1202高館(谷内)
 
    参考:八幡平地区老人クラブ連合会老人大学学習記録集「八幡平伝承ひろい」
 
 谷内の高館一帯は、熊沢川右岸、八森の山裾に僅かに開けた平坦地で、北と南は山麓
の浸食谷に区切られ、西側は高さ十米の切り立った傾斜地で分けられている。高館は単
郭状をなし、面積約三千五百uである。字萱町は西側の集落で、谷内部落の南端である。
 口碑に、館の北側から流れる谷川の水を溜めた沼があり、館の武士達が馬を洗い水を
飲ませたと云い、今の字沼田の地名を残す。
 また熊沢川を挟んで夏井館と対峙し、夏井館から高館めがけて矢を射ったが届かなか
ったとも伝えられる。一説に小豆沢大日堂の社人大博士の子孫が住んだとも云う。

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