MI10029 又鬼マタギ用具(熊槍・玉造り器) 3点
 
鹿角市指定有形民俗文化財
昭和52年2月4日指定
所在地 鹿角市十和田大湯
所有者 個人
 
 狩猟にあたって、銃が普及してからも常に猟具として携行されたものに熊槍(タテ) がある。熊槍の穂先には片刃の厚い包丁のような山刀刃と三角刃とがあり、普段は熊な どの毛皮で作った鞘サヤを被せておき、中子に紐を卷いて携帯した。使うときは柄を近く にある木でつくり、穂先を紐で結び付けたという。熊を脅す金具のついたものもあった。 火縄銃のころは一発しか撃てないので、弾丸がはずれたときは、この熊槍で立ち向かい、 突き刺した。
 狩猟猟具としての鉄砲は、明治中頃まではもっぱら火縄銃ヒナワジュウが使用されていた。 この玉造り器は火縄銃の玉(弾丸)用として、鉛を流し込んでつくる玉の鋳型イガタであ る。獲物に命中した玉は抜いて貯えておき、これを新しい鉛と混ぜて次の玉とすると、 必ず命中するといわれていたという。

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