神様の戸籍調べ 五十九 御年神ミトシノカミと大地主神オホトコヌシノカミ 御年神は農業の神様で、大年神オホトシノカミの御子、母を香用姫カガヨヒメと云った。ある時、 大地主神が田を作って稲を植ゆるとき、牛宍ウシニクを百姓に食はせたので、大切なる田作 りの百姓に怪しからぬものを食べさせたと、大に怒り、蝗イナゴを田に放ちなされたので、 稲は皆この蝗に食ひつぶされて、少しも米が出来ぬ。そこで大地主神は、この御年神に 御詫をせられたので、漸く蝗が減って、満足に米がとれたと云ふ。百姓の守護神である。[次へ進む] [バック]