Italian Progressive Rock 3
管理人自身イタリア語がわからないので,邦題のあるものはすべて邦題を併記しています.
3.MAXOPHONE
「MAXOPHONE」
1. C'E UN
PAESE AL MONDO
2. FASE
3. AL MANCATO COMPLEANNO DI UNA FARFALLA
4. ELZEVIRO
5. MERCANTI DI PAZZIE
6. ANTICHE CONCLUSIONI
NEGRE
ボーナス・トラック
7. IL FISCHIO DEL
VAPORE 8. CONO DI
GELATO
このグループの詳しい情報は知りません.もってるCDはイタリア語版の輸入版,LPは英語版の輸入版でライナー等がなくお手上げ状態.情報が入れば逐次updateします.なお,輸入盤CDには2曲(7,8)のボーナス・トラックが入っています.
たぶん唯一のアルバム「Maxophone(イタリア語版と英語版で曲順が違うので,以下はイタリア語版に準拠)」は,美しいアルバム・ジャケットとそのイメージを裏切らない美しくもかっこいい「1.C'E
UN PASE AL
MONDO」が最大のウリではないでしょうか.美しい旋律を奏でるピアノで幕を開け,一転激しいギター・リフが刻まれたかと思うと,優しげなボーカル,どこかのどかな響をもったホーンとめまぐるしく展開していきます.聴き応えたっぷりの名曲で,このグループの持ち味を存分に発揮した作品です.
また,より攻撃的で,フリージャズっぽい「2.FASE」などもあり,アルバム全体としてのメリハリも効いており,通して聴いていて飽きさせませんが,本来の持ち味は美しい叙情性溢れるメロディーラインです.
クラシックとジャズと巧みに融合させた音楽は,良くも悪くもP.F.M.と比較されることが多いでしょう.しかし,P.F.M.のもつ叙情性と一味違ってどこか牧歌的な味わいもあり,全体により透明感に溢れた印象です.さらに正規のメンバーが6人,他にゲスト参加が5名ほどリスト・アップされており,かなりの大所帯だったことがわかります.その為,よりジャズっぽい部分におけるホーンセクション,クラシカルなパートにおける弦楽器が非常に印象的・効果的であり,P.F.M.に勝るとも劣りません.
このMAXOPHONEは大雑把に言ってしまえばP.F.M.あるいはLOCANDA
DELLE
FATEと同系色の傾向です.もちろん個々に十分個性的で二番煎じ的なものではありません.が,個人的に好きなグループはやはり同傾向に固まってしまいます.このレビューはわたしの好きな順で書きつないでいるので,より有名or音楽シーンに対して影響のあったグループはイタリア・プログレに限っても多々あるんですが,到底カタログ的なプログレ・ガイドにはなりそうにありません.
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