2001決勝成績(3)

スタートで1位を守るのもミヒャ勝利の秘訣

2001.11.3

2001年のシーズンサマリー、決勝の3回目は、スタートです。スタートは結果にどう影響したでしょうか。

 

スタートキングはヨス

グリッドと1周目順位の差を17レースの合計で見ました。スタートで最後尾にまわされた場合とピットスタートは反映してあります。1周目で姿を消した車は除外してあります。

フェスタッペンが1年間で71もポジションアップして断とつです。1レース平均だと4.2台抜いたことになります。ベルノルディも良いことから、アロウズはスタートに強い特徴があります。

フィジケラとバトンのベネトン勢もスタートで好調でした。

ウィリアムズ勢はモントーヤが良く、ラルフは良くない傾向です。

マクラーレン勢はスタートで26もポジションダウンしてしまいました。

ヨス・フェルスタッペン。マレーシアとイタリアで9台抜き、オーストリアとドイツで7台抜き、カナダとアメリカで6台抜きなど、文句なしのスタートキング。

 

ヨスのアップ率88%

ドライバー別に、1周目で順位が上昇したレースと下降したレースを表しました。スタートキングのフェルスタッペンは、15レースで上昇、下降はモナコの1度のみです。予選平均が18.0位ですが、1周目平均は12.6位となり、スタート命でした。

M・シューマッハはPPが多く、それ以上アップしようがないのですが、11PPのうち10レースで1周目1位を守りました。これは大した事です。2勝2敗15分というのはスタートも良かったということを表しています。


ヨーロッパGPのスタート。PPのM・シューマッハは、ラルフに並びかけられて、幅寄せする。相手をひるませ、1位を守る。強引にも見えたが、このくらい当然という意見が大勢。

 

ミヒャ、PPより多い1周目1位の数

GP 予選 1周目 結果 M・シューマッハはPP11回よりも、
1周目1位12回の方が多いのが驚きです。
モナコはPPクルサードのトラブル、
ベルギーはPPモントーヤのトラブルとラルフを抜きました。
オーストラリア 1 1 1
マレーシア 1 1 1
ブラジル 1 1 2
サンマリノ 4 5 r
スペイン 1 1 1
オーストリア 1 3 2
モナコ 2 1 1
カナダ 1 1 2
ヨーロッパ 1 1 1
フランス 2 2 1
イギリス 1 1 2
ドイツ 4 3 r
ハンガリー 1 1 1
ベルギー 3 1 1
イタリア 3 3 4
アメリカ 1 1 2
日本 1 1 1

 


ウィリアムズ勢はスタートに強かった。オーストリアでは、モントーヤとラルフ(車載)がPPのM・シューマッハを抜いていく。

M・シューマッハがウィリアムズ勢にお返し。ベルギーでは予選3位から、モントーヤのトラブルと、1周目にラルフを抜いて1位浮上。ミシュランタイヤが序盤に不利な点を突いた。

 

 

ウィリアムズ勢の潜在能力

予選順位、1周目順位でポイントをつけた場合の決勝結果との比較です。

M・シューマッハがスタートの良さを結果に生かしています。

ウィリアムズ勢は1周目でラルフとモントーヤが2,3位につけました。信頼性の低さからレース結果には結びつきませんでしたが、潜在能力が高かったことを表しています。

逆に、マクラーレン勢はスタートで順位を落とすことが多く、これが響きました。クルサードはレースで追い上げても、M・シューマッハははるか前方ということになってしまいます。

ジョーダン勢はスタートもまずまずでしたが、信頼性の問題がありました。ベネトンのフィジケラは予選後方から、スタートの良さでジャンプし、レースもいいペースで順位を上昇していきました。

サンマリノのスタートでPPクルサードがホイールスピンし、芝生に乗せながらラルフがトップに立った。そのまま優勝。ハッキネンもトゥルーリに抜かれた。マクラーレンはフェラーリの落としたレースで勝てず、前戦(ブラジル)優勝の勢いを続けられなかった。

M・シューマッハが王座を決めたハンガリー。クルサードは予選2番手だったが、バリチェロに抜かれてしまう。これでシューマッハを楽にさせてしまった。

つづく