下タ沢会によせて(覚書)

昭和38年尾去沢鉱業所組織図

鉱山従業員 2,444人
町の人口 10,533人
(10月末)
所長
 
 保安監督員
 
 事務副長・技術副長・技術副長
 
  庶務課
  経理課
  資材課
  労働課
  採鉱課
  小真木採鉱課
  送鉱課
  地質課
  製錬課
  分析課
  工作課
  電力課
  小又川発電所
  病院
 
 さて、先に普請掘とか白(金偏+白)掘という言葉が出てきたが、麓さんの本に よれば、
 「普請掘というのは探鉱或は採鉱のための坑道掘進、水抜(排水)、煙貫(通気) のために行なう坑道掘鑿(くっさく)などであって、そのほか旧坑取明け、危険箇 所の保坑維持の如きも普請と称した。これに対して白(金偏+白)掘というのは、 普請の結果掘当てた鉱石を採掘する作業をいうものであった。」ということである。
 なお、私は時々麓さんといういゝ方をしているが、これは私が鉱山に働きに行っ た頃(昭和13年)、麓さんは鉱山の副鉱山長であった。もちろん私達にとっては雲 の上の人で、直接話しをすることもなかったし、その後も面と向って麓さん、とい うこともなかったが、お互いの間では麓さん、といっていた。とかく上司に対して は、カゲで悪口をいったり、呼び捨てにしたりすることの方が多いが、そうしたこ ともなく、みんなに麓さん、といわれていたということは、それだけ人徳があり慕 われていた、ということだったと思う。

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