Italian Progressive Rock 7


管理人自身イタリア語がわからないので,邦題のあるものはすべて邦題を併記しています.

7.Il Volo

 その音楽はイタリアン・プログレッシブ・ロックの頂点の一つだと思います.でも,その音を言葉で説明するのはとても難しいんですよね.異論・反論を承知でまとめると,”官能的なイタリアン・ジャズ・ロック”...でしょうか.シンフォニック・ロックという分類をされることも多いかと思いますが,シンフォニックというにはジャズっぽいリズムが音楽性の鍵を握っているように感じます.確かにジャズではないんですよねぇ.文句の付けようがないほどロックしてます.でも,ジャズやクラシックも見事に融合した音楽なのは事実.
 ”官能的”と前述したように,そのemotionalな音はイタリア特有でしょう.しかし,多くのイタリアの出身グループと一線を画すのは,饒舌にはならず洗練されたスタイルを確立している点.

「IL VOLO」
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1. COME UNA ZANZARA
2. LA MIA RIVOLUZIONE
3. IL CALORE UMANO
4. IL CANTO DELLA PREISTORIA (Molecole)
5. I PRIMI RESPIRI
6. LA CANZONE DEL NOSTRO TEMPO

7. SONNO
8. SINFONIA DELLE SCARPE DA TENNIS

 素晴らしい演奏と魅惑のヴォーカルが一体となった傑作.一般的にはインストゥルメンタルに軸足を置いた2ndが最高傑作/代表作に選ばれることが多いでしょうが,個人的にはこの1stも甲乙付けがたいデキ,いやむしろこちらをベストに推したいくらい気に入っている一枚です.



「ESSERE 0 NON ESSERE?」
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1. GENTE IN AMORE
2. a) MEDIO ORIENTE 249000 TUTTO COMPRESO
   b) CANTO DI LAVORO
3. ESSERE
4. ALCUNE SCENE
5. SVEGLIANDOMI CON TE ALLE 6 DEL MATTINO
6. CANTI E SUONI




 インストゥルメンタルに完全に軸足を移した2nd.ツイン・ギター,ツイン・キーボードによる分厚いサウンド,確かな存在感を示すリズム隊,緻密なアンサンブル.ジャズの要素たっぷり,クラシックの味わいも十分,でもその音は紛れもないロックそのもの.
 その熱,演奏者の熱気,は十二分に感じられるのにcoolでかっこいい.やっぱりこれはイタリアン・プログレが到達した最高点のひとつです.


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