1203火の玉(谷内)
 
                    参考:鹿角市発行「陸中の国鹿角の伝説」
 
 太平洋戦争の時の話です。
 谷内の私の家の近くの、何某のおばあさんが、私が家の前の堰セキ(小川)で洗い物を
している処を通りかかったら、
「今、目の前に、真赤な大きな火の玉が下りて来た。兵隊に行っている息子に何か変わ
ったことが無ければ良いが」
と、青い面ツラ(顔)して言いました。
 息子さんの戦死の公報が入ったのは、それから間もなくのことでした。

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