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01 松館天満宮三台山獅子大権現舞

 第二節 祭りの次第と芸能のかかわり
  一、部落自治会(氏子)による祭礼準備
 ここ松館菅原神社の氏子数、すなわち集落としての松館部落自治会員は
現在六十一名である。この氏子数は、明治十二年の調査では三十六名、昭
和時代には五十名を超えている。
 菅原神社のお祭りを滞りなく執行させるために、全氏子が必要に応じて、
次のようにそれぞれの職務を分担して、祭礼の準備に当たっている。
 
  (一)、祭典執行の決定
 菅原神社の例祭は四月二十五日と定められているが、その年の例祭日を
最終的に決断するのは神社責任役員であり、宮司及び神社責任役員(部落
自治会々長以下自治会役員)がその任に当たる。
  (二)、祭典費用
 宵宮祭及びその直会、、例祭及びその直会、神職への謝金などに充当す
る金額として、部落自治会より宮司(宿元)に支出される。
  (三)、神職への奉仕依頼
 宮司は例年、祭員及び献幣使を務められる神職二名の祭典奉仕を依頼す
る。
  (四)、神楽舞奉納
 神楽舞の奉納は、松館天満宮舞楽保存会がこれに当たる。練習費、舞具
衣服費、洗濯費などは、部落自治会において予算に計上している。
  (五)、鳥居などの注連縄作り
 鳥居は、松館地域の集落のほぼ中心にある一番鳥居から、本殿に最も近
い三番鳥居まで三基あり、その各鳥居、および拝殿昇段口に毎年祭典直前
に太い注連縄を飾る。その注連縄作りは松館老人クラブのうち、技術の優
れた者が数名担当する。
  (六)、清掃および装飾
 祭典の前日または前々日の早朝、氏子総出(一戸一名)で社殿及び社殿
内部、境内、参道などの清掃に当たる。
 社殿内の幣殿には五色旗などを飾る。拝殿には、三十三本の蝋燭のとも
る燭台や賽銭箱を設える。
 鳥居三基及び拝殿昇段口には、真新しい注連縄が飾られる。
  (七)、社旗立て
 祭典の前日または前々日、松館部落青年会が参道の主な地点に五対の社
旗を立てる。祭典終了後の夕方に撤去する。
  (八)、自家発電
 神社本殿の照明のほか、拝殿大提灯や参道の照明、ハンドマイク用電源
として、小型の自家発電機の運転を、松館にその基地を持つ鹿角市消防団
八幡平第四分団第二部団員が担当する。
  (九)、神饌
 神前に供する神饌は例年十台とし、そのうち神酒塩水を除く九台分は、
部落自治会の各班長が籤引きをして、前日の宵宮祭までに宮司宅へ供出す
る。班は全六十一戸を八班に分割し、部落自治会の連絡調整等の単位とし
ている。供出神饌は通常、白米、餅、鮮魚、鶏卵海苔昆布、長芋などの甘
菜、葱などの辛菜、地元果実、他物果実、菓子となっている。また部落自
治会々長から清酒二升が献納される。
  (十)、紅白の餅など
 例祭日には地元の幼稚園児が訪れることが恒例となっているので、部落
自治会では紅白の餅、宮司からは肌お守りを幼稚園児に配ることとしてい
る。紅白の餅は一般参拝者にも配られる。神饌のお遺をいただくことは、
すなわち神威を戴くことに通じるので、部落自治会役員が担当して、神前
にお供えした餅などを参拝者全員に分け与えている。
  (十一)、祭場
 境内に設けた祭場では、一連の神楽舞を奉納する。
 そのため早朝から、毎年輪番によりある一班が、祭場注連縄張り、大釜
据え、水汲み、火焚きのほか、藁太房や斎笹作りを担当する。火焚き場の
四隅の木杭(柱)、大釜を支える柱(五徳)、笹葉、薪などは近くの社有
林などから調達、また注連縄に付ける紙垂十六垂、御幣舞の用いる幣束一
対などは宮司宅から持参する。社殿に保管してある大釜、薦、草履などを
取り出して、祭場を設える。
 なお、火焚き場の四隅の支柱には本来は穂付きの斎竹を用いるのである
が、斎竹となるべき適当な若竹が今のところ近くに生育していないので、
やむを得ず若木を用いているとのことである。
  (十二)、玉串拝礼の司会
 氏子総代(部落自治会々長)以下、舞楽保存会、天神講宿、消防団、青
年会、婦人会、敬神婦人会、子供会、老人クラブ、一般参拝者などの代表
者による玉串拝礼の司会は、部落自治会役員が担当する。
 
 以上のほか、祭典近くになると次のような処置または奉納がなされるこ
とがある。
  (一)、社殿の維持管理
 社殿などの屋根補修、舞処整地は部落自治会が担当する。
  (二)、大型装飾物の奉納
 鳥居、燭台などやや高価で大型のものは、同年代の氏子が組んで奉納す
る。
  (三)、神具の奉納
 御神鏡、賽銭箱、幕、灯籠、提灯、鈴、上敷き、社旗などの神具は、氏
子または氏子の家族単位で奉納する。

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