28c そてつ目(そてつ科)・いちょう目(いちょう科)・まつ目(いちい科・まき科・
まつ科・いぬがや科・すぎ科・ひのき科・なんようすぎ科)植物
〈ひのき科〉
コノテガシワ(児の手柏,クロベ属)
クロベ属は北米及び東部アジアに6種,わが国にはクロベ1種原産。本種は中国原産
の常緑高木ないし小高木で,18世紀頃渡来。庭木用。高さ10~14m,枝は根元からよく
分枝して密に茂り,葉はヒノキに似,雌雄同株。園芸品種多い。
クロベ(ネズコ,クロビとも,クロベ属)
本州,四国の深山に自生するわが国特産の常緑高木,庭木,生垣,盆栽用,また建築
用材。高さ30m,樹皮は赤褐色で光沢があり,縦に裂けて薄く剥げ,葉は鱗片状で対
生,雌雄同株。
ヒノキ(桧,ヒノキ属)
ヒノキ属は北米,東アジアに約6種,うちわが国には2種あり,本種は本州から九州
までの山中に自生するわが国特産の常緑高木,古来建築材,また庭園樹,盆栽,生垣。
高さ30m,樹冠は円錐状,葉は鱗片状で十字対生,葉先は丸い,雌雄同株。園芸品種多
い。
チャボヒバ(矮鶏桧葉,ヒノキ属)
ヒノキの一変種で有名な園芸品種(常緑小高木),庭植え。高さ5m内外,樹形は狭円
錐形,生長が遅く枝や葉が密生重なり合います。葉は普通濃緑色,白斑入りのものや,
冬期黄色に変わるものもあり,また本種チャボヒバの変種に冬に枝先が黄金色を帯び
るオウゴンチャボヒバがあります。
クジャクヒバ(孔雀桧葉,ヒノキ属)
ヒノキの一変種(常緑小高木(矮性)),葉は密生し肥厚,濃緑色で孔雀の尾のよう
なのでこの名があります。葉が黄金色のものをオウゴンクジャクヒバ,青灰緑色のも
のをアオノクジャクヒバと呼びます。
ローソンヒノキ(ヒノキ属)
北米原産の常緑高木,公園樹。高さ60m位,樹形は鋭円錐状で大変美しい。
ヒヨクヒバ(比翼桧葉,イトヒバ,エンコウヒバとも,ヒノキ属)
サワラの園芸品種(常緑小高木),庭木,盆栽用。高さ5~6m,細枝が細長く糸のよ
うに垂れ下がります。葉が黄金色のものをオウゴンヒヨクヒバ,黄斑や白斑のあるも
のをフイリヒヨクヒバと呼びます。
サワラ(椹,ヒノキ属)
本州岩手県以南,四国,九州の山中に自生するわが国特産の常緑高木,建築,家具,
器具用材,また公園や庭園植栽。高さ30m,樹形は円錐形,葉は鱗片状で先端が尖り,
雌雄同株。園芸品種多い。
シノブヒバ(忍桧葉,ニッコウヒバとも,ヒノキ属)
サワラの園芸品種(常緑低木),庭木,生垣,生花用。高さ2~3m,樹形は密な円錐
状,葉の上部は茎を離れて反り返ります。幼枝と新葉が黄色のものをオウゴンシノブ
ヒバ,新葉に雪白色斑入りのものをフイリシノブと呼びます。
オウゴンシノブヒバ(黄金忍桧葉,ホタルヒバとも,ヒノキ属)
サワラの園芸品種シノブヒバの幼枝と新葉が黄金色のもの(常緑低木),庭木,生垣,
公園樹。高さは普通2~3m。
ヒムロ(桧榁,ヒメムロ,シモフリヒバとも,ヒノキ属)
常緑低木で,高さ2~5m,葉は十字対生し,枝に密生し線形で尖り,手で触っても痛
くない。本種より一層柔軟で繊細に見えるものをチリメンヒムロと呼びます。
イブキ(伊吹,イブキビャクシン,カマクライブキとも,ビャクシン属)
ビャクシン属は北半球に約60種,うちわが国に6種原産,本種は本州宮城県以南,四
国,九州の太平洋側及び沖縄の海岸や島ときには山上に自生する常緑小高木,庭木や
盆栽用。小さいものは地を這い,大きいものは高さ15~20m,樹皮は赤褐色で縦に裂
け,葉は鱗状(ヒノキ葉)と針状(スギ葉)の2種があり,雌雄異株。
カイヅカイブキ(貝塚伊吹,カイヅカビャクシンとも,ビャクシン属)
伊吹の園芸品種(常緑小高木),庭木や生垣。高さは普通6~7m,側枝は螺旋状に捻
れ,主幹を巻き抱えるようになり狭円錐形をなし,葉は鱗皮状葉(ヒノキ葉)ばかり
です。
ミヤマビャクシン(深山柏槙,真柏シンパクとも,ビャクシン属)
わが国各地の高山,海岸の岸壁や礫地に自生する常緑低木イブキの園芸変種,庭木,
生垣,また野生品は盆栽。主幹は地に伏して屈曲し,小枝は密に茂り,斜上又は上向
き高さ50㎝以下,若枝は針状葉(スギ葉),古い枝は大部分鱗片葉(ヒノキ葉),雌
雄異株。盆栽でスギ葉の出ないものをシンパクと呼びます。
ハイビャクシン(這柏槙,磯馴れソナレとも,ビャクシン属)
イブキの園芸品種,また壱岐,対馬に自生している云われる常緑低木,庭園植栽。枝
の末端は上向き,葉は青緑色で多くは針状葉(スギ葉)で3輪生又は十字対生。
ネズ(鼠刺しネズミサシ,ムロとも,ビャクシン属)
本州~九州の山地や丘陵地の日当たりの良い痩地に自生する常緑低木ないし小高木,
建築材,器具材,また庭木,生垣,盆栽(トショウ)用。高さ3~10m,樹形はピラミ
ッド状,葉は3個輪生し鋭い針状をなすのでこの名があります。雌雄異株。
アスナロ(翌桧アスビ,アテ,ヒバとも,アスナロ属)
本州~九州の山地に自生するわが国特産の常緑高木(1属1種),用材,また庭園樹。
高さ30m,樹皮は灰褐色で薄く縦に裂け,雌雄同株。多くの変種や品種があります。
シマナンヨウスギ(島南洋杉,アローカリアとも,ナンヨウスギ属)
オーストラリア・ノーホーク島原産の常緑高木,暖地では庭木,また観葉植物として栽
培。樹形がピラミッド状で本属中最も樹姿が美しい。
[次へ進む] [バック]