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F1記録集 投票ページ

第4回「フジテレビF1中継への建設的意見」
第11戦イギリスGP終了時点
7/27(日)23:00投票開始、7/28(月)23:00締め切り

今回は、フジテレビF1中継について取り上げます。インターネット上の各掲示板においては、批判が後を絶ちません。そろそろこの問題は、放置できない状態にあるのではないでしょうか。

これを考える前に、まずはフジテレビF1中継の生い立ちについてふれてみます。日本でF1が全戦中継放送されるようになったのは、1987年からです。以後、現在まで17年にも及ぶ長い間、一戦も途切れることなく中継してきました。視聴率の影響を受けやすい民放においては特筆されることです。フジテレビが日本にF1を広めたと言ってよいでしょう。この功績は評価します。

フジテレビはFOAに億単位のばく大な放映権料を支払いながら、日本グランプリの主催によって事業としても成り立たせています。もしフジテレビがF1から手を引けば、代わりの放送局と主催者が現れるでしょうか。毎年、F1の放映権料は3月の開幕直前まで金額が交渉されています。もし決裂したら、その年のF1中継は一切なくなるという事態もありえます。日本のF1ファンは、フジテレビに生殺与奪の権を握られています。とはいえ、現在はトヨタ、ホンダ、ブリヂストンが参戦し、CMスポンサーになっています。企業は、われわれファンがいるから、参戦し、スポンサーになっていると思います。

フジテレビが放送を開始した1987年という年は、ホンダが無敵を誇った時代にあたります。日本でF1が根付いたのは、ホンダが活躍し、日本グランプリが開催され、中嶋悟が乗るようになったからです。現在の中継で、ジャパンパワーという表現を使うのは、放送を開始した起源までさかのぼります。

残念ながら、日本において現在のF1は、かつての人気を失っています。ピークはセナ・プロスト対決のあった1990年前後と思われます。その後ホンダが一時撤退し、セナが死に、日本人ドライバーがしぼみ、昨年はシーズン中盤にチャンピオンが決まってしまいました。視聴率は5%程度に落ちました。このままでは中継を続けることが危うい状況になりました。



フジテレビのF1中継を語る場合、以上のことを念頭におく必要があります。しかし、だからといって、われわれは放送内容に関して何も言えないかというと、そんなことはないと思います。日本では、スポーツ中継全体の質が問われていること同様、F1も質が問われています。

私自身は、F1中継を見るとき、参考になる話は耳を傾け、参考にならない話には「そうじゃないだろ」程度に聞き流してしまいます。けれども、日本のF1ファンは熱く、放送はこうあるべきだという意見を強く持っています。その差が年々、激しくなってきているのではないかと思われます。それは、F1を見る者が自分たちのレベルを上げたいという思いからきているのではないでしょうか。

フジテレビの編成製作局としては、地上波は視聴率を上げるために初心者をつかむことが第一と考えているのでしょう。たとえば、若い女性キャスターの使命は、「同世代の女の子たちによりわかりやすく魅力を伝えていきたい(山田優さん、フジテレビ公式サイトより)」です。このことはある程度は理解できます。

一方、長年のF1ファンからすると、地上波の初心者向けスタンスに我慢ならないことが多々あるようです。的外れな発言をしたり、思い込みの発言をしているという批判が相次いでいます。初心者ファンへの配慮は必要ですが、だからといって放送する立場の者がいつまでも初心者でいていいわけはありません。地上波の担当者が出演者とスタッフ含めて勉強不足なようにも思えます。見る側に必要な情報を出さないため、初心者ファンから見ても、レースの進行状況がわかりにくいという声があるほどです。

また、コアな放送を見たければ金を払ってCSを見ればよいというスタンスにも批判が多くあります。今宮・川井各氏はCS専属になりました。今年はルール変更でより複雑になっているのに、地上波の視聴者には燃料搭載量、タイヤ、予想ストップ回数などの情報が少なくなり、不満を増大させています。

個別にはさまざまな摩擦が毎グランプリで巻き起こっています。問題の根は、作る側と見る側のギャップの大きさにあると思います。見る側がぜいたくを言っているのでしょうか。むろん、日本のファンがF1を盛り上げていかなければならないとも思います。その上で、フジテレビのF1中継にもレベル向上を望みたいと思うのです。

ということで皆さんの意見をおうかがいします。ひとつお願いがあるのは、一方的批判や罵倒するのではなく、具体的に改善や刷新すべきことを建設的意見としていただけますでしょうか。よろしくお願いします。


投票は、1時間の間を置けば何度でもできます。
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この投票は2003/07/28-23:00:00で締め切られました。
順位 項目名 コメント 票数 グラフ
1 全面刷新すべきだ コメント 208
2 今の放送内容で良いと思う コメント 87
3 一部改善すべきだと思う コメント 85
4 可もなし不可もなし、特に気にしない コメント 12
投票数は全部で392票です。
投票結果を見て
まず言っておきたいのは、私が冒頭で述べた「各掲示板においては、批判が後を絶ちません・・・」とは、事実を述べているのであり、今回のテーマの根幹をなすことだと思っています。私は、その次にフジテレビF1中継の功績について触れました。後半は、批判理由について自分の意見が含まれています。公平な投票を望む場合、主催者は意見を述べて誘導してはならないという「意見」がありました。私は、「朝まで生テレビ」の司会者である田原総一郎氏のように、主催者は議論の背景をはっきりさせるための意見を言ってもよいと思っております。投票は議論とは異なりますが、通じるところはあると思います。同じように意見が百出してしまいますけどね。

この否定的な投票結果を予期して煽ったわけではありません。しかし、「全面刷新すべきだ」という選択項目は、過激すぎる表現だったかもしれません。「大幅に改善すべきだ」の方が良かったかもしれません。選択肢を作るのは難しいですね。このテーマは、またいつかやりたいと思います。そのときの参考として、今回は皆さんのさまざまな意見を集約し、傾向をとらえたいと思います。最初は不平不満のはけ口の度合いがあったかもしれません。実際に皆さんが感じている以上にエスカレートしてしまったかもしれません。しかし、なぜ不満が多いかの根底には、きちんとした理由があるはずです。それを高度な意見に昇華させていく必要はあるでしょう。

ひとつ申し添えておくのは、「今の放送内容で良い」に投票された方で、同一人物ではないかと思われる方の複数投票がかなり見受けられました。今回の投票結果に反発されたのかと思います。それはそれで意見として受け止めます。ほかの選択肢にはその傾向があまり見られません。

批判の中で気になる意見があったのでふれておきます。「F1ドライバーでなかった者がえらそうなこと言うな」という見方は危険だと思いました。これと似たような発言が各種掲示板でよくあります。たとえば、「フォーミュラカーやカートを運転したことのない者がドライビングについて論じるな」とかね。これは自由な発言を妨げるものです。たしかに公共の電波で言う人は責任があるでしょう。しかし、この種の発言は、極論すると、「チャンピオン争いをしたことのない者がチャンピオン争いについて論じるな」になってしまうんですよ。つまり、議論を否定することにつながってしまうので、禁句だと思います。近藤真彦氏の発言は、「F3000クラスで走った僕の意見では」と言外に言っていると想像して、それがF1にも言えるかどうかは各人が考えれば良いでしょう。

「放送を批判するのが、そもそも傲慢です」この方は放送局かマスコミ関係の方でしょうか。もしそうなら、権力を持ったマスコミの傲慢と思われてしまいますよ。マスコミでない方だとしても、批判の対象とは、マスコミも含めたあらゆるものであると言っておきましょう。あらゆるものは批判されないと進歩が止まり、よどみます。

思わずうなってしまった意見は、「一人暮らしの大学生にはCSを契約するお金なんてありません」です。これは背後にある大きな問題を思い出させます。われわれはCSの設置に数万円、毎月千円程度を払えばCSが見れます。もしそれらが、一桁上がったらどうしますか。ほとんどの人が見れなくなるでしょう。スポーツを見るために金を払うということは、そういう可能性もありうるということです。無料放送を残し、それが一定の品質を保っていることが重要だと思います。

「90年前後のブーム期に広くモータースポーツ文化を伝える義務があったのに、人気にあぐらをかいて怠ってしまった代償が近年の人気低下を招いてしまったと思います。」これは厳しい意見ですね。少しはやろうとしていたと思うんですよ。今宮氏もね。たしかにあのころはセナ対プロスト一色でした。ジャッキー・スチュワートがセナに忠告したようなことを言っても良かったかもしれませんね。また、川井氏にはそういうレベルを望むのは無理でした。

「競技者に対するリスペクトが感じられない。」これもなるほどと思う意見ですね。自分も肝に銘じないといけないと思いました。

問題は日本の放送局のスポーツ中継全般に言えることのようですね。どの局もアナウンサーは他の多くのスポーツ中継をこなしながら行います。毎グランプリ同じ人が丁寧に調べ上げて含蓄のある発言をしてくれたらいいのですが、そうならないところに問題がありそうです。ヨーロッパの放送局には名物キャスターと話のうまい元F1ドライバーが中継しています。本当にうらやましい限りです。

参考までに、マーティ・キーナート氏のスポーツ中継のあり方についての意見のサイトを載せておきます。一度ご覧になってみてください。
マーティ・キーナートの日本のスポーツに“活”!


 

アンケート結果
地上波出演者について。元F1ドライバー、片山右京さんが最も高い人気となりました。意外にも評価が高かったのが塩原アナで、他の3人のアナウンサーを引き離しました。ふだんあまりアナウンサーの違いは気にしないのですが、今度から比べてみるのもいいかもしれません。ゲストは、誰かを聞けなかったのですが、最近のFポンドライバーの意見は非常に興味深いものがありますね。

さて、ワースト3ですが、山田優さんは良いの数で4位ながら、嫌いも多くなりました。彼女は最初のころの「オー」だけから進歩してますね。私は勉強の姿勢が見られるのは良いと思ってます。次に近藤真彦さんへの評価が低くなってしまいました。しかし、ある方から「友人の女の子が今年(去年?)から見始めて「右京さんよりよりマッチの解説が分かりやすい」と言っている。一部初心者には受け入れられている場合もあるようだ。」という意見もありました。最後に、永井大さんが断トツ不人気になりました。F1ファンというものは、多かれ少なかれマニアックにならざるを得ないのですが、永井さんはその対極のような存在ですね。これは局の方針ではないかと思うのです。しかし近藤さんと仲が悪そうに見えるのが皮肉ですね。

投票してくださった方々は、第1回結果にもあるとおり、初心者の方が少数だと思われます。さらに言うと、局の狙いである初めてF1を見た人がどういう印象を持つかについては知りたいところです。それはこのサイトでは調べられませんが。
 
   
CSでは、川井一仁さんの人気が一番でした。川井さんはピットで各チームのスタッフからさまざまな情報を聞いてきます。細かい情報は非常に有益です。たまに結果がその通りにならないときもありますけどね。彼の取材手法や発言を聞いて思うのは、大きな流れをつかむことはできないのではないかということです。一方、今宮さんは、知っていても話さないことが多いのが残念です。すみません、私がいろいろ不満を述べてしまいましたが、それも彼らを認めた上で、さらに高い望みを言っているだけであります。

CS視聴者の間では、さすがの塩原アナも高い評価は得られませんでした。竹下アナの批判票が集まっています。「ああそうですか」「と言いますと?」を連発するのがいけないのかもしれません(笑)。伊藤アナは経験不足・勉強不足でしょうか。西岡アナの方がもっとそうなのですが、今年から登場のため知名度が少ないようですね。

熊倉重春さんと土屋圭市さんといえば、1995年の地上派解説コンビでしたね。放送中に対立してしまうことに苦情が寄せられたものでした。どちらも、最近のF1の高度な情報戦についていけないような気がします。