13 巻十四 〈東歌アヅマウタ〉 信濃シナヌなるちくまの河カハのさざれしも きみしふみてばたまとひろはむ 右ミギは信濃国シナヌノクニの歌ウタ かみつけぬくろほのねろのくずはがた かなしけこらにいやさかりくも 伊香保イカホねにかみななりそねわがへには ゆゑはなけれど児らによりてぞ 右ミギは上野国カミツケヌノクニの歌ウタ たれぞこの屋ヤの戸トおそぶるにふなみに わがせをやりていはふこの戸を(巻十四)