04 節供
 
                          参考:神社本庁発行「若木」
 
[節供セック] − 暮らしに生きる神道
 
 私共が生活しているこの日本には、美しい自然が沢山残されており、四季折々の移ろ
いがあります。一年を通して木々は瑞々しく彩り、草々は可愛らしい花を咲かせ、私共
を楽しませ、心を和ませてくれます。
 日本人は、四季の節目にその枝葉や草花、作物などを神様にお供えし、稲の豊作と、
家族の健康や子供たちの成長を祈ってきました。こうした行事を通して、親子や家族の
絆キズナ、生命の繋がりなどを確認してきました。
 このような日本人の暮らし振りは、何を物語っているのでしょうか。家族の関係が希
薄になりつつある今日だからこそ、年中行事にこめられた祈りの意味を考えてみましょ
う。
 
△日本人の季節観
 稲作を中心に生活を営んできた日本人にとって、四季の移り変わりはとても大切なも
のでした。春に籾モミを蒔いてから秋の収穫を終え、新しい年を迎えるまで、季節の節目
ごとに田の神様をお迎えし、農作業の無事や豊作を祈りました。それが五節供や、お正
月などに代表される日本の年中行事です。
 季節の果物や野菜を食べたり、お花見や紅葉狩りを楽しんだりと、私共は季節の恵み
や四季の変化を大切にして暮らしているのです。
 
△家族の健康を願う節供
 私共の祖先は、家族が毎日健康でいられることを、神様のご加護と考えてきました。
そして節供には、神様に特別にお供え物をして、日頃のご恩に感謝し、これからも家族
が健康でいられるよう祈ります。桃の節供に飾る雛人形や、端午の節供に揚げる鯉のぼ
りは、そのような家族の祈りを形にしたものです。
 近年は家族や居住形態の変容によって、伝統的な行事の意味合いや風習が伝えにくい
時代になりつつあります。それでも、節供には飾り物をし、また人生の節目節目には、
神社にお参りする光景がよく見られることから、親が子供の成長を祈る姿は、何時の時
代も変わるものではないと、改めて考えさせられます。
 そして、様々な年中行事と共に受け継がれてきて想いは、私共が家族を大切にするこ
とで、子供たちにも自然と伝わってゆくものなのです。
 
△年中行事と家庭の祭り
 わが国ではそれぞれの家庭で神棚を祀り、家庭の祭りを行っております。
 毎朝、家族が揃って神棚に「きょうも家族皆が無事に過ごせますように」と、お祈り
して一日が始まります。日本人はその繰り返しの中で、神様に感謝する心や労りの心を
育んできました。
 そして、家庭の祭りの中でも年中行事や人生儀礼は、特にお祝い事として大切にされ
てきました。それは、これらの行事が生命の繋がりを確認する機会でもあり、世間への
お披露目の意味もありました。
 節目の行事には、まず神棚に奉告し、お祝いの料理などをお供えして、家族皆でそれ
を戴きます。それが、人生や季節の節目を大切にし、神様を身近に感じて生きてきた日
本人の暮らし振りなのです。
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