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鹿角市文化財保護協会「上津野」NO.31

八、 やきもの作りの順序
 やきもの作りは普通、次の一〇の工程を経る。
@ 成形
 手ロクロに載せた一塊の粘土を、まず好みの形に作る、まだ軟らかい
ので、おおまかな、基本的な形にまとめる。この時点で、ひび割れして
もかまわない。

A 半乾燥
 成形した作品は、半日〜一晩置くとチョコレートの硬さになる。これ
をポリ袋にいれて乾燥を防ぐのであるが、半月ぐらいは長持ち出来る。

B 成形仕上げ
 半乾燥した作品を陶芸用小道具を用いて、削ったり、補強したりする。
壊れていても、十分に直すことが出来る。
 削り終わったら、隠れた疵やひび割れを直すため、絞ったスポンジや
セーム皮で滑らかにする。そして、彫刻刀で模様を彫ったり、花印を押
したりして装飾する。
 最後に自分の作品であることを明らかにするためサイン、又は陶印を
押印する。その後は徐々に乾燥させる。

C 乾燥
 急いで乾燥させると壊れる危険があるので、初めは、新聞紙などで覆
いをしながら徐々に乾かし、そして完全に乾燥させる。
 この時点でひび割れしたものは、修復出来ない。またこの時までに、
壊れていない作品は、これからの素焼き、本焼きでも壊れることは、ま
ずない。

D 素焼き
 下絵付けや釉掛けをしやすくするため、七〇〇℃以上八〇〇℃で数十
分間焼くことを素焼きという。
 まず三〇〇℃位までは、窯の扉をほんの少し開いて、作品から出る水
分を放出する。三〇〇℃位までは時間をかけてゆっくり焼く。三〇〇℃
前後でバクテリアや不純物が燃えつきてしまう。
 薪窯では、素焼きを省略することがある。なお、素焼きを省略すると
きは、乾燥した作品に、必要により白化粧を施したり、また釉薬を掛け
ることとなる。
 化粧とは素地(粘土)の欠点を補ったり、見映えをよくすることで、
その液体は釉薬と粘土との中間的な成分を含む泥状のものである。

E 下絵付け
 素焼きをしたら、作品に付着しているの屑などを取り除き、鬼板や呉
須、下絵の具で描画彩色する。必要により、白化粧を施す。
 
F 釉薬掛け
 釉薬は、葉書ぐらいの厚さに、掛け斑の出来ないように素早く掛ける。
 釉薬には、人体に有害な金属類も混入されているので、注意を要する。

G 本焼き(焼成)
 普通の市販釉薬は、焼成温度一二五〇℃として調製されている
 まず三〇〇℃位までは、窯の扉をほんの少し開いて、作品から出る水
分を放出する。
 300℃位までは、時間をかけてゆっくり焼く。五七三℃になると、窯
内は赤熱状態になると云われている。三〇〇℃を超え八〇〇℃位までは、
少し火力を強くする。八〇〇℃になったら、火力を最大にして焼く。こ
の後一二三〇℃〜一二五〇℃になったら、数十分間焼く、これをねらし
という。ねらしが十分でないと、厚い作品などは中まで焼けないことに
なる。
 
H 冷まし
 冷ましも、やきもの作りの重要な工程である。小さい電気窯では、一
日〜二日間冷ますことになる。

I 窯出し
 窯内温度が一〇〇℃以下になるまで冷ます。まだ熱いと、チンチンと
か、ピンピンとか音がするのは、ひび割れしているのである。
 窯から取り出したら、高台などのザラザラした部位を、紙ヤスリなど
で滑らかにする。そして花台に載せて鑑賞する。満足が得られる瞬間で
ある。
電気窯
電気窯

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