PFM-5


管理人自身イタリア語がわからないので,邦題のあるものはすべて邦題を併記しています.
1.P.F.M. その(5)
(2)「Chocolate Kings」〜「Jet Lag」 (live CD/bootlegs)

わたしが知っている来日公演のbootlegは以下の5枚.(2002/11 update)

Anytime, Anywhere
Osaka, Japan/November 25, 1975

Celebration
Tokyo,Japan/November 29, 1975

The Far East Experience
Osaka, Japan/November 25, 1975 and at BBC, 1975.

Cool
Tokyo, Japan/November 29, 1975

Tokyo 1975 Finale
Tokyo, Japan/November 29, 1975


 収録日時は11/25/1975の大阪と11/29/1975の東京の2公演ですが,「The Far East Experience」と「Cool」は比較的最近出たもので音質もまずまず.さらに「Tokyo 1975 Finale」は音質もよく,オープニングの日本語MCまで収録されており,東京公演の決定版とも言うべき内容.入手の容易さからもこの3枚がお奨め.

1.「THE FAR EAST EXPERIENCE '75」
fareast.JPG - 8,402Bytes DISC 1
1. CELEBRATION 
2. FOUR HOLES IN THE GROUND 
3. PAPER CHARMS  4. DOVE....QUANDO 
5. ACOUSTIC GUITAR SOLO  6. OUT OF ROUNDABOUT 

7. MR.9 TILL 5 
8. ALTA LOMA 5 TILL 9  (incl. Violin Solo 〜 William Tell overture)

DISC 2
1. HARLEQUIN  (incl. Bass solo 〜 Drum solo)
   Osaka, Japan/November 25, 1975


2. CELEBRATION 
3. FOUR HOLES IN THE GROUND 

4. LA CARROZZA DI HANS 
5. DOVE....QUANDO
 
6. MR.9 TILL 5 
7. ALTA LOMA 5 TILL 9  (incl. Violin solo 〜 William Tell overture)

   2〜7 BBC, 1975

 一部録音レベルが一定しないなど多少の不満はありますが,収録が’75年,しかもbootlegということを考えると,音質は十分満足できます.
 肝心の演奏内容も素晴らしく,とくに大阪公演は秀逸.「DISC 1-1.CELEBRATION」はややアップテンポながらギリギリのところで手綱を絞っているような雰囲気があり,走り気味・暴走気味の東京公演(11/29/75)よりも上.と言うより,この曲に関してはbootleg,officialを通じ,コイツがベストではないかと思います.
 スタジオ録音では気になったランゼッティのロック色の強いヴォーカルもライブでは迫力満点.むしろ好ましく感じます.それほどお気に入りではなかった「CHOKOLATE KINGS」の収録曲も一層よくきこえます.しかし一番魅力的だったのは,やはり「DISC 1-4. DOVE...QUANDO」におけるディ・チョッチョの情感たっぷりのヴォーカル.これは好みの問題でしょうね.
 DISC 2のBBC音源も貴重.ただ,ほとんどコンサートの曲とダブってるんですよね.まあ「LA CARROZZA DI HANS」が収録されいているので良しとしますか.

2.「COOL」
cool.JPG - 6,462Bytes DISC 1
1. CELEBRATION  2. FOUR HOLES IN THE GROUND 
3. PAPER CHARMS  4. DOVE....QUANDO 
5. ACOUSTIC GUITAR SOLO  6. OUT OF ROUNDABOUT 

DISC 2
1. MR.9 TILL 5  2. ALTA LOMA 5 TILL 9 
3. W. B. VIOLIN JAM  4. VIOLIN CLASSIC SOLO  5. WILLIAM TELL OVERTURE 
6. CHOCOLATE KINGS  7. HARLEQUIN  8. BASS SOLO  9. DRUM SOLO 
10. IMPRESSIONI DI SETTEMBRE  11. CELEBRATION (reprised)


 ライブの醍醐味とも言える走り気味の「DISC 1-1.CELEBRATION」で幕開け.繊細さに欠けると感じていた演奏面も,ライブでは気になりません.もともとライブにおけるP.F.M.はパワフルさがウリのひとつでしたし,パワフルながらも決して荒い演奏にならないという魅力も健在.
 上でも少し触れましたが,「CHOKOLATE KINGS」の収録曲はスタジオ盤では分からなかった魅力に気付かされました.例えば日本公演のbootleg聴いて初めて,”「PAPER CHARMS」ってこんなにいい曲だったんだ〜ぁ”,と実感した記憶があります.
 「DISC 2-2〜5 ALTA LOMA 5 TILL 9〜WILLIAM TELL  OVERTURE」はofficial live albumの「COOK」にも収録されていた大曲で聴き所のひとつ.アレンジされた前半部からsolo partへとつながり,最後は多くの人の耳に親しみのある「ウイリアム・テル序曲」で締める.solo partにおけるバガーニのviolin soloを聴くたびに,ライブ専用曲なのがもったいないと思えるほどです.

 「The Far East Experience」にも収録されている曲を比較すると,「COOL」の方はやや物足りなく感じるのですが,これは音質の影響がかなり絡んでいるのではないかと思います.オーディオという再生装置を介して聴く以上,音楽のもたらす感動が音質に左右されるのは当然のこと.で,どちらもbootlegとしては音質はよいのですが,やはりofficialなものと比べると劣ります.その限定された条件の上で比べると「The Far East Experience」の方が悪いなりにも好ましい(決して良好とは...^^;)と言ったところでしょうか.
 ただ,「COOL」はコンサートをほぼ丸々収録しているような雰囲気なんですよね...う〜ん,やっぱりこちらも聴くべし,かな(笑)

3.「Tokyo 1975 Finale」 
PFM75FIN.JPG DISC 1
1. CELEBRATION  2. FOUR HOLES IN THE GROUND 
3. PAPER CHARMS  4. DOVE....QUANDO 
5. ACOUSTIC GUITAR SOLO  6. OUT OF ROUNDABOUT 

7. MR.9 TILL 5  8. VIOLIN SOLO   

DISC 2
1. CHOCOLATE KINGS  2. HARLEQUIN  3. BASS SOLO  4. DRUM SOLO 
5. IMPRESSIONI DI SETTEMBRE  6. CELEBRATION

(BONUS TRACK) 7. INTERVIEW from TV"POPS IN PICTURE"


 ‘75年11月29日東京公演のライブ・テイク.初来日公演の最終日です.

 すでにbootlegが2種類以上出回っているライブですが,音質は今回がもっとも良く,さらにMCを含めコンサートの全容を余すところなく収録している点で,「買い直し」ても後悔はしないはずです.

 「イタリアからのお客様を紹介します.....」という日本人スタッフのアナウンスで幕を空けるライブは,オープニングの「
Celebration」からアンコールの最後を飾る(この日2回目の)「Celebration」まで,中弛みや破綻を微塵も見せずに一気に聴かせてくれます.個人的には烏天狗さんの投稿レポート「PFM75」を熟読しつつ聴くことが出来たおかげで,ライブを実際には見ていないにもかかわらず,かなりの臨場感を感じながら聴くことが出来ました.

 個々の楽曲の演奏は文句なく素晴らしいものですが,それとは別に印象深いのは,この時点では「
Chocolate Kings」が日本未発売だったにもかかわらず,「Chocolate Kings」収録曲でも既発アルバム収録曲と遜色がないほど会場が盛上がっていたことです.それは当時のPFMへの熱狂ぶりを示すとともに,彼らが“素晴らしい音楽”(楽曲の完成度,実際の演奏技術の両面で)を繰り広げていた証明のような気がします.

 特典としてTV番組出演時のインタビューがCD2に収められていますが,インタビュー内容はありふれたもので,インタビュアーのトーク自体も空々しく(時代を感じさせて?),聞いていて恥ずかしくなってきます.資料的価値という面では意味があるでしょうし,懐かしく当時を思い出す方もいると思いますが.....個人的にはないほうが遥かにマシです.音質の悪い
bootlegとはいえやっぱり音楽CD(LP)であるかぎり,目一杯音楽を聴きたいですから.





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