2002.4.10
ブラジルGPのインテルラゴスとサンマリノGPのイモラは2つしかない左回りサーキット。F1開催コースは右回りが多いのですが、左回りに慣れない佐藤ら新人ドライバーは苦戦するかもしれません。全17戦で右コーナーと左コーナーはどちらが多いでしょうか。
2001-2002全17戦のサーキットは、右回りが14コース、左回りが2コース、8の字が1コースです。
少数派の左回りは、インテルラゴス(ブラジル)、イモラ(サンマリノ)です。
唯一の8の字は、鈴鹿(日本)です。前半が右回り、後半は左回りです。
インテルラゴスは2戦しかない左回りサーキットのひとつ。
左方向の横Gが最もかかるのは最終コーナー。レース終盤になると耐えられなくなったドライバーの首がコーナー外側に傾いてしまう。
17サーキットの全コーナー数の比率では、右コーナーが56%、左コーナーが44%でした。
サーキットでは右回りが圧倒的ですが、コーナー数では右コーナーが少しだけ多いという状況です。
右回りサーキットにおける右コーナーの比率は59%です。一方、左回りサーキットにおける左コーナーの比率は64%でした。8の字は左右ちょうど半々です。
右回り・左回りといえども、極端にどちらかが多いというわけではありません。
イモラも左回りサーキット。1999年以降、インテルラゴスとイモラは左回りサーキットとして連続開催されている。
サーキットごとの左右コーナー比率です。
もっとも極端に偏っているのは、A1リング(右回り)で、右コーナー比率が75%に達しています。
(※インディアナポリスのオーバルはインディカー開催時は100%左コーナーです。インディカーでは、オーバルコースにおいて、キャンバー角が左右両輪とも同一方向に向けます。)
A1リングは右コーナーが75%も占める。ただし、横Gのきつい160km/h以上のコーナー数で見ると、右2左2の半々となる。
最も高速なコーナーはスパのオー・ルージュ。時速290kmの右コーナー。ドライバーの度胸一発。ステアリング操作が一瞬でも遅れると左のタイヤバリア群へ激突してしまう。
鈴鹿は唯一の8の字サーキット。前半が右回りで、立体交差をくぐると、左回りになる。130Rを過ぎると、右回りに戻る。
最も横Gがきついのは130R。時速275kmで回る左コーナーで4G以上かかる。市販車では、どんなに高性能のスポーツカーでも、1G程度までしか行かない。F1マシンがいかに旋回性能にすぐれているか、そしてF1ドライバーがいかに強靭な体力を持っているかが想像できよう。
つづく