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MLB EXPRESS

MLB EXPRESS REVIEW

★2001.4.10〜4.15★ [MLB EXPRESS REVIEW]

■2001.4.15(現地4.14)
●ペドロvsロケット!でも、一番輝いていたのはソリアーノ!
熱戦にケリをつけた一発!▼AL【YANKEES 3-2 RED SOX】

ペドロ・マルチネスロジャー・クレメンスという豪華なカード。当然投手戦になるのは間違いない。期待通りに両投手は初回からナイスピッチング。

試合が動いたのが、4回裏、ツーアウト満塁というチャンスにトロット・ニクソンがクレメンスから、レフト前タイムリーで2点を先制。追うヤンキースは7回表、ホルヘ・ポサダの2塁打、ティノ・マルチネスのヒットでチャンスを作り、アルフォンゾ・ソリアーノの内野ゴロの間に1点を奪取。その後、そのソリアーノが盗塁。ペドロのワイルドピッチで、ソリアーノがホームへ帰ってきて、ついに同点。ペドロもクレメンスもマウンドを降りた9回表に、またまたソリアーノ登場。見事、ソロホームランを放ち、この1点が決勝点になった。

ちなみに、ペドロ対クレメンスの対決だが、実に4回目となる。振り返ると1回目が1999年10月16日。この日はクレメンスが2回で6安打5失点とKOされ、7回を2安打無失点に抑えたペドロに軍配。2回目が2000年5月28日。この日は両者が完投したが、クレメンスが13奪三振ながら2失点。9奪三振で無失点のペドロにまたまた軍配。3回目が2000年6月14日。クレメンスが1回でマウンドを降りるアクシデントがあったが、ペドロが6回を6安打1失点。後続が捕まり、試合自体はヤンキースが2対1で勝った。4回目となる今回の対戦は、内容的には引き分けか。

●31年ぶりの開幕好スタート!8勝2敗のツインズ!
▼AL【TWINS 9-4 WHITE SOX】

開幕8勝2敗のツインズというのは、なんと1970年ぶりのこと。オリンピック金メダルメンバー、ダグ・ミントケイビッチが4打数3安打5打点の大活躍。投げてはブラッド・ラドキーが8回を8安打3失点で開幕から3連勝。この勢いがどこまで続くか非常に楽しみである。

●アンキール、トゥルービーの2発に沈んだ!
▼NL【ASTROS 7-4 CARDINALS】

今季2度目の先発となるリック・アンキール。5回を投げ、5安打4失点6奪三振ながら、5四死球。そのうちには、クリス・トゥルービーの2本のホームランが含まれる。一歩、アストロズ先発のスコット・エラートンは7回を投げ4安打3失点。復活したジム・エドモンズボビー・ボニーヤアルバート・プホルスにもそれぞれホームランを打たれるが全てがソロ。結局、エラートンは今季2勝目をマークした。カージナルスは9回にJD・ドリューにもホームランが飛び出したが、これもソロだった。

●ゲレーロに今季初ホーマーが飛び出した!
▼NL【EXPOS 8-2 MARLINS】

過去3年間の通算本塁打が124本というブラディミール・ゲレーロについに今季初ホームランが飛び出した。開幕前にパドレスから移籍してきたマット・クレメントから放った一発だ。エクスポズはこの他にもリー・スティーブンスが4打数3安打3打点、ミルトン・ブラッドレーが3打数3安打1打点と活躍した。

●グリフィーはいない、ラーキンもいないけど!
今季2勝目!▼NL【REDS 1-0 METS】

ケン・グリフィー・ジュニアバリー・ラーキンもいない打線は迫力に欠けるが、この日は先発のルーキー、クリス・レイツマが頑張った。7回3分の1を投げ5安打無失点。過去2度の肘の故障からの復活を見事に果たした投手である。また、この勝利でレッズは175試合連続完封負けなしというナショナルリーグ記録を樹立。メッツは先発、アル・ライターの好投も打線の援護に恵まれなかった。

●1点を争う攻防!先発ガルシアが踏ん張った!
▼AL【MARINERS 2-1 ANGELS】

マリナーズの先発、フレディ・ガルシアが5回までを無安打に抑えるナイスピッチング。6回にオルランド・パルメイロにライト前に運ばれてついに初安打を記録された。この回はその他、2つの四球で満塁とピンチになったが、トロイ・グラウスのレフトへの犠牲フライによる1点に抑えた。その後、8回途中からジェフ・ネルソンに交代するまで126球を投げ、2安打1失点。9回からはネルソンがグラウスから三振をとった後、左腕のアーサー・ローズが出てきて、ツーアウトになって、代打ショーン・ウートンが出てきたところで佐々木に交代。代打の代打として、スコット・スピージオと対したが、フォークを見逃され四球。しかし、続くジョージ・ファブレガスをレフトフライに抑え、佐々木主浩は早くも今季6セーブ目。見事に昨日の雪辱を果たした。

打つ方ではデビット・ベルイチローにそれぞれタイムリーが出ている。イチローは4打数1安打で9試合連続ヒット。

●ナックルボールがユラリユラリ!インディアンズ打線を翻弄!
▼AL【TIGERS 1-0 INDIANS】

タイガース先発のナックルボーラー、スティーブ・スパークスがインディアンズ先発のチャック・フィンリーに投げ勝った。初回にロジャー・セデーニョが内野安打で出塁、そして盗塁。デミオン・イーズリーの外野フライの際、タッチアップでセデーニョが3塁へ。続くボビー・ヒギンソンが犠牲フライを打ち上げ、1点を先制。まさにセデーニョの足で稼いだ1点だった。この後、両チームとも得点なく終わってみれば1対0。スパークスは4安打完封だが、フィンリーは3安打に抑えながら、セデーニョの足にやられた。

●その他の試合結果
▼NL【CUBS 7-6 PIRATES】
▼NL【ROCKIES 9-8 DIAMONDBACKS】
▼NL【BREWERS 11-6 GIANTS】
▼NL【PHILLIES 2-1 BRAVES】
▼NL【PADRES 5-4 DODGERS】
▼AL【BLUE JAYS 5-4 ROYALS】
▼AL【ORIOLES 6-5 DEVIL RAYS】
▼AL【RANGERS 9-8 ATHLETICS】


●マック鈴木好投も、後続が打たれ白星はフイ!

ロイヤルズ先発、マック鈴木が6回を投げ、5安打1失点と好投し、勝ち投手の権利を残してマウンドを降りたが、抑えのロベルト・ヘルナンデスが9回に4点を奪われ、サヨナラ逆転負け。期待の抑え投手だけにヘルナンデスの不調はロイヤルズには非常に痛い。

■2001.4.14(現地4.13)
●熱戦!延長10回にラミレスがリベラからサヨナラヒット!
主砲の役割を見事に果たした!▼AL【RED SOX 3-2 YANKEES】

レッドソックス対ヤンキースという注目のカードの今季初戦。移籍してきたマニー・ラミレスにとっても、初めての体験ということになる。しかし、そのラミレスが見事にこのゲームの主役になった。

1対1のまま延長戦にもつれ込み、10回表にアルフォンゾ・ソリアーノの2塁打、スコット・ブローシャスのヒットで1点を取ったヤンキース。向かえた10回裏、ヤンキースがマウンドに送ったのは抑えの切り札、マリアーノ・リベラ。このリベラから、ツーアウト2塁3塁というチャンスを作り、打席にはラミレス。実はこのラミレスはリベラが苦手で、ここまで12回の対戦でヒットは1本も打っていない。しかし、ラミレスは見事13打席目にして初ヒット。ランナー2人を返し、レッドソックスがサヨナラ勝ちした。

今年こそ、ヤンキースを倒そうと意気込むレッドソックスにとっては幸先のいいスタートになった。明日の第2戦はレッドソックスの先発がペドロ・マルチネス、ヤンキースの先発がロジャー・クレメンス。現在のレッドソックスのエースと過去のレッドソックスのエースによる対戦である。こちらも目が離せない。

●おまたせ!A・ロドリゲスに初ホーマー!
▼AL【RANGERS 13-1 ATHLETICS】

2億5200万ドル男のアレックス・ロドリゲスに今季初ホームランが飛び出した。レンジャーズの持ち味である打線が大爆発し、ロドリゲス以外にも、アンドレス・ガララーガランディ・ベラーディラスティ・グリアーにもそれぞれホームランが飛び出している。

●アンダーソンがサヨナラの一発!佐々木打たれる!
ギャレット・アンダーソン▼AL【ANGELS 4-3 MARINERS】

初回にエドガー・マルチネス、2回にダン・ウィルソンのタイムリーで2点を先制したマリナーズ。しかし、追うエンゼルスは3回にアダム・ケネディのツーランホームランで追いつく。ケネディは指の怪我でチームからの離脱を余儀なくされていた。そして、この試合で復帰したのだが、復帰第1打席を見事にホームランで飾ったわけである。

5回にジョン・オルルドのタイムリーでマリナーズが勝ち越し、8回にはイチローがティム・サーモンのあわや逆転打となりそうな大きな当たりを好捕。マリナーズの勝ちパターンと思える展開だった。

8回からエンゼルスは長谷川滋利をマウンドに送り込む。9回にはついにイチロー対長谷川の日本人対決が見られた。結果は初球を三遊間の深いところに持っていき、内野安打。このヒットでイチローは8試合連続ヒット。しかし、マリナーズは追加点をあげられなかった。9回裏のマウンドには当然のように佐々木が上ったが、ギャレット・アンダーソンにツーランホームランを浴びサヨナラ負け。この試合の勝ち投手が長谷川、負け投手が佐々木である。

●レッズ、174試合連続完封負けなしというリーグタイ記録!
▼NL【REDS 3-2 METS】

レッズはポーキー・リースのスリーランホームランで、174試合連続完封負けなしというナショナルリーグ記録に並んだ。1999年終盤のワイルドカード・プレーオフでメッツのアル・ライターに完封されて以降、レッズは完封負けをしたことがない。ナショナルリーグ記録は1992年から1993年の間のフィリーズである。ちなみに、メジャーリーグ記録はアメリカンリーグのヤンキースが持っており、1931年から1933年にかけての308試合連続である。

ブレーブス相手に4勝2敗と勝ち越したメッツだが、開幕以来ブレーブス以外のチームからはまだ勝っていない。そんなメッツの中でも新庄は3打数3安打と大活躍。

●止まらない、L・ゴンザレス、10試合で9ホーマー!
クアーズフィールド記録の14奪三振!▼NL【DIAMONDBACKS 7-3 ROCKIES】

果たして、彼に何があったのか?ダイヤモンドバックスのルイス・ゴンザレスが10試合目にして9本目のホームランを放った。この勢いはどこまで続くのか?

ダイヤモンドバックス先発のランディ・ジョンソンは強打ロッキーズ打線から14奪三振。これはクアーズフィールドの記録である。しかも、ジョンソンにとっても2桁奪三振を記録したのはこの試合で150試合目。その中でも100勝27敗というすさまじい記録。

そんな中、ロッキーズのラリー・ウォーカーがそのジョンソンから、右中間に145メートルの大ホームランを打った。かつて、オールスターゲームではジョンソンを恐れ、ヘルメットを逆にかぶり、逆の右打席にたったということもあった。

●昨季最多勝グラビン、今季初勝利!
▼NL【BRAVES 4-2 PHILLIES】

今季3試合目の登板となるトム・グラビンが今季初勝利。6回までは2安打と抑えていたが、四球が多く、3つのダブルブレーでチームに救ってもらっていた。しかし、7回に捕まり降板。そんな中、ウェズ・ヘルムズがキャリア2本目のホームランでグラビンを援護した。

●その他の試合結果
▼NL【CUBS 4-2 PIRATES】
▼NL【MARLINS 9-3 EXPOS】
▼NL【GIANTS 5-4 BREWERS】
▼NL【ASTROS 4-2 CARDINALS】
▼NL【PADRES 5-4 DODGERS】
▼AL【BLUE JAYS 2-1 ROYALS】
▼AL【DEVIL RAYS 2-0 ORIOLES】
▼AL【INDIANS 9-8 TIGERS】
▼AL【TWINS 7-4 WHITE SOX】


●吉井、エクスポズ契約後、すぐマウンドへ!

ロッキーズから契約解除され、移籍先を探していた吉井理人がエクスポズと契約。その後すぐにこの日のマーリンズ戦に、1対6とリードされた6回、新背番号「55」を背に3番手で登板。マイク・ローウェルのツーランホームランなど4安打3失点と苦い内容。調整不足は球団もわかっており、いずれは先発で使う方針を見せている。

■2001.4.13(現地4.12)
●延長10回、新庄が送って、オルドニェスがサヨナラヒット!
左下に小さく新庄が!!▼NL【METS 1-0 BRAVES】

ブレーブスの先発がジョン・バーケット、メッツの先発がグレンドン・ラッシュ。この2人の白熱した投げ合いは7回まで無失点と素晴らしいピッチングを見せた。8回から共にマウンドを降りたものの後続の投手も好投し、延長戦に突入。延長10回裏、トッド・ジールが四球で出ると続く新庄には送りバントのサイン。次の打者がいわゆる「守備の人」であるレイ・オルドニェスであるにもかかわらずバント。新庄はこれを決め、ランナーを2塁へ。そして、オルドニェスが大方の期待を裏切り、サヨナラヒットを打ち放った。メッツはこの得点まで19イニング連続無失点に抑えられてきていた。

ブレーブスは延長10回表、先頭のラファエル・ファーカルが出塁し、ワンナウト1塁3塁のチャンスを作ったもののそれを生かせなかったのが響いた。結局、開幕のブレーブス対メッツ戦は6試合戦い、4勝2敗でメッツが勝ち越した。次のこの対戦は6月22日までおあずけ。今シーズンもこの2チームの争いには注目だ。

●ゴンザレスがコメリカパークに帰ってきた!
▼AL【INDIANS 5-3 TIGERS】

昨年、大きな期待を受けて、タイガースでプレーしたホアン・ゴンザレス。しかし、タイガースでは22本塁打、67打点に打率.289と本来のゴンザレスの成績とはほど遠い寂しい成績に終わった。オフにはFAになるということで、タイガースから8年契約の1億4300万ドルの提示を受けたものの、それを蹴り、インディアンズと1年契約1000万ドルで契約した。

そのゴンザレスが、インディアンズのユニフォームを着て初めて、デトロイト・コメリカパークの地に立った。結果は3打数1安打2打点とインディアンズの勝利に貢献した。インディアンズ先発のバートロ・コロンが6回3分の2を投げ、7安打3失点の8奪三振で今季初勝利。

●昨年本塁打王グラウス、第5号ホームランを放ち、4打点!
トロイ・グラウス▼AL【ANGELS 13-3 RANGERS】

エンゼルス、レンジャーズ共に強力打線を売りにする両チーム。鍵を握るのは投手力である。エンゼルス先発のマット・ワイスが1回でマウンドを降りるというトラブルがあったが、エンゼルス打線が見事にカバーした。トロイ・グラウスの第5号ホームランなどで13得点。

レンジャーズは頼みのリック・ヘリングが4回を7安打7失点。今季いまだ白星のない0勝2敗。そして、何かと矢面に立たされるアレックス・ロドリゲスが4打数3安打と活躍したものの、打点はまだ2点しか上げていない。レンジャーズが勝つためにはこの2人の勝利につながる活躍は必要不可欠である。

●マリナーズ、アスレティックスをスウィープ!
▼AL【MARINERS 7-3 ATHLETICS】

マリナーズは、開幕戦で苦しめられたアスレティックス先発のティム・ハドソンを3回に見事攻略。頼りになるエドガー・マルチネスのスリーランホームランなどで5点を奪いマウンドから引きずり下ろした。イチローは今日からまたスタメンに復帰し、4打数1安打。これで7試合連続ヒット。

●軍隊パドレス、ジャイアンツに打ち勝つ!
パドレスのこのユニフォームは何だ!?▼NL【PADRES 8-3 GIANTS】

この日のパドレスは軍隊のようなユニフォームでジャイアンツに対した。このユニフォームが功を奏したが、バリー・ボンズジェフ・ケントにホームランが飛び出したジャイアンツにパドレスが打ち勝った。

ボンズは今日のホームランで通算496号。また、今シーズン初盗塁も記録。この盗塁で通算472盗塁。「500−500」も見えてきた。

●ヘルナンデス、セブンラン(?)ホームラン!
▼NL【BREWERS 12-4 ASTROS】

ホゼ・ヘルナンデスが満塁ホームランにスリーランホームランを放ち、7打点を記録。これは彼のキャリアハイである。この他にもテイラー・ヒューストンルイス・ロペスにもそれぞれツーランホームランが飛び出している。ブリュワーズ先発のジェフ・ダミーコも今季初勝利を挙げた。

●その他の試合結果
▼NL【ROCKIES 6-4 CARDINALS】
▼NL【REDS 11-6 PIRATES】
▼NL【DODGERS 5-4 DIAMONDBACKS】
▼AL【RED SOX 8-2 ORIOLES】---------
大家初勝利!!

●スカイドームの屋根が落ちて試合中止!?

トロント・スカイドームの開閉式屋根の一部が落下するという事故が発生し、この日のブルージェイズ対ロイヤルズ戦は中止になった。試合前のロイヤルズの打撃練習中のことで、幸い怪我人はなかった。ブルージェイズによると、スカイドームで今シーズン初めて開閉を行った際の事故で、明日には修復できるとのことである。

●メジャーリーグ全体で36億7000万ドルの「債務」!

メジャーリーグの各チームが長期契約で選手側に支払いを約束している累積給与総額が約36億7000万ドルに達していることが分かった。選手に対する事実上の借金で、チームによっては経営上の大きな負担となるのは確実。来年以降にまたがる複数年契約を結んでいる選手は計247人。チーム別では、10人を抱えるロッキーズが総額約3億8900万ドルで最高。11人のヤンキースが約3億8100万ドルで続き、アレックス・ロドリゲスと史上最大規模の契約を結んだレンジャーズが9人の約2億8400万ドルで三番手となっている。

■2001.4.12(現地4.11)
●マダックス、あわやパーフェクト!7回を1安打無四球!
今季まだ無失点無四球!!▼NL【BRAVES 2-0 METS】

過去サイヤング賞を4度受賞している大投手、グレッグ・マダックス。今日も7回を投げ、2回のトッド・ジールのセカンド横を抜けるヒット1本だけに抑えた。前回は5回を投げ無失点、今日は7回を無失点。現在12イニング連続無失点記録継続中であり、まだ、今季は四球も出していない。これでマダックスは今季2勝目。ブレーブスの先発陣で勝ち星を挙げているのはマダックスのみ。かつては投手王国といわれたブレーブスの苦しい台所事情を語ってるかのようだ。8回表に代打を送られ、完封は逃し、通算100完投はならなかった(というのもマダックスはここまで通算99完投を記録している)。

マダックスを援護したのはラファエル・ファーカルのタイムリーツーベース。これはメッツ先発のリック・リードから13打席目にしての初ヒットになる。そして、チッパー・ジョーンズのソロホームランである。チッパーのこのホームランは対メッツ戦で通算21号ホームランとなる。リードは完投し、4安打2失点と好投したものの勝ち星を得ることはできなかった。

ブレーブス監督のボビー・コックスはこの勝利で通算1620勝とし、かつてヤンキースなどで指揮をとったラルフ・ホークの記録を超えた。

●パイレーツ、新本拠地で初勝利!
▼NL【PIRATES 6-5 REDS】

ピッツバーグ新球場で勝てないパイレーツ。3戦目にしてようやく勝利をおさめた。初回にレッズが3点を先取するが、徐々に追いつき、7回にワイルドピッチで同点とし、ケビン・ヤングの二塁打で勝ち越した。

8日の日曜日にメジャーリーグで初登板初先発初勝利を飾ったしたルーキー左腕、ジョー・ベイメルが6回からの1イニングに登板。パイレーツがラモン・マルチネスと契約したため、先発からブルペンに回ることが決まった。

●代打イチローがチャンスメイク!佐々木連続セーブ!
アーロン・シーリー▼AL【MARINERS 3-0 ATHLETICS】

マリナーズ先発のアーロン・シーリー、アスレティックス先発のマーク・マルダー、両投手の息詰まる投手戦は7回まで両チーム無得点。非常に引き締まった試合となった。

この日はイチローがスタメンからはずれたものの、8回表に代打で登場。見事ヒットで出塁し、0対0の均衡を破るホームを踏んだ。この回にマリナーズは3点をあげ、抑えの佐々木主浩につなぐ土壌を作った。先発シーリーから引き継いだ佐々木は見事に抑え、昨日に引き続きセーブをあげた。このセーブが今季5セーブ目である。

●デビルレイズ、7連敗でストップ!
▼AL【DEVIL RAYS 4-3 BLUE JAYS】

とにかく勝ちに飢えてるデビルレイズ。3対3の同点で迎えた8回に、デビルレイズは今季から抑えの切り札としての期待をかけているエステバン・ヤンがマウンドに上る。怖い怖いカルロス・デルガドを三振、ブラッド・フルマーをライトフライに抑えた。このヤンのピッチングにデビルレイズ打線は応えた。最終回にはブルージェイズの切り札、ビリー・コッチがマウンドに上がるが、このコッチから、ジョン・フラハティのタイムリーツーベースが飛び出し勝ち越し。デビルレイズの連敗を見事に止めた。

●ホームラン伝道師、マグワイア、13打席目で初ホーマー!
1年でも長く現役をお願いします。▼NL【CARDINALS 3-1 ROCKIES】

マーク・マグワイアが帰ってきた。ついに今季初ホーマー。昨年7月15日以来のホームランとなる。オフに手術した右膝の状態はまだ完璧とはいえないが、このホームランで通算555号となり、レジー・ジャクソンまであと8本と迫った。ジム・エドモンズはまだ復帰していないが、レイ・ランクフォードに4号ホームランが飛び出すなど、エドモンズの穴を感じさせない。

この勝利でカージナルスは開幕3連敗後5連勝。一方、対照的にロッキーズは開幕3連勝後5連敗となった。

●投打がかみ合い、ツインズが首位!
▼AL【TWINS 12-1 TIGERS】

チーム全員の年俸を合わせてもアレックス・ロドリゲス一人に及ばないツインズ。このツインズが現在3連勝で開幕8試合を6勝2敗とし、アメリカンリーグ中地区の首位に立っている(ちょっと大げさすぎるか)。この日の注目はツインズ先発のメジャー3年目のジョー・メイズ。8回までを4安打1失点と素晴らしい内容。

打線もツインズ期待のルイス・リバス二塁手がメジャー初ホームラン。そして、かつてドジャースで野茂英雄とバッテリーも組んでいたトム・プリンスのホームラン、ツインズの若き核弾頭であるクリスチャン・グーズマンにもホームランが飛び出し、12点を取り、メイズを援護した。若い力があふれるツインズ。今後が非常に楽しみだ。

●その他の試合結果
▼NL【CUBS 4-2 EXPOS】
▼NL【ASTROS 7-1 BREWERS】
▼NL【DODGERS 11-5 DIAMONDBACKS】
▼NL【GIANTS 2-1 PADRES】
▼AL【WHITE SOX 7-6 INDIANS】
▼AL【YANKEES 8-5 ROYALS】
▼AL【ORIOLES 5-4 RED SOX】
▼AL【ANGELS 7-2 RANGERS】


■2001.4.11(現地4.10)
●白熱投手戦!シリングが2安打完封!試合時間が1時間55分!
2安打シャットアウト!!▼NL【DIAMONDBACKS 2-0 DODGERS】

ダイヤモンドバックス先発がカート・シリング、ドジャース先発がケビン・ブラウン。名前を聞いただけで身震いのするぐらいの好カード。この両投手は期待に応える素晴らしいピッチングを見せた。結論から言えば、シリングが勝った。それも2安打完封の10奪三振で無四球。9イニングを投げて、トータルが93球で、そのうちストライクが73球とすさまじい内容。先週の野茂英雄のノーヒッターに次ぐぐらいの今シーズンのナイスピッチ。しかし、ブラウンも内容では決して負けてない。ダブルプレー崩れで失った1点と、ルイス・ゴンザレスの6号ソロホームランの2点に抑え、3安打完投の8奪三振。こちらは8イニングながらトータルが88球で、ストライクが65球。好投手同士の投手戦ともなれば、試合時間は必然として短くなる。この試合は1時間55分。この日のバンクワンボールパークに集まった29191人の観客にとってはまさに手に汗握る素晴らしい1時間55分となったことだろう。

●野茂2勝目、援護はまたもやドーバック!
▼AL【RED SOX 10-1 ORIOLES】

前回の野茂英雄の登板でもチーム得点の全打点の3点をあげたブライアン・ドーバックが今日は2本のホームランで援護。オリオールズ先発のシドニー・ポンソンとは先週に引き続いての対戦だが、前回はいいピッチングを見せたものの今回は4回途中までで8失点ということで、早々に降板に追い込まれる。2回に4点、4回に6点、5回に1点と計10点の援護をもらった野茂は6回を投げ、4安打1失点、4四死球に奪三振数は4個にとどまった。野茂の後にマウンドに上ったティム・ウェイクフィールドは、3回を2安打無失点で初セーブをあげた。点差もあるし、デレク・ロウの出番はありませんでした。

●抑えのヘルナンデスが乱調!ヤンキース逆転勝ち!
▼AL【YANKEES 9-5 ROYALS】

5対4でロイヤルズリードで向かえた最終回、マウンドに上ったのはロイヤルズの守護神、ロベルト・ヘルナンデスだった。しかし、このヘルナンデスが大乱調。9回に5失点で逆転され、抑えの役割を果たせなかった。ヤンキース1年目のルーキー、マイケル・コールマンがメジャー初のホームランを記録。ヤンキースの主砲、バーニー・ウイリアムスがプエルトリコの父の元に行ったために代役としてセンターに入ったコールマン。この日は結局4打数3安打3打点。このチャンスを生かし、メジャー定着をはかる。

●こらえたリマ!最終回にようやく援護弾!
▼NL【ASTROS 3-0 BREWERS】

一生懸命頑張ってるのになかなか援護してくれない。そんなことは投手なら誰でも経験あることです。この日のアストロズ先発、ホゼ・リマがまさにそうでした。一昨年21勝10敗と活躍したものの昨年は勝てない勝てない。シーズンが終ってみれば7勝16敗。リマにとっては思い出したくないシーズンだったでしょう。でも、今年のリマはちょっと違う(と思う)。8回まで見事に0点に抑えるリマに右ならえして、アストロズ打線も0行進。しかし、9回表にクリス・トリービーがスリーランホームランを打ってくれました。9回裏のマウンドに上ったリマでしたが、先頭のトニー・フェルナンデス(昨年、日本でプレー)にヒットを打たれると、抑えのビリー・ワグナーと交代。リマは無事に2001年初勝利をあげたのでした。

●MVP男、ケントが2発!リオスも2発!
昨年のナショナルリーグMVP。▼NL【GIANTS 11-6 PADRES】

サンディエゴ・クアルコムスタジアムでの今季初公式戦。大きな花火を初回からボンボン打ち上げたのはビジターのジャイアンツだった。昨年MVPのジェフ・ケントが2ホーマー。そして、インディアンズへ移籍したエリス・バークスの穴を埋めるかの期待を受けているアーマンド・リオスも2ホーマー。リオスは昨年、左肘の手術、いわゆるトミー・ジョン手術を受けて、今季は復活のシーズン。まだ26歳。強肩が売りの外野手である。今年一気に飛躍できるか注目である。

●怖い怖い!E・マルチネスに4四球!
▼AL【MARINERS 5-1 ATHLETICS】

今季の対アスレティックス戦で11打数9安打と大当たりのエドガー・マルチネスに対して、この試合4四球。今季だけで、アスレティックスは8つの四球をマルチネスに与えている。
この日はマリナーズの先発ジョン・ハラマが7回途中まで踏ん張った。最後は佐々木主浩が1回と3分の1を投げ今シーズン4セーブ目。なお、イチローは4打数1安打1打点。

●その他の試合結果
▼NL【CUBS 4-2 EXPOS】
▼NL【PHILLIES 7-6 MARLINS】
▼AL【BLUE JAYS 3-2 DEVIL RAYS】
▼AL【WHITE SOX 8-7 INDIANS】
▼AL【TWINS 8-2 TIGERS】
▼AL【RANGERS 7-5 ANGELS】


●カンセコはいずこ!?
オープン戦でホームランが出ずにエンゼルスから契約解除されたホゼ・カンセコ。36歳のカンセコはメジャー通算本塁打が446本でランキングでは23位に入る大打者。1988年にはMVPを獲得し、オールスターにも6回選ばれている。ブルージェイズからマイナー契約のオファーがあったものの、ブルージェイズのDHにはブラッド・フルマーがいる。契約しても試合に出られなければ意味がない。カンセコの2001年シーズンはいずこ?

■2001.4.10(現地4.9)
●ウイリー・スタージェル氏、死去!
ご冥福をお祈りします。
パイレーツ一筋でプレーした往年の名選手、ウイリー・スタージェル氏が9日の月曜日、61歳の若さで帰らぬ人となった。腎臓病だった。通算本塁打475本、通算打点1540点はともにパイレーツ球団史上最多。1962年から82年までプレーし、1979年にはパイレーツの世界一に大きく貢献。その年のプレーオフで2本塁打、ワールドシリーズで3本塁打も放った。レギュラーシーズン、プレーオフ、ワールドシリーズと3つのそれぞれの舞台でのMVPに輝いた史上初の選手になった。現役には、2度の本塁打王に1度の打点王の栄冠も手にしている。

当時のパイレーツにはデーブ・パーカービル・マドロック(日本でもプレー)などの個性派が集うチームであり、その中でもスタージェルはまとめ役としてチームを引っ張り、「ポップス」の愛称でも親しまれた。引退後の1988年には資格取得1年目で野球殿堂入りを決めた。

奇しくもこの日はピッツバーグの新球場、PNCパークがオープンの日(下で紹介)。PNCパークにはスタージェルの銅像も建てられたのが、その銅像を見ることなくスタージェルはそっと人生のバットを置いた。

●絶好調エクスポズ、ウッドを打ち砕く!
▼NL【EXPOS 7-5 CUBS】

開幕以来エクスポズの調子がいい。今日は前回に引き続き、ケリー・ウッドを攻略し、4連勝で通算6勝1敗。なんと勝率は8割5分。とはいってもまだ4月。春の珍事で終わらないように期待。カブスはサミー・ソーサが2本のホームランを放つが及ばず。

●ピアザ2ホーマー、新庄にも初ホーマー!
マイク・ピアザ▼NL【METS 9-4 BRAVES】

水を得た魚とでもいうのだろうか、新庄剛志が初ホームランを記録。ベニー・アグバヤーニが1ヶ月は出場できないという悪いニュースが流れているチームに、そんなことを忘れさせてくれるような大活躍。そして、新庄の友人(?)、マイク・ピアザも2本のホームラン。見事、宿敵ブレーブスを倒した。先発ケビン・エイピアーも移籍初勝利。本拠地シェイスタジアムでの今季初ゲームを勝利で飾った。

ブレーブスは先発ケビン・ミルウッドが昨年同様、安定感にかける。ジョン・スモルツの出遅れなどブレーブス先発陣には心配の種が多い。昨年の新人王、ラファエル・ファーカルも開幕戦の絶好調から徐々に調子を落としている。しかし、そんな中さりげなく今シーズン初盗塁を記録。ファーカルの足が低調ブレーブスを引き上げられるか。

●フランク・トーマスの1発に加え、ペリーは5打点!
▼AL【WHITE SOX 9-2 INDIANS】

開幕から不調が続く、昨年のアメリカンリーグ中地区優勝チーム、ホワイトソックスが主砲フランク・トーマスの1発やハーバード・ペリーの3打数2安打4打点の活躍で勝利。インディアンズ先発のチャック・フィンリーから2回で7点を奪い、引きずりおろした。

●PNCパーク、オープン!
リグレーフィールドに匹敵するほどきれいな球場。▼NL【REDS 8-2 PIRATES】

ミルウォーキー・ミラーパーク、そしてピッツバーグ・PNCパークのオープニングゲームの対戦相手に選ばれたのは伝統あるシンシナティ・レッズ。前回はブリュワーズに敗れたが、今回のピッツバーグでは、初回からショーン・ケーシーのツーランホームランが飛び出した。しかも、ケーシーは4打数4安打5打点の大活躍。そのまま勝利を収めた。しかし、怪我で出遅れているケン・グリフィー・ジュニアは今日も代打だけの出場。8回に代打で登場し、センターフライに倒れた。

パイレーツはウイリー・スタージェル氏に勝利を捧げることが出来なかった。昨年10月1日、PNCパークの前の本拠地、スリーリバーズスタジアムでの最終戦でスタージェルの始球式のボールを捕ったパイレーツの現在のスター選手、ジェイソン・ケンドールは3打数1安打に終わった。しかし、このPNCパークは非常に綺麗と大評判である。

●メトロドームに46103人!ツインズ頑張れ!
▼AL【TWINS 11-5 TIGERS】

ツインズ本拠地のツインドームに46103人もの観客が集まった。これほどの大入りは1993年以来8年ぶり。見事、大入りの客の声援に応え、ブラッド・ラドキーの好投もあり勝利。ラドキーも今季2勝目。

ツインズ打線は、タイガース先発の生きた化石(?)ともいえるナックルボーラー、スティーブ・スパークスから3回に一挙6点を奪う猛攻。そして、ツインズのファーストを守るのはシドニーオリンピックのアメリカ打表チームで活躍したダグ・ミントケイビッチ。このミントケイビッチも今季初ホームラン。

開幕して1週間たつが、各試合でビッグイニング(1イニングに大量得点)のでる確率が高いように思う。ストライクゾーンが広がり打高投低が解消されるかと思われたが、思ったほどの効果を全体的に確認は出来ないように思う。とはいえ開幕したばかりで結論を出すのは早すぎますが。これからも注目。

●その他の試合結果

▼NL【CARDNALS 3-2 ROCKIES】
▼NL【PHILLIES 5-4 MARLINS】
▼AL【BLUE JAYS 8-1 DEVIL RAYS】
▼AL【YANKEES 13-4 ROYALS】


●ラモン・マルチネス、パイレーツ入りか!?

開幕前にドジャースから解雇されたラモン・マルチネスにパイレーツ入りの噂が浮上した。13年間のメジャー生活で通算135勝86敗。まだ若い33歳。弟さんはバリバリ頑張ってる。果たしてどうなるのやら?

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