な 夏祭り 〈なつまつり〉 夏祭り 夏祭りとは一般には、旧六月十五日頃を中心に行われる祭りを云う。 夏は疫病、害虫、風水害など不安の多い季節である。それは悪霊、疫神の活動による と考えられたので、平安時代に御霊ゴリョウ信仰が起こった。夏祭りはこれらの悪霊を鎮 め、災害を除去することに重点が置かれている。 有名な八坂(祇園)神社、北野天満宮、石清水八幡宮などは悪霊を鎮めるために御霊 会を営み、威力ある神として次第に地方に及んだ。この信仰の受容の基盤には、農村に は田植後と云う不安な時期があり、水神祭や他の年中行事に悪霊や疫神を鎮める諸行事 があった。これら疫病、災害は水によってもたらされることが多いので、それを追い出 すために、神輿が水辺を渡御するなど水に関係する祭りが多い。これらの祭りは後には、 美しい行列を伴う祭、娯楽的で賑やかな祭となった。 [詳細探訪] 関連リンク [年中行事「21 蘇民将来・22 夏越祓」] 関連リンク [年中行事「12 六月の行事」]