GLN 宗教を読む

法華経

◆20.常不軽菩薩品
ここでは常不軽菩薩という菩薩の話しを通して信仰のあり方が説かれています。昔ある国に一人の菩薩がいました。その菩薩は、人に会うと、誰に対しても合掌礼拝して「私は汝らを深く敬う。何故なら汝らはみな菩薩の道を行じ仏となる人だからだ。」と経典も読誦せず、もっぱら人々に対して礼拝するだけでした。そこで人々から「常不軽」と呼ばれるようになりました。ところでいつでも、誰にでも同じことばかりしていましたので、中にはバカにする者や、ついには石を投げたりする者すら出て来ました。それでもこの菩薩はひたすらに礼拝を続けていました。やがて生命が終ろうとする時、今までの功徳によって、法華経の精神を悟ることができ、更に寿命を延ばし人々の為に法華経を説くようになり、ついに仏に成ったということです。その時の常不軽菩薩とは今の釈尊であり、迫害した人々は今の凡夫であると説かれています。常不軽菩薩を迫害した罪によって、長い間仏の教えも知らず、地獄の中で苦しみ続けてきましたが、その罪も消え、ようやく今ここに法華経を聞くことが出来たということです。このありがたい機会を感謝し大切にしなくてはならないわけです。

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