鹿友会誌(抄)
「第十二冊」
 
△退院離別の歌(戯作)   暁雲散人
 茲に居るのも今晩かぎりよ トコドシトコドシトコドシ
 明日は茅ヶ崎三番で 帰京せねはならぬ身の
 皆様方と御別れするのはつらけれど 浮世の習ひ是非もなし
 之れまでゆかりの患者様 慈悲に富みたる看護婦様
 何方(どなた)こなたもおこたらず 日夜の治療ましませよ
 私もゆかしき故郷で治療して 全快いたした其時は
 又もや交際願ひます 頼みますぞやヨーホホイ
 エーエー願ひますよ トコドシコイコイコイ

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