鹿友会誌(抄)
「第十三冊」
 
△俳句   青山松風
 公達の戻る嵯峨野や月朧
 初雷に蓋を閉せし田螺哉
 騎五百初雷の野を急ぎけり
 白魚や昨日の我に懺悔あり
 淀君の琵琶師召しけり春の宵
 木曾の旅老鴬の譜哀れなり
 海棠や絹裂く絵師の妻若し

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