28 そてつ目(そてつ科)・いちょう目(いちょう科)・まつ目(いちい科・まき科・
まつ科・いぬがや科・すぎ科・ひのき科・なんようすぎ科)植物
参考:北隆館発行「原色園芸植物大圖鑑」
〈そてつ目(そてつ科)〉
ソテツ(蘇鉄,ソテツ属)
ソテツ属は世界で熱帯アジア,わが国,オーストラリア,アフリカなどに約20種が原
産,九州南部,沖縄の海岸の断崖や急斜地に自生する常緑低木又は高木,庭木。高さ
1~10m,茎は太い円柱状で全面に葉柄痕があり,葉は茎の頂上に付き大型の羽状複
葉,雄花は茎の先端に付き,雌花は半球状で多数の胚珠を付けます。花期は夏。雌雄
異株。種子は食用。
ヒロバザミア(ザミア属)
ザミア属は新大陸の熱帯及び亜熱帯に約40種原産。本種はメキシコ,西インド諸島,
フロリダに原産する常緑小低木で,第二次大戦後に渡来。観葉植物として植栽。高さ
5~15㎝の矮性,葉は半光沢の黄緑色で長さ100~120㎝,革質で硬い。
〈いちょう目(いちょう科)〉
イチョウ(銀杏,公孫樹,イチョウ属)
中国原産の落葉大高木で,遣唐使がもたらしたと云われます。街路樹,庭木,盆栽。
秋に黄変落葉。雌雄異株。花期は4月。種子は銀杏ギンナンと云い食用。園芸品種にフイ
リイチョウ,キレハイチョウなどがあります。
〈まつ目(いちい科)〉
セイヨウイチイ(西洋一位,オウシュウイチイとも,イチイ(タクサス)属)
欧州,北アフリカ,アジア,北米原産の常緑高木又は低木で,明治末年に渡来。欧米
では庭園樹,公園樹。高さ12~20m,葉は線形で長さ約3㎝,2列又は螺旋状に並び,
花期は春。果実は赤色稀に橙黄色,仮種皮は食べられます。雌雄異株。園芸品種には
葉が粉白緑色,黄緑色,黄斑,白斑のものなどがあります。
イチイ(一位,アララギとも,イチイ(タクサス)属)
イチイ属は世界の北半球の寒冷地に7種産し,わが国ではその本種とその変種キャラ
ボクの2種を産し,各地の低山帯で他の樹木と混交林又は純林を作る常緑高木。材は
建材,器具のほか,庭木や生垣。高さ20m,樹皮は赤褐色で浅い裂け目があり,葉は枝
に密生し2列に羽状に並び,花期は春。仮種皮は食べられます。雌雄異株。
キャラボク(伽羅木,イチイ(タクサス)属)
イチイの変種,本州日本海沿岸地方に自生する常緑低木,庭木,生垣。幹が直立せず
多くの枝に分かれて地面を這い,高さ1~2m,葉は幅広で2列にならず不規則に付
き,花期は春。仮種皮は食べられます。雌雄異株。園芸品種に新葉が黄金色になるキ
ンキャラがあります。
〈まき科〉
マキ(槙,真木,イヌマキ,クサマキ,ホンマキとも,マキ属)
マキ属は世界の熱帯及び亜熱帯の山中に約60種が分布する常緑高木で,関東地方以西
の太平洋沿岸,四国,九州,沖縄,暖帯林に自生,庭木,生垣,防風林,桶材用。高
さ20m,葉は密に互生し扁平な線形で螺旋状に付き,花期は5月。花托は赤紫色に熟し
甘い。雌雄異株。変種にラカンマキや中国原産のものがあります。
ナギ(竹柏,チカラシバとも,マキ属)
わが国の暖地に自生し,神社や庭園に植栽される常緑高木。高さ20m,樹皮は滑らかで
紫褐色,薄い鱗片となって剥げ落ち,葉は卵形か楕円状で対生,花期は5~6月。果
実は球形で青緑白色。雌雄異株。
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