2001.10.25
2001年のシーズンサマリー、予選の6回目は、平均速度です。後半戦、ウィリアムズはフェラーリを凌ぐ速さを身に付けました。
PP平均速度を2000年と2001年でサーキット別に比較してみました。
17戦中16戦で速くなりました。前年を下回ったのは雨上がりのベルギーのみです。年間平均で210.3km/hから216.8km/hと6.5アップしました。1999-2000のアップ比4.50km/hに比べても、2001年は相当な向上がありました。1999-2000はブリヂストンのワンメイクで、向上はマシン性能によるもの。2001年はタイヤ戦争が勃発したため、2km/h上積みがあったものと思われます。
ドイツが18km/h、イギリスが14km/h速くなりましたが、これは2000年が雨だったためです。ドライ同士の比較では、全体で+5.9km/h。顕著な場所は開幕戦オーストラリアの+8.9km/hと、ダスティなハンガリーの+8.6km/hです。日本は+7.8km/hで3番目の向上で、TCSがタイヤ空転ロスを防ぎ、速度向上に寄与しました。
チーム別に年間平均速度を2000-2001で見てみます。前年トップのマクラーレンは伸び悩み、フェラーリに最速の座を奪われたばかりか、急上昇したウィリアムズにも抜かれてしまいました。
ジョーダン、BARのホンダ勢の伸び角度はマクラーレンと同じぐらい。ジョーダンはウィリアムズ、BARはザウバーに抜かれました。
BARと前年互角だったジャガーとベネトンは、もっと伸び悩み、差をつけられました。
プロストはフェラーリエンジンを得たおかげで、アロウズを抜き、ベネトンに追いつきました。
ミナルディは3年落ちエンジンでライバルの前年速度並というところです。
前年との速度向上比を、前半戦と後半戦で分けてみました。ウィリアムズは、前半戦で+7.5km/hと最大の伸びですが、後半戦は+9.3km/hとさらに加速しています。これに対しフェラーリは前半戦+5.5km/h、後半戦+7.5km/hでした。
平均速度を後半戦だけで見ると、フェラーリの222.8km/hに対し、ウィリアムズは223.1km/hと上回っていました。後半は高速サーキットが多いとはいえ、8サーキットで4勝4敗の五分でした。
ザウバーは向上度だけならフェラーリよりも良く、ウィリアムズに次いでいます。
後半、進化が止まったと言われたBARもそこそこ速くなっています。ライバルの進化の方が上回ったと言えます。
ベネトンは前半戦を前年型マシンで走ったのと同じレベルでしたが、後半に改善されたことがわかります。
アロウズも進化が鈍く、ミナルディはがんばりました。
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