18-1a つつじ目(つつじ科)・さくらそう目(やぶこうじ科・さくらそう科)・いそまつ
   目(いそまつ科)・かきのき目(かきのき科・えごのき科)植物
 
クリスマス・チア(アセビ)(紅花馬酔木ベニバナアセビとも,アセビ属)
 伯耆大山周辺で発見された種で,米国で選別され,花が桃色のロゼア,濃桃色のダイ
 センなどがあります。また葉色に変化のあるバート・チャンドラーはオーストラリアで
 改良されたもの,北米産白色花のフロリバンダは昭和初年に渡来。
 
フラミンゴ(アセビ)(アセビ属)
 米国で品種改良されたアセビの一園芸品種(常緑低木)で,庭園樹や鉢植え,盆栽用。
 高さ3m位,花は濃桃色の壺状花,長さ11p位の円錐花序に多数付けます。花期は3〜
 4月。
 
キンシベ(ツツジ)(金蕊,ツツジ属)
 わが国原産のヤマツツジの園芸品種(落葉低木)で,庭木,鉢物用。花色は鮮紅色で
 花弁は深く裂けて狭長,殆ど退化した花糸(しべ咲き)を付けます。花期は4月頃。
 
ヤエザキヤマツツジ(ツツジ属)
 ヤマツツジの変異種(落葉低木,埼玉県飯能産のものはハンノウヤエと呼ばれます)
 で,庭木,鉢物用。淡朱紅色から濃紅色,紫紅色などの萼片が花弁状に変化した二重
 咲きの花を付けます。花期は4月頃。
 
モチツツジ(ツツジ属)
 本州中部地方(静岡〜兵庫県),四国に産する常緑低木で,庭木,鉢物用。花色が淡
 から濃まで変化する紅紫色の花を開き,上裂片面に濃色の斑点があります。萼は細長
 く3p位,ツツジ類中で最大。花期は5月頃。園芸品種に青海波,花車,西行などが
 あります。
 
コチョウゾロイ(ツツジ)(胡蝶揃,青花セイカとも,ツツジ属)
 モチツツジ(前掲)の園芸品種(常緑低木)で,庭木,鉢物用。花は深く5裂した緑
 白色で,中脈に沿って深紅色にを帯びます。萼は狭披針形で先が尖り,粘毛が密,雄
 蘂が5本。花期は4月下旬。
 
ハナグルマ(ツツジ)(花車,ツツジ属)
  モチツツジ(前掲)の園芸品種(常緑低木)で,庭木,鉢物用。花は5裂して匙形,
 花色は淡紫紅色で上部3片の内面に濃い斑点があります。普通葯のないものが多く,
 雄蘂は花弁より短い。花期は4月下旬。花色の変わりものに純白のものもあります。
 
シロキリシマ(ツツジ)(白霧島,ツツジ属)
 鹿児島・宮崎県に自生するヤマツツジから選出された園芸品種で,ヤマツツジとミヤマ
 キリシマとの交雑から発達したキリシマツツジの品種(常緑低木),庭木,鉢物用。
 江戸時代に江戸で園芸品種化した江戸キリシマ系の一つ。花は白色でやや大きく,丸
 弁の一重咲きです。花期は4月頃。
 
ベニキリシマ(ツツジ)(紅霧島,ツツジ属)
 鹿児島・宮崎県に自生するヤマツツジから選出された園芸品種で,ヤマツツジとミヤマ
 キリシマとの交雑から発達したキリシマツツジの品種(常緑低木),庭木,鉢物,切
 花用。江戸時代に江戸で園芸品種化した江戸キリシマ系の一つ。花は紅色で一重咲き,
 花弁がやや長く厚い。花期は4月頃。
 
ヤエキリシマ(ツツジ)(八重霧島,ツツジ属)
 鹿児島・宮崎県に自生するヤマツツジから選出された園芸品種で,ヤマツツジとミヤマ
 キリシマとの交雑から発達したキリシマツツジの品種(常緑低木),庭木,鉢物,切
 花用。江戸時代に江戸で園芸品種化した江戸キリシマ系の代表品種(ヤエギリの名で
 親しまれています)。花は淡紅中輪で花弁は丸く,萼が弁化した二重咲きです。花期
 は4月頃。
 
スソゴノイト(ツツジ)(裾濃の糸,ツツジ属)
 天保年間坂本元蔵等によって育成されたクルメツツジの代表品種。クルメツツジは九
 州久留米地方を中心に栽培され,鉢物として自然作り,玉作り,傘作り,長尺作りな
 どがあります。花は小輪一重の紫紅色,花冠の開きは少ない。花筒短く淡紫色,花糸
 は5本で紫紅濃紫色,葯は淡紫褐色,花柱はやや長く赤色,柱頭は赤褐色です。花期
 は4月末〜5月。
 
キリン(ツツジ)(麒麟,ツツジ属)
 クルメツツジ系の代表品種。花は4月中旬から咲く早咲きで,小輪二重,淡紅色で弁
 先は淡い。晩秋に紅葉します。クルメツツジの品種は大正7年米国に50種が渡ってい
 ます。
 
トコナツ(ツツジ)(常夏,ツツジ属)
 クルメツツジの品種(常緑低木)で,植込み,盆栽用。花は大輪一重,白色に紫紅色
 の絞り,花筒は長い。花期は4月下旬〜5月。晩秋には葉に黄紅色に紅の斑が入りま
 す。
 
スエツムハナ(ツツジ)(末摘花,ツツジ属)
 クルメツツジの品種(常緑低木)で,鉢物,盆栽,庭木用。高さ1m位,花は濃紅色で
 小輪(径3p位)の一重咲きです。花期は5月頃。
 
クレノユキ(ツツジ)(暮の雪,ツツジ属)
 天保年間坂本元蔵等によって育成された初期のクルメツツジ系品種。花は中輪二重で
 白色,上弁の斑点は淡黄褐色,花筒は太く短い。花期は4月下旬〜5月。
 
クライノヒモ(ツツジ)(位の紐,ツツジ属)
 クルメツツジ系の代表品種(常緑低木)。鉢植え用。花は中輪二重,濃紫紅色,弁化
 は完全で,花弁は長く先端が丸くキリシマツツジに似ます。花期は5月中旬の遅咲き。
 
シャッキョウ(ツツジ)(石橋,ツツジ属)
 クルメツツジの品種(常緑低木)で,庭園樹,鉢物用。高さ2〜3m,花は径4p位,
 紅色一重咲きの花をやや閉咲きに開きます。花期は4〜5月。
 
イロハヤマ(ツツジ)(伊呂波山,ツツジ属)
 鹿児島・宮崎県に自生するヤマツツジを母種として選出された園芸種で,キリシマツツ
 ジの雑種。このうち特に久留米地方で発達したクルメツツジの園芸品種(常緑低木)
 で,天保年間に園芸品種化されました。庭園,鉢物用。花は淡紫色で底白,一重大輪
 の花を開きます。花期は4月頃。
 
ミヤマキリシマ(ツツジ)(ツツジ属)
 九州の高山(霧島,雲仙,久住,湯布,万年など)に自生する常緑低木で,庭木,鉢
 物用。花径2〜3p,花は紅紫色で漏斗状花冠,花弁上唇には斑点がありません。花
 期は5月頃。
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