1904 まんまかね嫁ッコの話
 
                       参考:鹿角市発行「十和田の民俗」
 
 昔、昔あったのです。
 ある所に、とってもホイドな(けちくさい・物乞いする)男が居ました。
「まんま(ご飯)かね(食わない)嫁ッコば、欲しいものだ」
と、何時もしゃべっていました。そうしたら、あるとき、綺麗な女オナゴが来て、
「オレ、まんまかねから、お前さんの嫁ッコにして下さい」
と、しゃべりました。ホイドな男は、とっても喜び、早速嫁ッコにしました。しかしな
がら、不思議なことに、米俵が段々少なくなってきました。
 
 あるとき、夜中にこっそり起きて見たら、恐ろしい顔をした嫁ッコが、大きい釜に米
俵の米を、一俵も入れて炊いて、大きいにぎりめしをこしらえて、頭の中の大きな口に、
「たろぼも、けぇ(食え)、じろぼも、けぇ」
と言って、にぎりめしを投げ込みました。
 それを見た男は、恐ろしくって、恐ろしくって逃げました。それだから、あんまりホ
イドはするものではありません。どっとはらぇ。(土深井)
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