この文書はDavid Dunham氏の了解の下に翻訳された文書であり、訳文の責任は全て当方のものである。不適切な剽窃、転用等は禁じられている。原文はこちら。
オローニンの民の物語Oroninela
これは1998年のシアトルミニコンで遊ぶために使った覚え書きである。プレイヤーキャラクターたちはオローニン湖の南岸に住んでいて、(下の絵に描かれている通り)メグラルディンスMeglardinthの村にいた。このゲームの舞台はウェンダリア時代からペーランダ時代までの経過上に設定されていた。これの知識の源はエンテコシアードEntekosiadからの推論により導き出されたものであり、グレッグ・スタフォードは古代ペローリアの展開をいまだに続けているためにこれらの情報全てが変更の対象となる。
私はグローランサコンWで再びこれに基づいてゲームする予定を立てている。
歴史
かつて、全ての部族民が平和に生きていた。万人がしるしを描き、歌を知り、採集したり狩りで得た獲物を分け合っていた。我々は「祖母」エス=エルソルEthElsorの多くの子孫と山々の父、テュロスの息子たちを信仰していた。
捻じ曲がったCrooked(訳注:Storm Runeでしばしば表される)神々がエンテコスの力の一部分を盗み取った。天候は寒冷になり、湿り気を帯びた。水の神々がウェンダリアに侵攻を始めた。
困難を伴いつつも、最初の洪水は湖に封じ込められた。しかし自分の息子たちの援助を得て、彼は溢れ出て、ポラリストール川と化した。オローニンは「炎の山」の神と戦った。この火山は爆発し、後に勝者の名にちなんだオローニン湖を遺した。彼の軍勢の通り道は川となり、彼の青い色をした僕たちは川と湖沿いに住み着いた。
そしてヤー=ガンYarGanがやって来た。彼の冷酷な戦士達は全ての他の「青の民」を征服した。しかしオローニンはヤー=ガンに魚を与えることを完全に拒否した。ヤー=ガンは邪悪な魔道師達に避難所を与え、最初の都市を建設した。
バイソスはケフ=タヴァールKefTavarの息子で、乳白色の皮の雄牛神だった。彼は自分の民を率いてオローニン湖に向かった。彼は我々にどうやって飼っている牛から乳を絞るか、そしてチーズを作るか、またどうやって大麦を植えて、それからビールを醸すかを教えた。「青の民」がこれらの全てを自分のものにしようとした時、バイソスはヤー=ガンを殺して、彼ら全員を水の底に追い戻した。彼らはもはや生贄にする奴隷を持っていないが、いまだに貢物を要求してくる。
地理
土地の大部分が未開で、森林に覆われている。主要な川の谷間には聖地が点在し、町や農地に取り囲まれている。多くの火山が存在し、もっとも活発なのがヨルプ山脈のアルケトスArketosである。
南東の方角にはナヴァーリアNaveriaがあり、その地では人々は赤い煉瓦で建物を作っている。北東には岩がちのダーゼンDarsen丘陵がある。南方にはスヴァーリアSuvariaがあって、そこでは人間は沼地に住んでいて服を着ていない。ウォリオン丘陵の向こう側にはバイソスの故郷、ヴァンスタルVanstalがある。「青の民」が手を出せなかった「真鍮山脈」では人間は今でも古のしきたりを守っていて、岩から銅鉱石を引き出すことができる。バインドルは「真鍮山脈」と「淡水海」の間に横たわっていて、バイソスの血族がここでは生きている。タラーグTalarg、もしくは樹木の民は鬱蒼とした森林に住んでいる。
住民
オローニン人は異国の人にもてなしが良く、友好的であり、気軽にもてなしたり、宴会を行ったりする。35%の者全てが情熱的と表現するべき性格を持っている。他の20%はせっかちか、好色、夢中になりやすいか、誘惑に弱いか、激情家、もしくは冷酷、寛大である。残りの45%は太陽と星空の元で見られるあらゆるタイプの個性を持っている。
社会の基本的な単位は大きく広げられた意味での家族制である。祖先の系図は両方(父親、母親双方)の親の血を追われる。家族単位は部族によって区分され、町の周辺に中心を置いている。
それぞれの部族は「代弁者Speaker」、もっとも重要な地位を占める部族の長によって統率されている。それぞれの家族から集まった男達と女達から成る寄り合いCouncilが彼に助言する。女性は独自の集まりの輪を持っていて、そこでは全ての女神が発言を行う。
婚姻はしばしばいとこ(貴方の母の兄弟、もしくは父の姉妹の子供)同士で行われる。妻はたいていの場合夫の家族と暮らす。
技術
男性は焼畑を行うことで農地をつくり、女性が大麦をそこに植える。また女性は根菜類や、香辛料や、薬草を植えた庭の育成をも行う。男性は牛を飼い、狩を行う。犬や、鶏や、豚も飼い馴らされている。
道具は石、たいていは黒曜石で出来ている。そして木製の柄がつけられている。
一つの家族が一軒の長屋に住んでいる。木材の骨の上に粘土で固められ、丸い窓と粘土で覆われたかやぶきのとがった三角屋根を持っている。これらの家は大抵、漆喰が塗られ、赤や黒や黄色で彩色されている。一ダースもしくは二ダースの長屋から成る町が首長の家の周りに輪を作って並んでいる。
石で作られた建物は稀で、神々の行動によって作られた記念物すら木製である。
男は体に絵を描き、仮面をかぶって、突き槍と投槍、ナイフを持って戦に行く。
魔術
多くの魔術は歌と踊りを通して行われ、大抵の場合仮面や体に色を塗ったり、その他の装飾品を通じて行われる。この魔術は集団が一緒に同じ歌を歌う時に最大の力を発揮する。ダムスクの民Damuskiは精霊と話が出来る。
神々
多くの神々の名が知られる。全ての者がそれがもっとも必要なときに最も適当な相手に信仰をささげる。各家系が一体の神性を祭る義務を代々受け継いでいる。
「雄牛」バイソスは文化英雄であり、民に牛を育て、大麦を植え、ビールを醸す方法を教えた。彼はオローニンの南方及び西方で主に信仰されている。
エンテコスは「天空の母」であり、惑星でもある。
ナヴァーリアはジェルノティウス山の東方の地に文化をもたらした。彼女はかまどとパンを考案した。
オリアは大地の女王である。テュロスは彼女を地底に閉じ込めていた「怪物の男」のところから彼女を救い出した。
シュール=エンスリーブSurEnslibは南方、スヴァーリアで信仰されている。
テュロスは大地の神である。彼の息子「槍持ち」ヴォゲステースVogestesは「炎の山」から出て行く最初の部族を指揮していた。テュロスは主にオローニン湖の北で信仰されていて、特にバロビウスBalovius市とラフェリオスRafelios市で崇拝されている。
ヤー=ガンは「青の民」の人肉を好む神である。
http://www.pensee.com/dunham/glorantha/oroninela.html
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