公世のため人のために努力するということ 徳器成就・公益世務 知識や能力を得ただけでは立派な人とは言えません。大切なのはやはり人間 性で、それらを得てはじめて一人前として社会に貢献できます。 平成二十二年にノーベル化学賞を受賞した、鈴木章(すずきあきら)さんと 根岸英一(ねぎしえいいち)さんは、実に五十年ものあいだ、努力して研究を 重ねてこられました。遡って、江戸時代に活躍した二宮尊徳(にのみやそんと く)は、貧しい家に生まれながらも、少年の頃より苦労して学問を重ねた結果、 研鑽を積み、徳を培い、農政家として農村の復興に優れた業績を残しました。 鈴木さんは座右の銘を色紙に「精進努力」と記し、根岸さんはノーベル賞を 「一つの坂を上って、最後にあるようなもの」と述べるなど、受賞後の二人の 数々の言葉からは、二宮尊徳同様、忍耐強く努力を重ね、自らの研究を世の中 の役に立てたいという謙虚な気持ちが伝わってきます。しっかりと学び、努力 することで、人間性が培われ、さらにその知識や能力が世のため人のために生 かされるようつなげたいものです。 |