GLN 宗教を読む

法華経

◆17.分別功徳品
寿量品で釈尊の本当の姿を知った者、法華経に説かれたことの真実を聞いたお弟子や菩薩たちが授記を得ることからはじまります。そしてその教えを聞いた者が、どのように修行し実践したら良いかということが説かれます。その実践とはこの教えを世に弘めることです。その功徳が説かれます。ここでは四信五品ということが説かれています。四信とは一、一念信解、二、略解信解、三、広為他説、四、深信観成(仏の本当の姿を知って、深く心に信じ修行すれば仏さまが常に説法されているこの娑婆世界が浄上であることが悟れるということ)の四つである。その中でも私たち凡夫にとって特に大切なのが一念信解ということです。次に五品とは一、初随喜品、二、読誦品、三、説法品、四、兼行六度(この教えを持ち兼ねて六波羅蜜を行ずる)、五、正行六度(この教えを修行実践、他の為にも説き六波羅蜜を行ずる)の五つの功徳の素晴らしさをいいます。その中でも特に大切なのは、初随喜といって、すぐれたこの教えを信じ行い、またそれ等を実践している人々を見たり聞いたりして素直に喜ぶ気持になることです。実践する人を見聞するというのは、たとえば日蓮聖人が法華経に命を奉げご苦労されたことを知って、心から感謝することです。この一念信解と初随喜の二点が私達凡夫にとっては最も大切であり、実践しなくてはならないことなのです。日蓮聖人が私達に説かれた信仰の基本はここにあります。「以信代慧」として、頭で理解することよりもまず、信じ行じていくことがすぐれているということです。

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