四、歌詞(唱え言葉) (一)、権現舞御神歌 権現舞のとき、次のような御神歌を歌う。このとき、尾絡み役や楽人た ちは、サッサッサッサと掛け声を掛ける。 この権現舞の御神歌は、神前に奉納するほか、各家々の目出度い席や新 築等の祝いの席など、必要に応じてそれにふさわしい歌詞を選んで歌うの である。 此處は何処や 長門の関の たち所 千代ふる神代 此処は舞処 此処は舞処 ヨホー 右より 左へ廻れ 智恵の神 千潮早かれ 千潮早けれ ヨホー 我が法は 劍が劔に 尚まさる 日頃の悪魔 払ひ申さうや 払ひ申さうや ヨホー 大日のや 衣の袖を 広ぐれば 地に水溜まる 今日のよろこびや 今日のよろこびや ヨホー 熊の路や 音なし川の 水増して 悪魔を流し 衆生を守らうや 衆生を守らうや ヨホー 春の日は なんえとに 輝くことに 三笠の山の はるゝにでもや はるゝにでもや ヨホー 重くとも 軽くにまわれ 不動坂の 長者どのに 見るにつけてもや 見るにつけてもや ヨホー 注連張ろや 注連の風に 払はれて 何時もよけれと 祝ひ申さうや 祝ひ申さうや ヨホー 新玉の 年の始の 年男 米打ちまいて 御堂開かうや 御堂開かうや ヨホー 静かなれや 小野の社の たまり水 障りなくして 影を見るかな 影を見るかな ヨホー 沖の波 あしげの駒の そもじ立つ のり沈めたるは かもめ鳥かな かもめ鳥かな ヨホー 火は修験 水は清浄の 滝の水 中に菖蒲を お立てあれや お立てあれや ヨホー めがだめをば 何がしよぢる めがだめをば 神はしよぢる 神はしよぢる ヨホー 『門口にての御歌』 権現のや 立ちよる門は 萬代へ 日頃の悪魔 払ひ申さうや 払ひ申さ うや ヨホー (二)、お湯立て神事での唱え言葉 以前は、お湯立て神事のとき、以下のような所作や唱えを行った、との 記録がある。 護身法 九字 五大尊 不動三種印 湯中の不浄を清め 合掌 観ヨ 湯ハコレ 功徳ノ湯也 其ノ中ニ 八葉大蓮華アリ 其の上 ニ 月輪有リ 月輪及ミ見テ 我ガ身ヲモ成ル 本 尊 即チ 我身ナリ 瀧印 さらさらと 流れくるよの 瀧の水 はやかけたまへ 浪印 浪風や 龍砂川原の 清きけれ ひとつになりて 掛る浪風 合掌 さらさらと ふる雪なれども つも るれば 岩間の氷 水となれける 千早振る 神のいかきに 雨ふりて ふる度毎に 氷り水となる 劔印 奥山や 山が長根に 火を立てて 不動の火煙 水となるなり 峯の雪 谷の氷と へだつれど 解くれば同じ 谷川の水 |