声掛けは鎮守様。[守] 活用⇒争いがあったときは、祖先の神に仲裁をお願いしよう。Let's ask ancestor's gods for arbitration when there is a fight. 類義:時の氏神。挨拶は時の氏神。 呉越同舟(ごえつどうしゅう)。 解釈:仲の悪い者同士が、同じ場所で、行動を共にすること。中国の春秋時 代に戦った敵同士の呉の国と越の国の人が、同じ船に乗った故事から。 類義:胡越(こえつ)同舟。同舟相救う。舟を同じうして江(こう)を渡る。 声無きに聴き、形無きに視る。 解釈:親に孝行するには、親が何も言わぬうちに察し、親がいない所でも絶 えずその姿を見て、気持を察するようにするのが、本当であるという意。 声なくして人を呼ぶ。 解釈:声を出して呼ばなくても、人を呼び寄せることができる。徳のある人 には、自然に人が慕い寄って来るたとえ。 類義:声無(の)うて人呼ぶ。招かずして来る。 声の高い者が勝つ。 解釈:大きな声で相手を圧倒してしまう方が、言い合いのときには勝つこと が多い。 参考:理の有るは、声高に在らず。 小男の腕立て。 解釈:抵抗しても問題にならないたとえ。小さい者が力自慢をしたがること。 類義:蟷螂(とうろう。カマキリ)の斧。 小男の総身(そうみ)の知恵も知れたもの。 解釈:「大男、総身に知恵が回りかね」の川柳に対して、小男では満身が知 恵であっても、たかが知れていると言い返す言葉。 類義:小男はみんな知恵でも知れたもの。 氷に鏤(ちりば)め、水に描く。 解釈:氷に彫刻を施しても直ぐに溶けてしまい、水に描いても直ぐに流れて しまうことから、無駄な労力のたとえ。 類義:脂(あぶら)に画き、氷に鏤む。水に絵を書く。 氷は水より出でて、水よりも寒し。 解釈:弟子が師よりも優れていることのたとえ。 類義:青は藍より出でて、藍より青し。 五月の腐れ鯛。 解釈:五月の鯛は味が悪いこと。鯛は寒いときが美味で、四月から六月にか けては産卵期のため味が落ちる。 五月蕨(わらび)は、嫁に食わせるな。 解釈:五月の蕨は美味だという意。 類義:秋茄子(なすび)、嫁に食わすな。嫁には熱い飯に納豆食わせるな。 子が無くて泣くは、芋掘りばかり。 解釈:親は子があるばかりに泣くことも多く、子がいなければ泣くこともな いが、芋掘りだけは子芋が沢山付いていなければ困る。 類義:子は三界(さんがい)の首枷(くびかせ)。子を持って泣かぬ親なし。 反義:無い子では泣かぬ。 呉下(ごか)の阿蒙(あもう)。 解釈:何時までたっても少しも進歩しない人物のこと。学問の無い平凡な者。 用例:呉下の阿蒙に非ず(あらず)。 古稀(こき)。 解釈:七十歳をいう。古希。昔は特に、人生は短く、七十歳まで生きるのは 稀(まれ)であった。 狐疑(こぎ)。 解釈:狐は疑い深い獣だと言われるところから、疑い迷って決心のつかない こと。 呉牛(ごぎゅう)、月に喘ぐ(あえぐ)。 解釈:思い過ごし。取り越し苦労のたとえ。中国南方の呉牛(水牛)は、暑 さを恐れるあまり、月を太陽かと勘違いして喘ぐという故事による。 故郷へ錦を着て帰る。 解釈:立身出世して故郷へ帰ること。 類義:帰るには錦衣て行く。故郷に錦を飾る。故郷へ花を飾る。錦を衣て、 故郷に帰る。 告朔(こくさく)の餽羊(きよう。キは食偏+氣)。(論語) 解釈:祖廟に供える生贄の牛のこと。古くからの習慣や年中行事は廃絶して はならないとのたとえ。「告朔」は古代中国で、諸侯が天子から受けた暦を祖 廟に納め、朔日毎にその月の暦を発布する儀式。 国手(こくしゅ)。 解釈:優れた医者のこと。転じて医者の敬称。また芸人の名人のこと。 国色(こくしょく)。 解釈:国で随一、比べようのない容色、絶世の美人。 黒白(こくびゃく)を弁ぜず。 解釈:物事の是非善悪を見分けることができないこと。 極楽願わんより、地獄作るな。 解釈:死んで極楽往生を願うより、まず地獄に落ちるような原因を作らない ように注意せよ。 極楽の入り口で念仏を売る。 解釈:本家本元の膝元に店を出すこと。知り尽くしている人に、不必要なこ とを教える無駄骨のこと。 類義:河童の水練。釈迦に経。釈迦に説法、孔子に悟道(ごどう)。聖人の 門前で孝経を売る。 御苦労は、しくろうの上。 解釈:「御苦労様」と労われたときに返す戯れの返事。 こけた上を踏まれる。 解釈:転んだ上に、更に踏まれるように、重ね重ねの不幸のこと。 類義:泣き面に蜂。踏んだり蹴たり。 虎穴(こけつ)に入らずんば虎子(こじ)を得ず。 解釈:危険を冒さなければ、成功は収められないという意。虎の子を生け捕 りにするためには、虎の棲む穴に入ることを恐れてはならないとの故事による。 類義:旨い事は骨にある。枝先に行かねば、熟柿(じゅくし)は食えぬ。危 険を冒さぬ者は何も得られぬ。 反義:君子危うきに近寄らず。 虚仮(こけ)も一心。 解釈:「虚仮」は嘘、偽り、愚か者の意。愚かな者でも一心に直向(ひたむ き)になってやれば、優れたことができるものである。 類義:虚仮の一心。虚仮の一念。 後家(ごけ)の見せ掛け、数珠は奥紅絹(おくもみ)。 類義:涙より早く乾くものはない。 後家、花咲かす。 解釈:女は夫に死に別れてから、かえって身の回りも小奇麗にして、男達か らもてはやされるものだという意。 類義:女寡(おんなやもめ)に花が咲く。 参考:男寡に蛆(うじ)が湧く。 沽券(こけん)に関わる。 解釈:人間の価値や信用を落とすこと。「沽券」は、元は不動産などの売買 の証文のこと。転じて、人間の価値や信用をいう。 股肱(ここう)。 解釈:股(もも)、肱(うで)。手足に相当する、最も頼りとする臣下のこ と。 用例:股肱の士。股肱の臣。 後光(ごこう)より、台座(だいざ)が高くつく。 解釈:仏像では人目につく部分で一番有り難がられる後光(後ろに添えた金 色の輪)よりも、あまり人の気づかない台座(仏像を載せる台)を作る方が費 用がかかる。目立たない基礎の仕事に思いのほか金がかかること。 糊口(ここう)を凌ぐ(しのぐ)。 解釈:何とか日々の暮らしをしていくこと。「糊口」は粥(かや)を啜(す す)る意から、生活、世過ぎ、口過ぎ、どうにか生活していくこと。 虎口を逃れて、竜穴(りゅうけつ)に入る。 解釈:虎の棲んでいる穴から逃げたはよいが、竜の棲む穴に入り込んでしま ったという意で、次々に災難に出会うたとえ。 類義:一難去って、また一難。前門の虎、後門の狼。 小言(こごと)は言うべし、酒は買うべし。 解釈:悪い事に対しては遠慮なく叱り、その代わりによい事に対してもどん どん褒めること。 類義:信賞必罰(しんしょうひつばつ)。 此処ばかりに日は照らぬ。 解釈:ここだけによい事がある訳ではない。どこにだってあるということ。 失敗した奉公人が余所に移るときに言う捨て台詞(ぜりふ)。 類義:江戸中の白壁は皆旦那。米の飯と天道様は何処へ行っても付いて回る。 粉米(こごめ)も噛めば甘くなる。 解釈:たとえ粉米(精米のときに砕けた米)でも、よく噛めば美味しくなる。 何事もよく噛み締めてみなければ、本当の味は分からないというたとえ。 類義:粉糠(こぬか)も噛めば甘くなる。 心内にあれば、色外に現る。 解釈:心で密かに思っていることは、自然に顔色や動作などに現れるものだ。 類義:思い内にあれば、色外に現れる。 心焉(ここ)に在らざれば、視れども見えず。 解釈:心が他の事に捉われていては、たとえ目が向いていても、実際は何も 見えてはいない。心を集中しなければ、身を修めることができないとうこと。 志ある者は、事竟(つい)に成る。 解釈:志がしっかりしていれば、どんな難しい事でも最後には成し遂げるこ とができる。 類義:思う念力、岩をも透す。志あれば成る。精神一到、何事か成なざらん。 志は髪の筋。 解釈:一筋の髪の毛のように、どんなに僅かな物であっても、それをくれた 人の厚意を汲まなければならない。 志は木の葉に包む。 解釈:贈る人の真心さえ籠っていれば、たとえ木の葉で包めるような僅かな 物であってもよい。 類義:志なら松の葉に包め。心ばせを笹の葉に包め。心持は椎(しい)の葉。 千里鵞毛(がもう)を寄す。塵を結んでも志。誠は韮(にら)の葉に包む。 心に笠着て暮らせ。 解釈:笠を被ると上が見えないところから、上を見ないで、満足することを 知れという戒め。 心に連(つ)るる姿。 解釈:心が清らかならば容姿も美しく、心が邪悪であれば容姿も自然と醜く なる。品性と外見は一致するということ。 反義:外面如菩薩(げめんにょぼさつ)内心如夜叉(ないしんにょやしゃ)。 心の仇(あだ)は心。 解釈:自分の心を害する物は、自分の迷いの心である。 心の鬼が身を責める。 解釈:良心に責められること。 類義:心の鬼、骨を砕き。 心の駒に、手綱許すな。 解釈:常に心を引き締め、油断なく身を保てという戒め。 参考:「引かれなば、悪しき道にも入りぬべし](古歌)の下句。 心は面(おもて)の如し。 解釈:人の顔がそれぞれ異なるように、心も一人ひとり同じではない。 類義:人心(じんしん)の同じからざるは、その面の如し。人心は面の如し。 反義:顔に似ぬ心。心は顔に似ぬもの。 心は二つ、身は一つ。 解釈:あれもこれもと二つのことを同時に望んでも、体は一つで、両方はで きない。 類義:心二つに身は一つ。東家(とうか)に食し、西家(せいか)に宿す。 二兎(にと)を負う者は、一兎も得ず。 心程(ほど)の世を経る。 解釈:人はその心がけに応じて、それに相応しい一生を送るという意。 類義:心がらの世を経る。 心安いは不和の基(もと)。 解釈:あまりに親し過ぎると、遠慮が無くなり、仲違いするもとになりやす いという意。 類義:思う仲には垣をせよ。親しき仲にも礼儀あり。 |