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鹿角市文化財保護協会「上津野」NO.31

十二、八〇〇℃の世界
 八〇〇℃(七〇〇〜八〇〇℃)の世界はどうであろうか。しかして
一二五〇℃の世界は、前述のようにこの世とは別次元の世界であるが、
八〇〇℃の世界はこの世の延長上にあり、私どもは実感として認識でき
る世界でもある。

@素焼き(土器)は七〇〇〜八〇〇℃で焼成されたものであるが、温かみ
があり、人々をして郷愁を感じさせる。
A楽焼の茶碗は、茶道の世界では不可欠のものである。昔は作品に渋み
や深みを持たせるために、有毒の物質を釉薬に混ぜて用いたとされてい
るが、八〇〇℃程度の温度では、その含有物質は完全には変化しないも
のとされている。しかし普段、その器を常用して喫茶することもないの
で、人体への影響は気にしなくても良いのであろう。
B七宝焼の美しい色彩は、現実の色の延長線上にあると思う。
C必要により陶器・磁器とも上絵付けをする。上絵付けは、本焼きした作
品に描画(着画)し、800℃で再焼成する。この場合、下絵付けの色は、
透明系釉薬であるガラス質を経由することによって「光の三原色」を呈
するが、上絵付けの色は「色の三原色」として現実味を帯びて見える。

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