターンになった。 前作でも昼夜の区別はあったのだが、前作では夜間も能力こそ劣るものの空中戦や爆撃は可能だった。今作では夜間は戦闘機の運用が全く出来なくなった(夜間能力を持つ機体を除く)。12ターンのうち半分は夜なので、実に6ターンもの間航空機を投入できない。松山千春もびっくりの夜の長さで、その間戦線が遅々として進まず、かなりイライラさせられる。またMD版から天候の要素があるが、天候によっては全く進軍が不可能になり、これもかなりのストレス。幸いにも昼夜・天候のルールはオフにすることが出来る。私は序盤で、ターンオーバーによるやり直しを4回も繰り返したため、昼夜・天候のルールはオフにしてしまった。そして一度オフにしてしまうと、もう2度とオンにする気にはなれない。 ・ユニットは街に収納しなければ機数が回復しない。 前作までは、ユニットが都市の上にいれば失った機数を回復できたため、硬い戦車を1部隊都市の上に配備しておけば、航空機に爆撃されない限り何とか都市を死守できた。今作では戦いつつユニットを補充することが出来ないため、攻められると厳しい。ただし、一つの街で何部隊かのユニットの補充が受けられるので、やりようによっては能率的な運用が可能。また、生産直後にはユニットが1機しかいないというルールため、生産してから数ターンかけて補充しなければ出撃ができない。リアルと言えばリアルなのだが、正直面倒くさい。 ・ユニットに向きがある。 これは今作で初登場の要素だろうか。ユニットには向きがあり、後方からの攻撃に弱いなどの特徴がある。これはこれで戦略的なのだが、やはり面倒くさい。特に野砲では攻撃方向が限られているため、非常に運用が面倒になってしまった。 ・進化時に進化先のステータスが見れない。 これが今作の一番の問題点。とにかく進化させてみないとユニットのパラメータが分からないため、進化させるときはおっかなびっくり。前作では、どのパラメータが上がってどれが下がるのか、分かりやすく表示されていたのに。そのせいで今ひとつ進化させる喜びが薄い。このシリーズの一番の楽しさは、経験値を稼いでユニットを進化させるその瞬間にあるはずだが、その喜びが薄められてしまっているのは非常に残念。 ・セーブデータが馬鹿でかく、セーブが遅い。 なんと、戦闘マップをセーブするのにVMをまるまる1個使ってしまう。セーブ時間もシェンムー以上にかかる。その点、大容量&高速のSSのメモリーは秀逸だった(認識性が・・・)。私は中断データ用に2個、シナリオセーブ用に1個のVMを使用している。最大8個までVMを接続できるとは言え、やはりVM1個に1データというのはメモリを食いすぎだろう。1つのVMに中断データを2〜3個、シナリオデータを4〜5個セーブできるようにしてほしかった。 ・オプションが細かく設定できる。 まるでウィンドウズのように細かいスイッチが沢山あり、気に入ったようにカスタマイズできる。また、前述の昼夜や天候の他に、どうしてもクリアできなければ難易度そのものをカスタマイズできるようになっている。MD版で、裏技を使って適当に敵軍を間引きして難易度を調整していた私には、非常に嬉しい機能だ。またポリゴン戦闘シーンは通常はオフにしているが、戦闘開始時にスタートボタンを押すと設定をいじることなく戦闘シーンを見ることが出来るのは便利。ただしポリゴンモデル自体は大して綺麗ではなく、SS版にうぶ毛が生えた程度。DCならではの美しいシーンを期待していたのだが。 ・対空防御射撃 今作では航空機が対地攻撃を仕掛けると、射程内の敵が自動的に「対空防御射撃」を行なうようになった。射程は結構長く、大型艦隊などに爆撃を仕掛けると、攻撃する前にユニットが壊滅的被害を受けてしまう。対空防御はこちらが攻撃を仕掛けるたびに行なわれ、携帯弾数も多く、どうにも手を出しようが無い状況に陥ることがある。また攻撃を仕掛けたユニットだけではなく、近接するユニットにも攻撃が及ぶこともあり、攻略する側はかなり厳しい。攻撃後の反撃で撃墜されるならともかく、攻撃前にバタバタ落とされていくのを見るのはつらすぎる。 ・その他 機種の型番が非常に細かく分類されているため、管理が面倒。ほとんど性能の変わらない機体がどんどん改良型として出てくるうえ、所有部隊数が100を軽く超える(MAX326)のため、ユニットの管理運用が非常に面倒だ。またどんどん新機種が登場し、せっかく育てたユニットが旧式化して行くのが悲しい。 戦車や戦闘機が主役なのは今まで通りだが、今作の影の主役は「建設工兵」。今作では都市の耐久力を上げて収入を増やし、また都市の収納部隊数を増やすのが重要なため、非常に重要なユニットになった。戦車が通れない橋の工事も重要。また今まで通り爆撃された都市の修復にも重宝する。スーパー大戦略で、工作部隊で収入を上げていくのが楽しかったのだが、今回それが復活して嬉しい限り。ただし収入一覧表が見られないのがイマイチ。それから、今回はなんと建設工兵が空港を建設することが出来る。それによって、今まで空港の数が足りなくて航空機を運用できないという事が多かったが、そのストレスが無くなった。スーパーの頃からぜひほしかった機能だ。そんなこんなで大活躍する建設工兵だが、問題が一つ。あまりに建設スピードが遅いのだ。占領した空港は耐久値が10なので、大型機が運用できる耐久値150まで上げてやらなければならない。また都市も収容部隊数を上げるため、耐久値を上げてやる必要がある。ところが、耐久値を上げるのにやたらターンを食うため、戦車の進撃スピードについていけなくなる。それを防ぐために建設工兵を大量に配備する必要があるのだが、もうちょっと工事スピードが早くても(1ターンに50UP固定ぐらい)、バチは当たらないのではないか。 前作では陰の主役であった野砲がまるで使えないのは残念。移動に輸送部隊が必要(と言うか前作が特殊なだけだが)だし、前述のように攻撃方向が限られているのもあるし、MD版大戦略のように、流れ弾が味方部隊に当たることもある。 マップがだだっ広く、敵味方ともに部隊数が多く、またキャンペーンモードの面数も多いため、とにかくプレイには莫大な時間がかかる。CPUの思考時間は短いのだが、部隊数が多いため、ターンが驚くほど早いというわけではない。このゲーム、めちゃくちゃ面白いというわけでもないのに、ついついプレイしてしまう。そして一度プレイを始めてしまうと睡眠時間4時間コースに否応無く突入してしまう。もう何十時間このゲームに費やしたか分からないが、まだゲーム中盤(推測)だ。今後まだまだ時間がかかることが容易に予測され、他のゲームのプレイ時間(このゲームを始めてからほぼ0)、睡眠時間、健康が甚だしく危険にさらされている。よって私はこのゲームのプレイ無期限延期をここに宣言する。 今作は、長いシリーズの下地と製作者の執念がつぎ込まれ、非常によく作り込まれた珠玉の1本になっていると思う。SS版の3本は良く出来ていながらも、どこか薄味な印象があったが、今作は正真正銘一生モノの出来に仕上がっていると言える。おそらく私も、サターンの積みソフトが片付いたら時間をかけてじっくりプレイしていくだろう。ただし、今作で初めて大戦略に触れたという人にとっては、取り付くしまも無い難解な作品に感じたのではないだろうか。私はまあ必要な時間を除けば今作にはまだついて行けるのだが、ユニット数やマップ、ルールをもう少し簡略化してスリムに纏め上げた「大戦略Light」のようなものをプレイしてみたい気もする。 追加:その後さらに時間を費やしてプレイしたが、結論から言えば先に進めば進むほど加速度的にゲームはつまらなくなっていく。プレイするごとに、上に挙げた問題点がさらに重くのしかかってくる。とにかくユニットが多すぎだし面も多すぎ、マップ広すぎ、ルール嫌らしすぎ、プレイに時間がかかりすぎ。今42年をプレイしているが、まだまだ先があると思うとほとほとうんざりだ。過ぎたるは及ばざるが如し。ゲームの進化のベクトルはすべからくゲームを面白くする方向に向かっていなければならないはずなのに、完全に方向性が間違っている。こんなゲームに何十時間も費やすなら、バハムート戦記を繰り返しプレイしたほうがずっと面白い。 追記:その後も懲りずにプレイを続けたが、とうとう懲りた。評価Dを付けて放棄。 |
クレイジータクシー2 |
C | |
セガ | 8.8 | |
01/5/31 | 5800 | |
街中をイエローキャブでガンガンぶっ飛ばすカーアクション。対向車など気にせずどんどん突っ込んだり、道なき道を好き放題かっとばし、果てには車がジャンプできるなど、実にセガらしいバカゲーになっている。キャラクターやBGMのノリが良く、雰囲気を盛り上げてくれる。 街の作り込みが素晴らしく丁寧で、ポリゴンモデルも美しく、本当にドリームキャスト?と言いたくなるような出来。対向車や歩行者も沢山登場して、処理落ちもほとんど感じられない。スピード感もなかなかのもの。ゲームは客を拾って目的地に送り届けチップを稼ぐというもの。見た目のバカさ加減とはうらはらに、操作はテクニカルで記憶力も試され、完璧なパターンの構築と遂行が要求される骨太なゲームになっている。 さて、巷では評価の高い今作ではあるが、私にはあんまり面白さを感じられらなかった。頭では面白いと思っていても、目は笑ってはいない、そんな感じ。車が鈍重な弁当箱のようなイメージで、操っていて気持ち良くない。ジャマカーが多すぎて、思ったように走れないのもストレスの元。ダッシュやドリフトなど、無理やりテクニカルに仕立ててあるのもいい感じはしない。私は「終わりの無いゲーム」というのはもともと好きではない(私が上手なのでいつまでもプレイしていられる、という意味ではない)。そういう点で、本編よりミニゲームの最終面のほうがプレイしていて面白い。もっともクリアは出来ずじまいだが・・・。 上述のミニゲームが結構面白い。ピラミッド型にゲームが配置されていて、下のゲームをクリアすれば上のゲームがプレイできるという仕組み。上に行くほど難易度が高く、それなりの時間プレイさせてもらった。 最近プレイしたレースゲームが軽快・爽快・痛快なプロジェクト・ゴッサムだったためなのだろうか、どうもこのゲームの車の動きが鈍く不快に感じてしまう。クレイジーダッシュとドリフト、もうちょっとどうにかならなかったのだろうか。 |
ゼロガンナー2 |
C | |
彩京 | 9.2 | |
01/9/6 | 5800 | |
自機がヘリの縦シュー。ポリゴンを駆使したグラフィックは、斑鳩ほどではないもののかなり綺麗。まだDCでいけるのにと思えるレベルだ。 ゲームの肝は「ターンマーカー」。Bボタンを押すと自機の前に照準が現れ、マーカーを中心に自機が左右に回頭するというもの。それによってヘリらしい動きを表現しようとしている。ただし、ターンマーカーは敵にロックオンするわけではない。じゃあ意味無いじゃん。普通にLRボタンで自機が左右に回転するようにしたらどうだい。現状のシステムは、移動と回頭が一緒くたになっているため、自由度が一つ減ってしまっている。静止したまま向きを変えることが出来ないし、左に移動しつつ左を向くことも出来ない。それだけでもシステムに欠陥があると言わざるを得ない。このシステムのメリットは、1・ボタンが少なくてすむ、2・マーカーと自機の距離を調整することによって、回頭速度を調整することが出来える、の2点のみ。アーケードならともかく(アーケードの移植だが)、ボタンが余っているDCでは1のメリットは無意味。2だが、理屈ではそうにしても、実際マーカーとの距離を調整して回頭速度を任意に選ぶのは難しい。それどころか、斜めに移動しながらターンマーカーを出すと勝手に距離が変わってしまい、回頭速度が安定しない。ゆえにこのシステム、ダメだ。 自由にキーコンフィグ出来ないのも痛い。私だったら、Rでショット、Aでターンマーカー、Bでボムにするが。Aボタンを押しっぱなしにしつつ、Bを押したり離したりするのは煩わしい。 あと彩京恒例の、前半面ランダムシステム。好き嫌いを言わせてもらえれば、私はこのシステムが大嫌いだ。やる気がもりもり削がれる。今すぐ止めろ。 このゲームで気に入った点は、ショットボタンを離すとアイテムを吸い寄せるところ。昨今のシューティングゲームはオート連射が主流で、ボタンはずっと押しっぱなしということが多い。それは別に結構なことだが、今作では、ボタンを離すことに積極的に意味を持たせたのが面白い。敵の攻撃をかいくぐり、ちょっとした間にボタンを離してアイテムを引き寄せ、さくさくアイテムを回収するのが楽しい。また単純に、アイテムを自動で大量奪取すると気持ちがいい。 難易度は控えめで、特に死ぬとガンガン下がる。プレイするたびにクレジットが増えていき、難易度設定の幅も広いため、シューティングが苦手な人も気楽にプレイできるだろう。 今作はシューティングとしては普通に面白い。言い換えれば面白さは並で、積極的にお勧めする気にはなれない。 |
CAPCOM VS. SNK2 ミリオネアファイティング2001 |
B | |
カプコン | 9.0 | |
01/9/13 | 6800 | |
前作は正直に言って凡作でしかなかったが、リファインされてかなり出来が良くなった。 前作の売りのレシオシステムは、キャラごとにレシオが決まっていたため、自由にチームを組むことが出来なかった。さらにレシオごとのキャラの強さが全く調整不足で、結局みんなレシオ1のキャラばかり使っていたように思う。今作では自由にキャラにレシオを振り分けることが出来るようになり、チーム構成の自由度が飛躍的に増した。またレシオごとの強さのバランスがかなり成功していて、得意キャラのレシオ4で行くか3人チームを組むか、本気で悩むことが出来る。また、チームは最多でも3人までなので、前作のような4対4で試合がだれるなどということも無い。 今回は6つのグルーブから一つを選ぶようになった。バランス的にどうかという気もするが、私はスタンダードなCグルーブしか使わないので、詳しいことはなんとも言えない。Cグルーブに限って言えば、前作よりゲージの溜まりが早くなり、スーパーコンボを気軽に使えるようになった。なかなかゲージが溜まらずにイライラさせられた前作の反省だろうか。一つ不満を言わせてもらえば、グルーブ名がC・A・P・S・N・Kとなっているが、内容と名前が全く一致しておらず、ぱっと見て分かりにくい。私だったらスーパーコンボが使えるSグルーブ、オリコンが使えるO、ブロッキングが使えるB、ゲージためが出来るE(エクストラ)、ゲージがストックできるA(アドバンスド)、怒りゲージがあるU(アンガー)という風に名づけるが。何事においても、「分かりやすくする」ということは非常に重要なことだ。 また、前作の4ボタンからカプコンスタンダードの6ボタンになった。前作は通常技が少なくなんとなく地味なイメージがあったが、それも解消された。庵の近距離大パンチとかあからさまにモーションが変だが。 前作も結構キャラが多かったが、今作は44人にもなる。私はあんまりキャラが増えるのは好まないが、世間一般は歓迎しているようなのでそれでよしか。前作の様に裏キャラが(多分)いないのは好感が持てる。キャラが増えるのはいいが、人選に多少問題は無いだろうか。イーグルはいいとしても、マキとか恭介など不必要ではないだろうか?殺意リュウや暴走庵なども要らないし、当然ボス二人も要らない。もっと言えばシリーズから一人だけ出ているモリガンや響も浮いているような気がする。どんどんキャラを増やすのではなくて、ある程度絞ってスリムにしていったほうが良くは無いだろうか。キャラが多すぎると、私などはうんざりしてしまうのだが。あとキャラ選択時に目的のキャラを探すのが大変。選択画面が始めにデザインありきで、キャラのイラストを正方形にしてもっと大きくし、整然と縦横に配置するべきだろう。例えこんなところでも実用性が二の次にされると、一事が万事で必ずもっと大事なところでプレイヤー本位を無視して突っ走っていくことになる。要注意だ。 これは勝手な私の希望だが、グルーブ分けなど無くしてしまって、グルーブはキャラの属性として欲しい。例えばリュウならスーパーコンボが使え、京なら避けとゲージ溜め、ユンならブロッキング、ロックならジャストディフェンスなどなど。あまりなんでもかんでも自由に選べるようにするより、ある程度の制限があったほうが逆にその枠の中で自由な戦法が組めて面白いと思うのだが、どうだろうか。 気軽に遊べてそれなりに楽しい今作だが、この路線が次でも通用するだろうか。前作に比べてプレイ感はずっと良くなっているとはいえ、ぱっと見の印象は前作やマブカプ2と何ら変わることが無い。ストIII、GGX、カプエス2が並んでいたら、カプエス2が最新作とはゲームに疎い人には分からないだろう。ここはひとつ、例えキャラを半減させてもアニメパターンを2倍にするとか、思い切った進化を見せて欲しいものだ。マブカプ2は今までに出てきたマーブルキャラを全て出すという必然があって大所帯になったが、カプエスにはそのような制約は特に無い。それならば、キャラをインフレ的に増やすのではなく、逆に人数を絞って密度を濃くする方向で行ってもらいたい。私的にはZEROシリーズ、ヴァンパイア、ストIII、KOF、餓狼伝説、サムスピからそれぞれ4人を選出して、総勢24人ぐらいがちょうどいいと思う。どうせ何人キャラを出したところで「○○がいない〜」と言われるのだから。と言うかもし来年続編が出るとして、その頃に「カプコンのキャラとSNKのキャラが夢の対決!」なんて基本ネタが通用するのだろうか?今作ですらかなり怪しいのに、来年になったら「SNK?ああ昔そんな会社あったね」と言われるのがオチだろう。素直に「カプコンのワイワイワールド」でも作ったほうがいいのでは。 |
餓狼 MARK OF THE WOLVES |
D | |
SNK | 8.6 | |
01/9/27 | 5800 | |
餓狼伝説シリーズ最終作。シリーズが売りにしていた複数ラインが無くなり、システムは思いっきりカプコン寄りになっている。但し打撃音の軽さによる爽快感の無さは、相変わらず餓狼伝説。 システムの変更に合わせて、テリーを除きキャラも全て変更になっている。主人公のロックはギースの遺児という設定で、なかなか面白い(ギースもとうとう本当に死んだのか)。しかし、それ以外のキャラは全て平凡で、まるで魅力が感じられない。ボスキャラも異様にかっこ悪いし、デザイナーのやる気の無さが漂っている。ボスキャラと言えば、何回かクリアしたが、真のボスキャラは出てこなかった。故に、クリアしてもエンディングは見れずじまい。何か非常にむかつくんですけど。隠れキャラがいるのはかまわないが、エンディングまで隠すな! システム的に新しいのは、ジャストディフェンス、TOPシステム、ブレーキング。 ブレーキングは特定の技の隙をキャンセルできるというもの。決まった技にしかできないし、またいつでもできるので、導入した意味が分からない。例えばロックならコマンド投げをブレーキングして追い討ちできるらしいが、それなら最初からそういう特性の技にすればいいだけのこと。 ジャストディフェンスは、技が当たる寸前にガードするというもの。まあストIIIのブロッキングのパクリ。ソウルエッジでもあったかな。レバーをガード方向に入れるので、ブロッキングよりリスクは少ない。リスクが少ない分リターンも少なく、ジャストディフェンスから反撃を入れるには、ガードキャンセルをしなければいけない。よって、私が使う投げキャラでは非常に入力難易度が高い。ブロッキングと差別化したいためだけにそうしたのだろうか。私的には、JDを確認してから余裕をもって一回転投げを入力したいのだが。JDに成功すると体力が回復するという要素も、いかにも後付けぽくて気にいらない。 TOPは、残り体力が予め指定した範囲に入ると、攻撃力が増すというもの。有効レンジが狭ければ狭いほど攻撃力も増すというもので、リスクとリターンのバランスは取れている。確かに興味深いシステムではあるが、あまりにもゲームゲームしすぎているようにも思う。ゲームなんだからそれでいいという意見もあるだろうが、アイテムとか1ラウンドに3回まで使えるギミックとか体力が点滅したら超必使い放題とか、私はそういったものをあんまり格闘ゲームに入れてほしくない。 CPUに負けると、コンティニュー時にCPUのレベルを下げたり、CPUの体力を1/4に減らしたりできる。あればいいなと思っていた機能だが、実際にあるとなると・・・。CPUにお情けで勝たせてもらうようで気持ちが良くない。「コンティニューサービス」というそのまんまなネーミングもちょっと。延長してもらったら1杯サービスしますよと言うキャバクラのようだ。コンティニュー時のロードがドリームキャストにしては長めなのも減点。 ケチばかりつけているが、決して悪い出来ではない。ただ、このゲームのウリはこれだ!というのが今ひとつ感じられず、この評価となった。 |
パワースマッシュ2 |
― | |
セガ | 9.3 | |
01/11/15 | 5800 | |
巷で非常に評価の高いポリゴンテニス。私はずっとセガハードオンリーだったので、実はまともにテニスゲームをやるのは初めて。 ネットのレビューを見ると誰もが絶賛していて、しかも多数の人が「初心者にもお勧め」と書いている。マジ?私はエキシビジョンを40〜50試合ぐらいやってみたが、ついに1試合もCPUに勝てなかった。と言うか1ゲームすら取れなかった。と言うか大半はラブゲームだった。なんかギルティギアのラスボスよりはるかに強いんですが。右に左に走らされて、ゲームだというのに涙が出てきそう。一応選手を育てるモードやトーナメントやミニゲームなどの他のメニューもあるけれど、エキシビジョンに手も足も出ない私には取り付く島もありゃしない。 テニス自体大嫌いなので、やっぱりテニスゲームにも愛着が持てなかった。個人的には「E」ランクだが、まあ評価不能ということでお茶を濁させていただきます。 追記:参考までに、最近10試合の結果を書いておく。ちなみにこれはウケを狙った試合ではなく、本気で勝つ気十分で臨んだ試合だ。 プレイヤー:Patrick Rafter、CPU:Carlos Moya、難易度ノーマル。 第1試合:0-60、0-60 第2試合:0-60、0-60 第3試合:0-60、0-60 第4試合:0-60、15-60 第5試合:0-60、0-60 第6試合:0-60、0-60 第7試合:0-60、0-60 第8試合:0-60、15-60 第9試合:0-60、15-60 第10試合:0-60、0-60 すみません、やる気失くしていいですか? |
斑鳩 |
B | |
トレジャー | 8.9 | |
02/9/5 | 6800 | |
サターンで好評を博したレイディアントシルバーガンの続編的作品。グラフィックが非常に美しく、現時点ではシューティング最高峰と言えるだろう。BGMも聴き応えがある。面ごとに途中でタイトルが出る「間」があるのだが、そのシーンに合わせてどの面も非常に音楽が盛り上がる。 どのゲームも一癖のあるトレジャーの作品だけあって、今作も単純な縦シューにはなっていない。敵や弾に白と黒の属性があり、なんと自機と同じ属性の弾には当たってもやられない、それどころか敵の弾を吸収してボムのエネルギーにすることができるという、独創性にあふれたシステムを導入している。そしてそれが見事にゲームとして完成されている。自機の属性の変更は一瞬で出来るので、敵の攻撃に合わせて属性をパッパッと変えていくパズル性が高いゲームになっている。 感心したのは、逆属性の弾は敵に2倍のダメージを与えられるというところ。1.2倍とか1.5倍ではなく、キッチリ2倍。さすがトレジャー、ゲーム性というものを分かっている。白い敵は白い弾を撃つので、こちらの属性も白にしておけば安全なのだが、黒弾ならダメージ2倍で早く倒せるので、安全にいくか、速攻でいくか、そこいらの駆け引きが面白い。特にボス戦では逆属性で立ち向かうのが熱い。 ゲームの難易度は、私にはやたら高い。地形に当たり判定がある上、敵のレーザーに押されて壁にぶち当たると腹が立つ。自機の攻撃が完全に前にしか飛ばず、地形も厳しいため、正直シューティングとしての爽快感は薄い。このゲームはそういったゲームだと覚悟してプレイする必要がある。 面数は全5面で、シューターには物足りないかもしれないが、私には丁度いいボリューム。1プレイの時間も30分程度と短く、長すぎのシルバーガンよりプレイしやすい。 さて、非常に完成度の高い今作だが、苦言も呈させてもらう。このゲーム、プレイ1時間当たり1クレジットが増えるようになっている。それはユーザーフレンドリーでいいことだが、6時間でクレジット9、そしてなぜか7時間でフリープレイになってしまう。クレジット10ならフリープレイと一緒ですか?7時間もプレイしたらクリアできて当然ですか?ふざけんな。このゲームはその場復活方式なので、フリープレイになったとたんにプレイ意欲が無くなってしまった。せっかく良く出来たゲームなのに、余計なことをしてやる気をそがないでほしい。 このゲームのシューター的ウリは「チェーンコンボ」と呼ばれる点稼ぎシステム。シルバーガンにも似たようなものがあったが、シルバーガンでは同色の敵以外は見逃す必要があった。今作では、同色の敵を3機セットで破壊することによりボーナスが入り、決して同じ色の敵しか撃ってはいけないというものではない。シルバーガンより進化していると言えるだろう。まあ稼ぎに関心のない私には関係のないことであるが。 世界観やキャラクターは相変わらずトレジャー節。わけ分からん。ラスボスとか台詞が字幕で出てくるのだが、字が小さくて読めやしない。メッセージがプレイヤーへの問いかけではなく、単なる演出になってしまっている。まあそれも狙ったものだろうか。 追記:その後取り敢えずイージーで1コインクリアを目指してプレイ。最終面までは行けるようになった。ある日ふとノーマルでプレイすると、4面ボスのイージーとは段違いの攻撃に戦慄した。それ以降やる気が萎えてしまった・・・。 |
ザ・キング・オブ・ファイターズ2001 |
C | |
プレイモア | ― | |
02/12/26 | 5800 | |
キングオブファイターズシリーズ第8作目。ずいぶん沢山出たものだ。 わたしは’98以降全くプレイしていないので、どれが今作の新キャラでどの要素が新要素なのか全く分からない。比較対象は’98以前のシリーズということで。 まず驚いたのが、非常に技が出しやすくなっていること。あのクソコンの見本であるような純正パッドでも、ジャンプに化けたりせずちゃんと波動拳や昇竜拳が出せる。変換器を使ってサターンパッドをつなげば、この私にも大パンチキャンセル八稚女が出せたりする。コマンドが入れにくいと評判のこのシリーズで、こんなに技が出しやすいのは’97以来ではないだろうか。技なんて出しやすいほうがいいに決まっている。それだけで個人的評価はぐっとアップ。1999に比べてロード時間も短くなっているようだ。 本作の新要素はストライカーというもので、カプコンのVSシリーズのアシストと同じシステム。上手く使えば凄いコンボが出来るそうだが、私はパス。ゲージ使うなら超必に使うほうがいいや。2001では、4人チームのうち好きな人数を戦いに出して、残りをストライカーとして使うことが出来る。自由度が上がるのは結構なことだが、4vs4なんてだらけはしないだろうか?初代カプエスの4対4なんてだらけまくるのだが。それに3対3という図形的美しさが崩れるのはどうだろう。 CPUの難易度は低く抑えてある。超必を出すとわざとらしいほど食らってくれるので、ストレス発散にはいい。ただし、相変わらず中ボス・ラスボスはインチキなまでに強い。昔のような超反応はせず、むしろガードは甘いほうなのだが、バグかと思えるほど壮絶な攻撃力と防御力を持っている。超必生当たりでも体力数ミリしか減らないなんてやってられん。 ストーリーは相変わらずチープ。敵秘密基地で犯罪組織のボスと殴り合って倒したら組織壊滅って、ストーリー書いたの小学生か? KOFと言えば魅力的なキャラクター達なのだが、新顔のキャラクター達にどうにも魅力が感じられない。動かしてもあんまり技に面白みが無いし。ど根性ガエルみたいな奴とかもう脱力。’96〜97の頃の新キャラはみんな輝いていたのだが・・・。キャライラストも私が言うのもなんだが下手?と言うか気持ち悪い。ネスツ編と呼ばれる’99からの新シリーズは今作で終わり、次回作からまた’98の頃のキャラがレギュラーになった。やっぱり’99からのキャラが受けなかったんだろうなあ。あとゲーム雑誌に縁遠くなった私としては、取り説にキャラのバックストーリーを紹介してほしいところ。 アーケード新作の2003はキャラチェンジが出来るようになり、ますますカプコン化してきた。やっぱりカプコン系のシステムのほうが一枚上手だったと言うことか。本家カプコンはアーケードから撤退してしまったそうだが、またいつかヴァンパイアやZEROシリーズの新作がやりたいものだ。 追記:プレイヤーキャラを一人にすれば、結構楽にボスを倒せるようになる。なんだかなあ。 追記:久し振りにプレイしてみたら、なぜか全然技が出せませんでした。あれ、おかしいなあ。昔プレイしたときはすごく技を出しやすく感じたのに。 |