GLN 宗教を読む

法華経

◆19.法師功徳品
ここでは法華経を受持し、読み、誦し、解説し、書写する五つの修行の大切さが説かれます。この修行の結果六根が清浄になる功徳がさらに説かれています。六根とは眼根・耳根・鼻根・舌根・身根・意根の六つをいいます。清浄になるというのは、普通の肉体的なものから更に見えないものを見たり聞いたりすることが出来るようになることです。それは通常にない力を持つことです。人を助ける力でもあります。法華経の基本的なテーマは菩薩として生きることです。そのためにはどうしてもこうした力が必要となります。それは特別に意識しなくても自然にそなわり、知らず知らずのうちに人助けをしているような生き方になるのです。ところでこの章の中に、「もし俗間の経書、治世の語言、資生の業を説かば、皆正法に順ぜん」という有名な句があります。人間が毎日生きてゆく中で、その生き方そのものが仏の教えを実践していくことであるという意味です。何も特別なかたちの修行をしなくとも、こうした日々の生活の中で立派な行が出来るということです。

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