電話機のページ

 娘 作  電話の発明はそれまで手紙による通信手段に頼っていた人類に多くの利益を与えることとなりました。人の声がそのまま相手に伝わり、すぐに返事が返ってくるわけですから時間の短縮になりました。電話が発明されなかったら今でものんびりとした世の中でしたでしょう。

 こうして皆さんがこのページを見られるのも電話が有るおかげです。インターネットが無かったら本による執筆でしか伝えることができないわけです。出版には多額の金銭が掛かりますがホームページの作成はプロパイダーへの契約だけで済みます。

 電話が通信の基本で有ることとその仕事に従事していることを嬉しく思います。これからも通信の発展に努力していきたいと思う次第であります。

電話機

 どうして電話機のは機械のなのでしょうか。今では古いドラマや映画でしか使用している所を見ることは有りませんが、昔の電話機にはダイヤルは有りませんでした。代わりに発電機が付いていました。ハンドルを回すと約16Hzの交流が発生します。これが相手のベルを鳴らして呼び出したわけです。私の記憶では近所に1件だけ電話が有り、ハンドルを回して交換手さんに「広島の○○おじさんお願いします。」でつながっていました。私の生まれた町は山奥の小さな町でしたから交換手さんも近所のおばちゃんでした。通話が終了しもう1度ハンドルを回すと交換手さんが「ただいまの通話は100円です。」と言われ、そばの空き缶に100円入れて帰っていました。ダイヤル式になり自宅に電話が付いたのは小学校4年生の時でした。あれから数十年経ちますがその時の電話機は今でも元気にベルを鳴らしています。

 今ではダイヤルをしないと相手にはつながりませんがダイヤルも回すから押すの方が表現が正しくなったと思います。子供に「お婆ちゃん家にダイヤル回して」というと「どうやって回すん」と言うから「082×××・・・」と言うと、その数字のボタンをねじっていました。一人で大笑いをしてしまいました。その後、短縮付の電話機に取り替えて今ではボタン一つでつながるので、子供は家の電話でしか田舎には電話できません。

 電話機には1対の電話線しか有りませんが、どうやって同時通話をしているのかと不思議に思ったことは有りませんか。電気関係の人なら不思議に思われると思います。自分のしゃべった声が相手へ相手からの声が自分へ同じ電線の中を伝わってきます。通常ならぶつかってしまいます。しかし相手がしゃべっているときでもこちらがしゃべれば相手には聞こえます。それはハイブリッド回路が有るからです。通常トランスで1次側が1つの巻線、2次側が2つの巻線となっていて、1次側が電話線に2次側のそれぞれが受話器と、送話器につながっている構造になっています。2次側の2つの巻線の結合を弱くしてあるため自分のしゃべった声は自分の受話器からは聞こえ難く、電話線には良く伝わります。その為、相手の声の方が大きく聞こえるわけです。

 入社時、不思議に思った私はYさんに質問したら「糸電話は1本で話ができょうが。」電話の電線は2本有るから送受信できる。との答えでした。その時はアースを使って3本の線を使って同時通話をしているのだなと思っていました。電話線の引き込みに保安器が有りそれにはアースが必ず入っていたからです。嘘だと解るまでにはそう時間は掛かりませんでした。アースは保安器だけで電話機にはつながっていなかったからです。

2共同電話機

 1つの電話回線に2台の電話機が付いているのが有ります。普通に2台並列に接続したのではそれぞれを呼び出す事も、お互いに呼び出す事もできません。2共同方式はアースを使用して3本の線で構成されています。電話機のベル回路の片方をアースに接続し、もう一方を電話線の片線に、もう一つの電話機のベル回路はアースともう一方の電話線に接続します。交換機からの呼び出し信号はアースと電話線の片線に送出されます。通話回路は電話線だけで構成されます。このようにして2台の電話機を呼び分けています。2共同電話機同士で通話したいときは特番を回すか相手の番号を回して受話器を置くと自分のベルも一緒に鳴ります。ベルが鳴りやんだら、受話器を取って通話をします。ケーブルの空が無いところで使用します。

多共同電話機

 2共同と同じように1つの電話回線に3台〜20台並列に接続します。多共同の呼び出しには異なった周波数の呼び出し信号が使われています。電話機の中にフィルタが有りその電話機の周波数が来たときだけベルが鳴ります。同じ系列の別の電話機を呼び出すときはダイヤルして受話器は持ったままで行います。有線放送などケーブルを張る費用が安くなるので使用されています。

デジタル電話機

 一般家庭では使っている人はほとんどいないと思います。電話の機能プラスパソコンにもつながる電話機です。PBXではかなり前から有ります。機能が複雑で慣れると便利な反面、値段が高いのが難点です。アナログ電話機は回線の途中でモニターできますが、この電話はモニターができません。配線端子板で回線を探すのに工事屋泣かせです。

コードレス電話機

 電話機本体から受話器までのカールコードが無く移動できるのが特徴です。以前はアナログ式でしたが最近はデジタル式です。PHSを子機として使用可能なものもあります。

PHS

 PHSは、電柱等に取り付けられた装置を(CS)中継して交換機に入り通話ができます。送信出力は10mWと小さく他の装置に影響を与え難いため病院内でも使用可能な電話機と言えます。でもほとんどの病院ではPHS、携帯電話の電源を切るように掲示してあります。圏外でもトランシーバーとして使用可能なので仲間で出かけるときには便利です。最近は内線電話機で使用しています。
 今後の利用方法ですが自動販売機に内蔵して商品の管理、電力・水道・ガス等の検針、位置情報サービスなどが期待されます。
 データ通信を行うためにアナログ回線とのプロトコル変換として下記の様な方式が有ります。

PHSの会社にPTE(プロトコル変換装置)を設置する方式

通信料金が別途いるので高く付きますが、FAX等にも直接通信できます。

PIAFS

プロパイダ側でPIAFS対応のTA(TAP)を設置して対応。FAX通信は出来ません。

αDATA

基地局でアナログ信号か32kISDN信号に変換する。当然、FAX通信も可能です。

αDATA32

PIAFSとαDATAの両方の機能を有するもの。

携帯電話

 無線基地局を必要とする大規模なコードレス電話と言えます。無線局からは有線で交換機につながっている方式がほとんどです。出力も800mWと大きく電池の消耗も激しいので電池残量に注意が必要です。当然、病院内では使用することはできません。ペースメーカ、自動点滴システムなど誤動作の原因になります。(実際に入院中の父の隣で家に電話してて、ふとみると自動点滴システムが止まっていました。

糸電話

 紙コップを2つ用意し、底の真ん中に針で穴を開けます。その穴に糸を通し、中からセロテープで止めます。2組用意すれば立派な電話になります。

パルス or PB ?

 電話機を新しく買ってきたのに、着信は出来るけど発信が出来ない経験は皆さん有ると思います。ダイヤルが付いている電話機だけがパルスでは有りません。プッシュボタンの電話機でもパルスの切替えが有ります。
 おかしいなと思ったらDPとPBを切替えてみて下さい。


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