と1 歳神・年神 〈としがみ〉 歳神・年神 歳神・年神とは正月に家々に迎えて祭る神で、トシトクサマ・ワカトシサマ・ショウガツ サマなどとも云い、一年の豊穣・幸福を請う神である。 歳神棚・恵方棚に、小松・注連縄・白紙などを飾り、鏡餅や神酒を供える。祭りは年男と 云う一家の主人か長男が奉仕する。歳神は童歌にもあるように、遠くから旅をしてやっ て来るように考えられ、餅や酒などを持って来るとも思った 鹿児島の屋久島や甑島では、トシジイサンと云う白髪の老人が歳の晩に各家に訪れて 来て、年玉として餅を子供に与えた。その行事が現在でも仮装仮面の青年によって行わ れている。 このように年神は正月に各家を訪れて祭りを請け、その年の祝福をする祖先神と考え られていたことは、多くの伝承によって裏付けられることが出来るが、人神的な形をと らない精霊を観念する形も多い。 関連リンク [年中行事「12 十二・一月の行事」]