27-2c らん目(らん科)植物
 
リンコスティリス・レッサ(リンコスティリス属)
 インドから東南アジアにかけて分布する多年草,室内観賞用。花は白色で花弁はピン
 ク,花色は変化に富み,葉間から総状花序を垂れて花を密集します。花期は夏~秋。
 
ポルト(ションボカトレヤ)(ションボカトレヤ属)
 中南米原産の多年草の属間交配種。花は暗赤朱色で唇弁は白とピンク,花弁が踊るよ
 うにくねっているのが特徴,60~70㎝の花茎に10~15輪咲かせます。花期は秋~冬。
 ションボカトレヤの交配親の一つにションバーグギア・スプレンディダがあります。
 
ナタリー・キャニペリー'ムーン・ショット'(ソフロレリオカトレヤ属)
 中南米原産の多年草交配種,室内観賞,フラワーデザイン材料。花は赤朱色。花期は
 冬~春。同属のオーキッドハーストは濃赤紫色で改良親として有名。イーストモカ・ミ
 カゲ(御影)は中~大輪の秋咲き種。
 
ソフロニティス・コクシネア(ソフロニティス属)
 ブラジル南東部,パラグアイ原産の多年草(着生ラン),室内鉢植え,交配親。カト
 レヤ属と近縁,高さ10㎝,花は径5㎝前後の大きな赤色系,萼片と側花弁は相対的に
 大きく,唇弁は小さい。花期は冬から春。
 
ネジバナ(捩花,文字摺モジズリとも,ネジバナ属)
 わが国及び台湾,中国,シベリア,インド,マレーシア,オーストラリアなどに分布
 する多年草,鉢仕立てや芝生。高さ7~40㎝,花序は3~15㎝,花は淡紅色稀に白色
 で螺旋状に付けます。花期は5~7月。屋久島産のものは矮性。
 
スタンホーペア・チグリナ(スタンホーペア属)
 メキシコ原産の多年草(着生ラン),吊鉢用。花は径12~15㎝で淡黄緑色地に赤褐色
 の虎斑入りの大輪で,長さ20㎝位の花茎を垂らし,2~3輪咲かせ,強臭性。花期は
 夏。
 
ツニア・ブリメクアナ(ツニア属)
 ヒマラヤからビルマの高地原産の多年草(地生ラン),室内観賞用。茎は高さ100㎝,
 花は径10㎝前後で白色,唇弁は紅朱色の鐘状で縁が広がり,歯状に切れ込んだ美しい
 花を垂れ気味に咲かせます。
 
トリコセントラム・ファービー(トリコセントラム属)
 中南米原産の多年草(着生ラン),鉢植えにして室内観賞。花は白色,花弁と萼片に
 幅広い紋入り,唇弁の周辺は波状,奥は淡赤色,花が一度に揃って咲く可憐な小形ラ
 ン。
 
バンダ・セルーレア(バンダ属)
 ヒマラヤ,ビルマの海抜1000~1700mの山地原産の多年草(着生ラン)で,明治30年代
 に渡来。室内観賞用,改良母種。花は淡青色で青色の脈が走る見事な花で,垂れ気味
 の総状花序に疎生します。花期は秋。同属の大輪ピンク花のカマラは冬~春と秋に開
 花。
 
ブルー・ジョイ(バンデノプシス)(バンデノプシス属)
 東南アジア原産ファレノプシス属と,バンダ属の属間交配によってできた新属,温室
 鉢植え。本種は淡紫色花。ほかにリー・フェネルなどがあります。
 
バニラ(バニラ属)
 熱帯アメリカ原産の蔓性多年草(気生ラン)で,明治20年に渡来。さく果を調味料。
 茎は肉質の卵形ないし卵状楕円形で互生し,葉は反対側から気根を出して他物に絡み
 付き,花は径10㎝の淡黄緑色で腋生します。花期は7~8月。
 
エドナ'スタンパーランド'(ブイルステケアラ)(ブイルステケアラ属)
 南米原産ミルトニア属,オドントグロッサム属,コクリオダ属の3属間交配による新
 属,温室鉢植え,切花用。本種は草姿は小柄,鮮朱紅色の小輪花を多数咲かせます。
 花期は冬。
 
マリー・エレ(ウィルソナラ)(ウィルソナラ属)
 中南米原産多年草の3属間交配種,温室栽培,また切花用。大輪多花性で,花弁,萼
 片の色はチョコレート紅色から黄褐色,斑になることもあり,唇弁は白から黄色,総
 状花序をなします。ほかに著名品種としてオータムがあります。
 
ジゴペタラム・マッケイ(ジゴペタラム属)
 ブラジル原産の多年草(地生ラン)で,明治末年に渡来。室内鉢植え。花茎は長さ45
 ㎝位,花は黄緑色で紫褐色の斑点及び模様があり,舌弁が大きく白地に青紫緑色の放
 射線,斑点のある花が総状花序に咲きます。花期は11~2月。

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