YU10019 中野家諸御用留帳 全50冊
 
鹿角市指定有形文化財(古文書)
昭和52年2月4日指定
所在地 鹿角市花輪
所有者 個人
 
 盛岡藩重臣であった花輪南部中野家の諸御用留帳は、花輪地区に残された準公文書と して出色シュッショクのものである。
 この諸御用留帳の内容は、毎年恒例の正月行事に始まり、花輪通代官所からの御沙汰 書ゴサタショ、往復文書、願書はもとより、預り同心及び町方村方支配地の動静、報告、願 書、下達文書の覚などが控え書きされ、さらに出入りの給人にも触れている。  このように中野家の役職体制とともに、内部事情だけでなく、年代が進むにつれて内 外風雲急を告げる江戸時代末期の世情をうかがい知る上でも貴重な資料である。
 しかし、天保テンポウ2年(1831)以前のものは焼失したといわれ、その後の年次にも欠 本のあることが惜しまれる。

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