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2005 USA

３日間の経緯（ミシュランの以前からの問題と、FIAの強硬な姿勢が露呈） (6/20,21,22訂正)

6/17(金)	午後のフリー走行でソンタとＲ・シューマッハがタイヤバースト。ラルフはクラッシュ。BARを除くミシュラン勢12台にタイヤのサイドウォールがはがれるトラブル発生。ミシュランは工場に持ち帰ったが原因解明できず。ミシュランの2種類のタイヤはインディのオーバル区間での長時間高速走行に耐えられないことがわかった。 FIAは以前より、少なくとも1種類は安全なタイヤを持ち込むよう言っていた。5/29のヨーロッパGPでライコネンのタイヤに問題が起こったのは、フラットスポットと同時にスタンディングウェーブ現象（空気圧が低下してタイヤがたわむこと）もあったのではないかと言われていた。以前からミシュラン勢の何台かにその問題が起こっていた。BARのみ内圧が高く、他のミシュラン勢は危険な橋を渡ってまでして速く走ろうとしていた。
6/18(土)	トヨタは午前のフリー走行で内圧・リヤのキャンバー角・前後重量配分・ダウンフォースなどタイヤに極力優しいセッティングでテストしたが、それでも亀裂が入った。マクラーレンとレッドブルも同様の破損が見つかった。 トヨタがチーム代表者会議でオーバル区間にシケイン設置を提案。フェラーリは呼ばれず。冨田代表はオーバルに経験不足のミシュランが有罪になると強く言い、不信感をあらわにした。 トヨタはレースに出れないと知り、あえて空タンでポールポジションを獲得した。その前にレースを捨てることでエンジニアと大論争になっていた。 ミシュランは10周しか走れないと発表。ミシュランは対策タイヤの緊急空輸を計画。 だがその後、ミシュランの対策タイヤも持たないことが判明してしまう。
6/19(日)	ミシュランは対策タイヤ案を引っ込め、オーバルの速度抑制のために最終シケイン設置を提案。FIAは、予選と異なるコースではポイントのつかない非選手権レースになると返答。9チームが合意したが、 結局FIA却下。 最終妥協案として、9チームは臨時シケイン設置とともに、ポイント対象外もしくは非ミシュラン勢のグリッド上位で合意。しかしFIAは適切なタイヤを持ってきたチームに不公平と強硬に却下。危険ならスローに走ればいいし、速く走りたければ壁に当たればいいとの暴言もあったらしい。 シケイン設置に時間がなく、山積タイヤやパイロンなどを置いたとしても、練習走行なしで危険との意見が出ていた。たしかにミシュランの安全対策は問題だったが、このレースに関してだけ言えば、開催に歩み寄ろうとしていた。だが、観客を無視してまで体面とルールにこだわったFIAは、ミシュランを勝手な存在と決めつけ、出て行けと言っているようなことになった。 時間切れになった。ジョーダンがグリッドについたため、ミナルディもつく。ミシュラン勢は協定上の高額罰金を恐れてグリッドにつき、フォーメーションラップでピットイン。執行猶予中のBARもしぶしぶ従う。6台でレース開始。多くの観客は親指を下げるポーズや口笛でブーイング。ペットボトルや空き缶がコースに投げ込まれた。 アメリカGPは2000年に9年ぶりに復活したが、これで再び開催の危機が訪れようとしている。もしこのことがミシュランやルノーの地元、次戦フランスGPだったら、起こらなかったのだろうか。いや、それよりも、事態を収拾できなかったF1に、再び分裂の危機が訪れようとしているのかもしれない。

Ｍｉ勢撤収、ミヒャエル優勝
ミシュラン勢がタイヤが削れる問題で最終コーナーに臨時シケイン設置を要求したがFIAが拒否。ミシュラン勢は安全性を理由に撤収。レースはブリヂストン勢6台のみで争われる。アメリカのファンはボトルをコースに投げ込むなどブーイング状態。複数チームのレースボイコットは1982年サンマリノGP以来23年ぶり。
レースは淡々と消化したかに見えたが、Ｍ・シューマッハが最後にピットアウトした後、第一コーナーでバリチェロがかぶせてあわや接触のシーンがあった。Ｍ・シューマッハがそのまま優勝、2位バリチェロ。今シーズンどのチームも出来なかった1-2フィニッシュはフェラーリが決めた。しかし二人は言葉を交わさず。3位モンテイロただひとり表彰台で喜ぶ、4位カーティケヤン、5位アルバース、6位フリーザッハ。

1982年サンマリノGP
その年のブラジルGPでウィリアムズとブラバムが失格となったことを起因として、FOCA英国系チームがボイコットしてFISA大陸系チーム14台（+ティレル）で争われた。このレースではフェラーリのピローニがチームオーダーを無視して優勝。Ｇ・ビルヌーブとの確執がその後の悲劇を呼んだ。
　

トゥルーリがトヨタに初PPもたらす
トゥルーリがライコネンを0.069秒抑えて3度目のPP。トヨタは参戦4年目、60戦目で初のPP。バトン、フィジケラ、Ｍ・シューマッハ、アロンソ、バリチェロ、佐藤と続く。ミシュラン勢はオーバルとフィールド区間の境目で削れるトラブルに不安。
　

Friday Practice (Jun 17)

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