MI10047 湯瀬神明社先祓舞サキバライマイ
 
鹿角市指定無形民俗文化財
昭和61年1月16日指定
所在地 鹿角市八幡平字湯瀬
所有者 湯瀬特別財産管理委員会
 
 古老の伝えによると、初め兄川(岩手県二戸郡安代町)から始まった先祓舞が兄畑( 同)に伝わり、湯瀬には大正14年に伝授されたものだといわれる。
 この芸能は、湯瀬神明社例祭の7月15日、16日に行われ、15日の宵宮ヨミヤ・ヨイミヤには 太鼓、笛と鉦カネの囃子ハヤシを奏して境内で行われ、16日の本祭には神輿渡御ミコシトギョの先 祓いとして集落内を巡行し、路上で舞われる。演目は12あり、舞は先祓舞、後祓舞の他 に穀物の作付から虫除け、収穫などを表現する他、無病息災や火伏せなどの祈りをこめ て構成されている。後祓舞があるのは湯瀬だけで、他の地域にはみられない。
 舞い手の衣装は、袖に鈴を付けた肌着、襦袢ジュバン、手甲テッコウ・テッカ、脚絆キャハンできら びやかに着飾り、手に刀を持つ。
 
※鹿角市内八幡平旧宮川ミヤカワ地区には先祓舞といわれるものが、神社の祭礼に行われて いる。先祓舞は神輿の先導にあたり、祓いをしていくとの意で、男が華やかな服装をし て太鼓、笛、鉦カネの拍子に合わせて行列し、神社境内、氏子区域各所に神輿の移動に伴 って舞われていく。
 兄川舞と別称されているのは、岩手県二戸郡安代町兄川稲荷神社の祭礼に伝わる舞が 導入されたという伝えがあり、二戸郡では兄川舞の名称が普及してとることが影響して いる。
 この舞は天孫降臨テンソンコウリンの折りに、猿田彦サルタヒコが道案内のために部下を集めて、剣 と剣をぶっつけながら、悪魔を払って道を切り開いたという故事に倣ナラった舞である と伝えられる。舞の演目は12からなる。秋田県内では、この先祓舞のような芸能は他で は見あたらず、鹿角の特色的な舞といわれる。
 
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